北八つバックカントリー(過去レコです)。


- GPS
- --:--
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 77m
- 下り
- 588m
天候 | 晴れ。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありません。 |
写真
感想
毎年、スキー仲間が集まって蓼科東急リゾートで宿泊し、周辺のスキー場で滑っている。今年はN君が山スキーでバックカントリーをするというので、わたしも先週購入したばかりの道具でご一緒することにした。2006年2月11日、朝6時過ぎに東海北陸道美濃インターで落ち合い、N君の車に乗り込んだ。ピラタススキー場の駐車場に着いたときは9時をまわっていた。ピラタス蓼科ロープウェイは百人乗りで、あっという間に標高2233mの山頂駅まで運んでくれる。縞枯山の中腹を五辻の原まで行き、出逢いの辻を曲がりおとぎり平へ、そこから大石峠を経て麦草峠(標高2120m)に至り、雨池を通ってロープウェイに戻る予定である。スキーをはき坪庭に出る。坪庭は、横岳の火山活動により形成された溶岩台地で、岩塊と針葉樹の低木からなる自然庭園との事であるが、岩塊は雪の下で一面白銀の世界である。マイナス16℃とのアナウンスがあったが、青空のもとそれ程寒くは無い。林の中、もともと道がついているのであろう、深さ30cm程の溝状の狭いトレイルが続いており、それに従って歩く。林の中なので陽はあたらず、サングラスは必要ない。時々軽い下りがあり、少し滑るとシールが引っかかって前のめりに転倒する。転ばないようにストックで支えようとすると、ストックがグリップまで雪の中にズブズブと入り込み、結局は転んでしまう。滑るのをとめようと新雪の中に突っ込み、埋もれたスキーを取り出すのにひと苦労する。先週、始めて山スキーを履いた時には出来なかったが、板を滑らしながら歩くことが出来るようになっている。林の間から時折り縞枯山を望むことが出来る。雪を冠っていても縞枯山は、その名の由来どおりの縞模様である。林を出るとパッと視界が開け、五辻の原が広がっている。青空の下、北八のふもとに原村を見おろす。乳笠山の左奥に甲斐駒、仙丈、鳳凰三山が白く輝き、さらに左手には南八ヶ岳の山々が連なっている。しばし景色に見とれ、立ったまま小休止をとる。左手に形の良い茶臼山が見え、「縞枯山、茶臼山」の標識があるが、そちらに向けての踏み後は無い。五辻の原を少し行くとあづま屋があり、われわれと同年輩と思われるスノウシューの夫婦連れが休んでいる。「お先にどうぞ」という事で先に進むと再び林の中のトレイルとなり、相変わらずこけながら進む。立ち上がるには一旦スキー板をはずさねばならす、もたもたしていると先のスノウシューの夫婦連れが追いついて、後ろで待っていてくれる。トレイルには雪の積もった小枝が垂れ下がっており、これを除けながらくぐると襟足から雪が入り込むので、頭を下にして雪をかき出す。そうこうするうちに出逢いの辻に出ると、左におとぎり平へのトレイルが分かれている。ここからは狭いトレイルの登りとなるが、シールを滑らせて登ることの出来る程度の坂道である。やがて「オトギリ平」「おとぎり苑地」と記された小さな広場に出る。左に「大石峠」、右に「麦草峠」の指示板が立てられており、迷わず麦草峠へのトレイルをたどる。すぐに道は曲がりくねった下りとなり、転んでは起き、転んでは起きの連続で、とうとうスキーをはずし、つぼ足で下るはめになった。それもほんの僅かで、じきに「コケモモの庭」という広場に下り立つ。黒い大きな岩の一部がごろごろと露出しており、それを避けて平らな雪の部分を選んで庭を横切る。林の中に入ったかと思うと目の前に広い道路が現れた。予定では「旧大石峠」から麦草峠に下りるのであったが、オトギリ平で道を間違えたようだ。その広い道、国道299号線通称メルヘン街道を1km程歩いて、麦草ヒュッテにたどり着いた時は12時をまわっていた。ヒュッテに入ると五辻で逢った夫婦がもう着いており昼飯を食べていた。われわれも暖炉で暖まり、持参のオムスビと生ハムを肴に飲んだ缶ビールは旨かった。壁沿いに、わかん、スノウシュー、テレマークスキーなどが並べられており、これらを借りて周辺のトレッキングが出来るようになっている。ちなみに、メルヘン街道は冬季閉鎖中で、車で行くことの出来るメルヘン広場までお客さんをスノーモービルで迎えに来てくれるそうだ。何組かのお客さんがいたが、いずれもスノーシューをはいた人たちでスキーの人は皆無であった。ビールを飲んで休んでいると、また歩いてロープウェイまで戻る気が無くなり、メルヘン街道を滑りおりる事にした。タクシー会社に電話し、3時半にメルヘン広場に来てくれるよう頼んで、2時過ぎに出発した。メルヘン街道のトレイルは幅が広く転倒する恐れはないが、その傾斜は緩やかで、おまけに向かい風とあってスケーティングをしなければ前に進めない。時折り、こがなくても滑り出すがじきに止まってしまう。中間あたりに展望台があり、そこを少し過ぎるとスケーティングをしなくても、スキー板を平行にしたままストックでこぐだけで前に進むようになり、またこがなくても滑ることが多くなる。小1時間程こいだり滑ったりしながら進むと車輌通行止めがあり、その向こうには数台の車がとめられてある。まだタクシーは来ていないので、「蓼科・八ヶ岳国際自然学校」のゲートをくぐり小屋の前で暇をつぶす。約束の15分前にやって来たタクシーに乗り込み、車の置いてあるピラタスの駐車場に向かった。
ほぼ平行移動の歩くスキーであったが、山スキー初心者のわたしは程々汗もかき、丁度良い練習になった。翌日はゲレンデで山スキーをはき、オフピステの気分で新雪に突っ込み、練習に励んだ。
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