早池峰


- GPS
- --:--
- 距離
- 4.9km
- 登り
- 665m
- 下り
- 656m
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
飛行機
|
コース状況/ 危険箇所等 |
7:30小田越登山口―9:09五合目―9:59剣ヶ峰分岐―10:04頂上―12:51小田越登山口 |
写真
感想
小田越に着くと、どうやら雨は止み、カッパは着なくても良さそうなので有難い。携帯トイレ回収ボックスのある登山口に入る。早池峰では携帯トイレ持参が勧められていて、山頂避難小屋にトイレブースがある。樹林帯の中、木道を歩く。すぐにガレた道になり、ベンチのある場所で衣服調整。このベンチ、幹を縦真っ二つに切り、そこから出ている枝を足にした優れもの。コミヤマハンショウズル、ズダヤクシュに迎えられ、緩やかな登山道を登る事30分程、樹林帯を抜けると眼前に岩山が現れ、やっと1合目に到着。振り向けば登山口の駐車場を見下ろし、向かいに薬師岳の稜線が続く。ハイマツとコメツガの低木帯となり、ごろごろした岩だらけの斜面を登って、2合目に向かう。蛇紋岩の岩は見るからに滑りやすく、慎重に足を運ぶ。ミヤマオダマキが露を帯びて薄青く輝き、ミヤマアズマギクが小さなヒマワリのように目いっぱい花を広げている。ハヤチネウスユキソウ発見。1本だけだが、苞を開き、その真ん中に花を載せた姿は、まさにエーデルワイス。15分程登ってまた発見。今度は2本並んで咲いている。と思うと、またまた発見。あちらを向いてもこちらを向いても、 ウスユキソウ。写真を撮るのに大忙し。昨日会ったコマクサより、こちらの方が余程品もあり、女王の名に相応しいと思う。ハヤチネウスユキソウ、花びらに見える色い部分は苞で、花を包んで寒さから守っている。まだ咲き始めたばかりなのか、ほとんどの花の苞はまだ半開きの状態である。苞のみならず、その下の葉っぱもふさふさとした毛を纏い、霧が流れる中、身体中に大粒の水玉をいっぱいつけ、キラキラと輝く姿はまさに女王。早池峰は尾瀬の至仏山と同じ蛇紋岩の山である。蛇紋岩は植物に必要なカリウムやカルシウムが少ない超塩基性の岩で、クロム、ニッケル、マグネシウムを含んでいる。クロムは溶けにくく植物の生育に害を与えることは少ないが、ニッケルは植物にとって障害となり、多量に含まれているマグネシウムは植物の水分吸収能を低下させると云われている。その為普通の植物は育たず、蛇紋岩地帯ではその基質に適応した固有の植物種が見られる事になる。ハヤチネウスユキソウを筆頭に、ナンブトラノオ、ナンブトウウウチソウ、ミヤマヤマブキショウマ、ザラツキヒメガリヤスは早池峰の固有種であり、ナンブイヌナズナ、カトウハコベ、タカネシバスゲは蛇紋岩地固有の植物である。ミヤマシオガマ、ハクサンチドリ、ミヤマカラマツ、ミヤマヤマブキショウマ、ナンブイヌナズナ、ミヤマキンバイ、コイワカガミと盛り沢山だが、ハヤチネウスユキソウの前では、いずれの花も引き立て役。霧雨の中、5合目に到着。ここでカッパの上着を着込む。御金蔵岩から団体さんが下りて来て、朝5時に河原坊から登って来たと云う。ハイマツに覆われた竜ヶ馬場、そこから再び蛇紋岩の登り。岩の表面には、足が滑らによう人の手で削った跡があり、有難い。行く手に大きな一枚岩が立ち塞がる。その壁に、長い梯子が2段掛けられている。梯子を上り10分程登で、「剣ヶ峰分岐」の柱があり、そこから道は平坦となる。さらに10分程で避難小屋が現れ、そのすぐ奥が早池峰山頂1,917mであった。早池峰神社奥宮、岩に何本もの白い鉾が立てられ賑々しい。小雨が流れる中、周りは乳白色、展望は全く無く、避難小屋の中へ入って昼食とする。下りは、下手なテッポも数撃ちゃ当たると、ハヤチネウスユキソウの写真を撮りまくる。5合目まで降りると雨も止み、カッパを脱いでスッキリと。そして小田越登山口に帰り着いた。
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