ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 220662
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
栗駒・早池峰

早池峰

2012年07月02日(月) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
4.9km
登り
665m
下り
656m
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2012年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
飛行機
コース状況/
危険箇所等
7:30小田越登山口―9:09五合目―9:59剣ヶ峰分岐―10:04頂上―12:51小田越登山口

感想

小田越に着くと、どうやら雨は止み、カッパは着なくても良さそうなので有難い。携帯トイレ回収ボックスのある登山口に入る。早池峰では携帯トイレ持参が勧められていて、山頂避難小屋にトイレブースがある。樹林帯の中、木道を歩く。すぐにガレた道になり、ベンチのある場所で衣服調整。このベンチ、幹を縦真っ二つに切り、そこから出ている枝を足にした優れもの。コミヤマハンショウズル、ズダヤクシュに迎えられ、緩やかな登山道を登る事30分程、樹林帯を抜けると眼前に岩山が現れ、やっと1合目に到着。振り向けば登山口の駐車場を見下ろし、向かいに薬師岳の稜線が続く。ハイマツとコメツガの低木帯となり、ごろごろした岩だらけの斜面を登って、2合目に向かう。蛇紋岩の岩は見るからに滑りやすく、慎重に足を運ぶ。ミヤマオダマキが露を帯びて薄青く輝き、ミヤマアズマギクが小さなヒマワリのように目いっぱい花を広げている。ハヤチネウスユキソウ発見。1本だけだが、苞を開き、その真ん中に花を載せた姿は、まさにエーデルワイス。15分程登ってまた発見。今度は2本並んで咲いている。と思うと、またまた発見。あちらを向いてもこちらを向いても、 ウスユキソウ。写真を撮るのに大忙し。昨日会ったコマクサより、こちらの方が余程品もあり、女王の名に相応しいと思う。ハヤチネウスユキソウ、花びらに見える色い部分は苞で、花を包んで寒さから守っている。まだ咲き始めたばかりなのか、ほとんどの花の苞はまだ半開きの状態である。苞のみならず、その下の葉っぱもふさふさとした毛を纏い、霧が流れる中、身体中に大粒の水玉をいっぱいつけ、キラキラと輝く姿はまさに女王。早池峰は尾瀬の至仏山と同じ蛇紋岩の山である。蛇紋岩は植物に必要なカリウムやカルシウムが少ない超塩基性の岩で、クロム、ニッケル、マグネシウムを含んでいる。クロムは溶けにくく植物の生育に害を与えることは少ないが、ニッケルは植物にとって障害となり、多量に含まれているマグネシウムは植物の水分吸収能を低下させると云われている。その為普通の植物は育たず、蛇紋岩地帯ではその基質に適応した固有の植物種が見られる事になる。ハヤチネウスユキソウを筆頭に、ナンブトラノオ、ナンブトウウウチソウ、ミヤマヤマブキショウマ、ザラツキヒメガリヤスは早池峰の固有種であり、ナンブイヌナズナ、カトウハコベ、タカネシバスゲは蛇紋岩地固有の植物である。ミヤマシオガマ、ハクサンチドリ、ミヤマカラマツ、ミヤマヤマブキショウマ、ナンブイヌナズナ、ミヤマキンバイ、コイワカガミと盛り沢山だが、ハヤチネウスユキソウの前では、いずれの花も引き立て役。霧雨の中、5合目に到着。ここでカッパの上着を着込む。御金蔵岩から団体さんが下りて来て、朝5時に河原坊から登って来たと云う。ハイマツに覆われた竜ヶ馬場、そこから再び蛇紋岩の登り。岩の表面には、足が滑らによう人の手で削った跡があり、有難い。行く手に大きな一枚岩が立ち塞がる。その壁に、長い梯子が2段掛けられている。梯子を上り10分程登で、「剣ヶ峰分岐」の柱があり、そこから道は平坦となる。さらに10分程で避難小屋が現れ、そのすぐ奥が早池峰山頂1,917mであった。早池峰神社奥宮、岩に何本もの白い鉾が立てられ賑々しい。小雨が流れる中、周りは乳白色、展望は全く無く、避難小屋の中へ入って昼食とする。下りは、下手なテッポも数撃ちゃ当たると、ハヤチネウスユキソウの写真を撮りまくる。5合目まで降りると雨も止み、カッパを脱いでスッキリと。そして小田越登山口に帰り着いた。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:520人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら