小草平沢
コースタイム
二俣
天候 | 高曇り、時々晴れ。 |
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過去天気図(気象庁) | 2006年07月の天気図 |
コース状況/ 危険箇所等 |
話に聞いたヒルはいなかった。 沢の途中は倒木により、大分荒れている。 今回は水量が多かった。 |
ファイル |
非公開
2072.xls
計画書
(更新時刻:2010/07/28 08:54) |
感想
雷鳥です。
7/30(日)、小草平沢F4で滑落しました。
高度は2mで、グラウンドフォールでしたが、ケガといえるのは両腕の擦過傷と打撲程度。しかし、落ちた時の
状況(精神状態)を考えると、「ちょっとした滑落」では済まない部分がありましたので、あえて事故報告とさ
せていただきます。
まず今回の小草平は、やはり水量がいつもより多めで、普段濡れていない所が濡れている滝も多くありまし
た。メンバーに初級者もいる為、ほとんどの滝でザイルを出しました。
自分が落ちた滝はF4(6m)、小草平沢で唯一(?)中間支点のある滝です。しかし、グレードはIII級程度で、
ホールドもしっかりしています。では、なぜ落ちたのか?それにはまず前段階があります。
その手前の小ゴルジュ帯の出口にあるF3(5m)は全体的に水が流れ、水量の多いシャワークライミングと
なっていました。自分はリードで取り付きましたが、「恐くなって」登れなくなりました。実は自分は、頭から
水流を浴びると、なぜか身体が動かなくなり、息もできなくなる癖があるのです。あまり沢を好きでない理由が
そこにあります。何かの体験がそうさせるのか、理由は自分でも解りません。しかし、閉所恐怖症の人が雪洞に
入れないのと同じ様に、シャワークライミングがとても嫌なのです。
以前も葛葉川の板立の滝で同様に萎縮(と言っていい)してしまい、取り付きで乗ってた岩から足を滑らせ、
肋骨を折った事もあります。
なので、F3は自分だけ高巻きました(話は逸れますが、自分は高巻いた後ザイルを落とし、後の4人はずぶ濡
れになりながらも全員登り切りました。はるちゃんの隠れた一面を見る事ができました)。高巻いている時も、
思うように身体が動かないのを感じていました。
そして数本滝を乗り越した後、F4に着きました。F4も右側を登りますが、そこも水量は多く、取り付き付近は
F3程では無いけれど、やはりシャワークライミングになっていました。自分はリードで取り付きましたが、その
時、クライミングに集中していませんでした。身体の動きもぎこちなく、〈シャワーは嫌だ。早くシャワーの部
分から逃げたい。早く登りたい〉という精神状態だったのを憶えています。
そして1本目のプロテクションを取ろうとしていた時、足が滑りました。とっさにハンドホールドを掴もうと
しましたが、手を前に出したままずるずると滑落、滝壺(というより水たまり)に落ちました。両腕には数本の
擦過傷ができましたが、足は無事。いってーなーと傷をみていたら、ふつふつと滝と自分にムカついてきて、再
び登りました。その時は自分に文句を言いながらもクライミングに集中して、難なく登れました。
今回の滑落は、ある意味自分の心の弱さが原因と言えます。シャワークライミングが難なくできる人もいるの
だから、自分も本当ならできなければいけない。しかし、なぜか動けなくなってしまう。原因が解るのなら対処
しようもあるけれど、解らないのも悩み所です。でも克服しなければならないと思っています。
今回は擦過傷で済みましたが、もしも足を痛めていたら、更に困難な状況になっていたでしょう。アルパイン
や沢では、落ちてはいけない。セカンドやサードももちろんですが、特にリードをする人は、きちんと訓練し
て、少しでも技術、精神力共に鍛えて欲しいと思います。
痛いし
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