妙義山 奇岩連なる石門巡りと絶叫こだまする白雲山
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 844m
- 下り
- 841m
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備されていて雨で濡れていなければ問題はなし。 大の字ルートは個人の経験値や体力等の差によって難易度は変わるが、奥の院から上はどの場所でも気の抜けない場所である事を理解しておく必要がある。 |
その他周辺情報 | 最寄のもみじの湯は週末はかなり混雑する。 他に妙義温泉・磯部温泉等がある。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
カメラ
ヘルメット
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感想
いろいろあって1週間遅れの投稿となりましたが記録に残しておこうと考え出しています。
毎年紅葉の季節になると東北へ足が向くのですが、今年は富山に行って大満足で終わりになる予定でした。
11月に入ってやっぱり山に行きたくなる病が疼き、前から気になっていた妙義山に行くことに決めました。
仕事終わりの金曜日に車で埼玉県のスパで温泉に浸かり仮眠していたらついのんびりしてしまい、中之嶽神社前に着く頃には10時を過ぎていました。
目の前には奇岩連なる金洞山と紅葉が青空に映えテンションも上がります。
時間のことを考え気軽な石門巡りでスタートし、第一石門から第四石門まで鎖があったりそのまま通過できたりであっという間に広場に到着しました。
広場から第四石門を見上げるとぽっかり空いた穴から大砲岩がよく見え人が乗っています。これは行くしかないと登り降りを繰り返して最後の急な鎖場を登りつめるとその先に大砲岩と天狗の評定、胎内くぐりがあり狭い岩場となっています。
高い所が平気な私は、「いや〜、絶景だなー」と言いつつ岩場の上でパシャパシャ撮影していますが、仲間に無理やり連れてこられた男性は岩場にしがみつきながら、「もう無理!!」と顔面蒼白でした。
確かに過去には死亡事故も起きているし慎重にならないといけない場所ですが、しっかり足元を確認して鎖は三点確保出来ていれば問題のない感じでした。
大砲岩で満足して帰りは中之嶽神社経由にしたのですが、神社の上にある奥の院の轟岩が気になり登ってみるとこれまた絶景でした。最後の岩場はかなり強引に登る箇所があり後からきた女性は苦戦していました。
この日はスタート時間が遅かったのと開き直ってのんびり撮影しながらだったので、ここで宿に向かいしっかり温泉で温まって翌日の白雲山登山に備えました。
ところが早く就寝したのが仇となり夜中に目が覚めてしまいもう一眠りついてまた目が覚めたときには出発予定時間を過ぎていました。本当は温泉で体をほぐして朝ごはんを食べてから出発の予定が大幅に後れを取ります。
朝焼けに染まる妙義山は向かう途中ですっかり日が昇ってしまい、もう諦めて車の中で朝ごはんを食べながら短縮ルートを考慮しつつ登ることにしました。
登山者用駐車場は道の駅の下にあるので階段を上りますが、妙義神社も結構な階段です。見上げるような高さのスギ巨木が林立していますが、切り株も多く台風等でやられたのかもしれません。
まずは参拝と登山届をして迂回路の森を進みます。
スギの植林地帯を抜けて自然林の中に入り暫くすると大の字前の長い鎖場が出現します。経験者ならほぼ鎖を持たなくても通過できる程度ですが、ここと大の字の最後の岩場が初心者がこの先進めるか試される場所で、ここで苦戦するようなら中間道コースに進むべきです。
実際、3人パーティで明らかに初心者と思われる若者が1名いましたが、この鎖場の状況を見ていた2名と本人が話し合いここで引き返す判断をしていたのは若者ながら懸命な判断をしたと感心しました。私のように登山2回目で暴風雨の穂高連峰の稜線に向かっていった無謀極まりないバカとは大違いです。
大の字で眺望を満喫したらいよいよ岩場の連続する奥の院がすぐ先にあります。
死亡事故が何度も起きている場所ですが、見た感じでは角度はそれなり、ホールドはしっかりあるなという印象でした。
岩場や高い所に恐怖感を感じる人はまた別の意識が働き体が思うように動かないのかもしれませんが、少なくとも私には難しい岩場ではありませんでした。
ただ、このコースはこの先の稜線歩きも含め気を抜いて足を踏み外せば当然真っ逆さまに落ちていく場所が何度もあり、常に周りを気にしながら集中して歩く必要があります。
ここを過ぎると小さな鎖場や急角度の岩場を鎖なしで登る箇所もあり、上背がない人は少し苦戦するのではと思われます。
見晴に到着すると、ここからは大展望が広がります。北西側には裏妙義の丁須の頭に代表される岩場と浅間山、北側から東には浅間隠山や榛名山、赤城山、市街地の平野、南には秩父山系の山が連なっています。
満足して先を見ると岩場の斜面を登っていく人が見え、いよいよこのコースで一番の難所と思われるビビリ岩と背ビレ岩が現れます。
高所が苦手な人でなくても下を見るとゾクッとするような断崖で慎重に登っていきますが、最初はホールドがたくさんあり難しくはありません。中間部になるとステップが少なくなり鎖に頼って登る箇所があり非力な女性や体重の重い方は体力を使います。
通過後にも狭い岩場があり腕力で強引に登っていきます。周辺では何回か絶叫がこだましており、「頑張れ!」と心の中で叫びながら自身も気を引き締めて登っていきます。
背ビレ岩はそれ自体はなんてことのない岩場ですが、幅が狭いのと左側が切れ落ちていて恐怖感を感じるポイントです。
絶景なので途中で撮影しようと思いましたが、後ろからパーティが来ていたのでここは先に進みました。
大のぞきではこれから向かう天狗岩の大絶壁が見えますが、同時に急斜面の長い鎖が見えて、いったん下りてまた登るのを知ったときの絶望感はなかなかのものでした。
下が見えない長い30mの鎖場の下部は懸垂下降に近い感覚で鎖に頼って降りるしかありません。
大のぞきから見えた天狗岩の絶壁は背後の樹林帯の中を登っていくので問題無く到着しました。
そこからまた別のピークに向かい眺めると相馬岳が見えるのですが、またしても切れ落ちた岩壁があり、「また下るの〜!」と思わず近くにいた人も叫んでいました。
観念して樹林帯の急な斜面を下り、タルワキ沢の分岐まで来たら相馬岳の山頂へはあと一登りです。
出発時間が1時間以上遅れたのでもういいやとのんびり撮影しながらとなったので到着は12時を回っていました。
ちょくちょく行動食も食べていたので昼食は軽く済ませルートを考えます。
今からでもバラ尾根ルートは十分可能な時間ではありますが、昨日からの登山と寝不足状態で疲労が溜まっていることを考慮しタルワキ沢から下ることにしました。
このルートは初心者でも相馬岳を往復出来る唯一のコースで鎖場は2ヶ所ありますが難易度は低く浮き石に気をつけてぐんぐん降りていきます。
中間道に合流して妙義神社方面へ向かい、途中の第二見晴で今までいた岩場を見上げると、改めて凄い場所にいたんだなと思いました。
無事妙義神社に到着して感謝のお参りをしたら時間にまだ余裕があったので境内のモミジ鑑賞を楽しみました。
ちょうど見頃を迎えていて色鮮やかで撮影しがいがあります。
帰り際にもみじの湯にも立ち寄りましたが紅葉時期の休日だけに非常に混雑していて諦めて宿の温泉で体をほぐしました。
不安だった天気にも恵まれ紅葉もまずまず、無事に白雲山にも登れて大満足でしたが、登山で上半身がしっかりと筋肉痛になったのは初めての経験で、流石は鎖場の多い妙義山だなと帰ってきてから思い知りました。
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