三人娘が行く日本一の黒部渓谷 下ノ廊下
- GPS
- 26:40
- 距離
- 25.1km
- 登り
- 1,472m
- 下り
- 2,351m
コースタイム
07:30 扇沢 トロリーバス⇒07:50 黒部ダム⇒ 08:15黒部ダム下⇒ 09:00 内蔵助出合⇒ 12:50 十字峡(昼食)⇒ 16:00 阿曽原温泉小屋
10月10日
05:40 阿曽原温泉小屋⇒ 07:05 折尾ノ大滝(朝食)⇒ 10:30 欅平
天候 | 両日とも晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
長野自動車道安曇野IC(旧豊科IC平成24年10月より名称が変わりました)〜国道147号線(糸魚川街道)〜長野県道45号線(大町アルペンライン)〜扇沢 扇沢大町市営無料駐車場に車を置きました。 関電トンネルトロリーバスに乗り約15分で黒部ダムへ到着 10月10日 欅平よりトロッコ鉄道で宇奈月、富山地方鉄道に乗り換え新魚津、地下道を渡りJR魚津より日本海沿い親不知の民宿和に宿泊 10月11日 親不知JR糸魚川で乗り換え南小谷再び乗り換えてJR信濃大町で降りました。 車を回収にタクシーで扇沢へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
下ノ廊下(旧日電歩道18km約8時間) 出発前夜は宵のうちから床に入りましたが熟睡は出来ずにうとうとしていると、日付が変わって間もなく携帯電話の目覚まし音に起こされ自宅を出発しました。 参加メンバーを乗せ高速道路を長野方面に向かい、途中サービスエリアで二回 休憩を採り予定時刻通り扇沢に着きました。 トロリーバスで黒部ダム駅に向かい、トンネル内の内蔵助谷方面への案内板に 従い出口に進み外に出ました。 工事用車道を下がり途中から左手の登山道に入り、黒部ダムの下に着きました。 一昨日に雨が降ったのか乳白色に濁った黒部川に架かる橋を渡り対岸に着きました。 巨大なダムの堰堤の壁から霧のように放水された水しぶきが飛んできます。 しばらくは同じような景色が続く気がした川底と高低差の少ない歩道を黒部川に 沿って下がり、内蔵助出合に着きました。 いよいよ歩道は険しくなり断崖絶壁の道を川底を覗きながら進みました。 大きなスノーブッリチを過ぎると渓谷の幅はさらに狭くなり谷底も深まり、岩をくり貫いた幅約80冂の歩道を左手側に安全確保のために設置された番線をつかみ通過しました。 間もなく足場丸太の梯子を登り高巻をして、穏やかになった歩道に下がり沢を渡り再度険しい白竜峡の絶壁を通過しました。 昨年落石事故が発生した現場に手を合わせてから通過、歩道上部から落ちる沢のシャワーを浴び間もなく十字峡に着きました。 予定時間を押していましたので素早く昼食を採り、剱沢に架かる吊橋を渡り先を急ぎました。 歩道は川底からの高さを増しましたが木で谷底が隠れ緊張感は和らぎました。 関西電力黒四発電所から地上への送電線施設が見え始め、東谷吊り橋に下がり揺れる吊橋を渡り車道を通り仙人谷ダムに着きました。 堰堤を渡り熱気と硫黄の匂いが充満するダム施設の中を案内板に従い通過、関西電力人見平宿舎裏手に回りました。 急な道を一息登ると平らな歩道になり、間もなく今日の宿泊地阿曽原温泉小屋に着きました。 女性陣は急ぎ早に露天風呂へ、その間に泊まりの手続きを済ませ部屋に荷物を運び入れてビールタイム。 やがて男性の入浴タイムになり、女性陣は慌ただしい入浴になったようです。 テント場に下がり更に5分ほど下がると畳四畳程の露店風呂がありました。 横のトンネルの中から湧いているようで、直接10冂のパイプから流れ出るお湯には湯の花が混じり天然かけ流しの温泉でした。 広さ12畳の部屋に12人と布団一枚が確保でき早めに床に就きました。 10月10日水平歩道13km約5時間 安全を考え少し明るくなってから小屋を出発しました。 テント場に下がり欅平への案内板に従い小さな沢を二か所越えて、樹林帯の急な斜面をジグザグに登り水平道に出ました。 樹林の間から奥鐘山を見ながら進み折尾ノ大滝で朝食を採りました。 折尾谷の堰堤地下道を抜け対岸に出て昨日と同じような絶壁を進み、志合谷素掘りの真っ暗なトンネルを抜けました。 再度二つトンネルを抜け欅平に全員無事に到着しました。 |
写真
感想
昨年、山の大先輩が黒部ダムから紅葉を楽しみながら欅平まで下ノ廊下を歩く計画をされ誘われていましたが、地震による落石事故により登山道が通行止になり中止になりました。
今年こそはと張り切っていましたが、計画してくれたリーダーの大先輩のご夫妻が参加出来なくなり、4人で計画通りに実施する事になりました。
荷物は体の線から出ない事手袋を着用しヘルッメトを被る事を進めましたが、ヘルッメトは何となく抵抗があるらしく帽子に変わりました。
自分は量販店で安い人造皮の手袋を買い求め、今回番線をつかむのに試してみると滑らず重宝しました。
気も引き締まり頭を保護するためにヘルッメトは被りました。
身長172冂あるので道中数回岩に頭をぶつけましたので、背の高い人は必要と思います。
自然と昔下ノ廊下を歩いた事がある先輩がトップを歩き、二人をはさみ自分が後に続きました。
渓谷は断崖絶壁が迫り谷底を流れる黒部川を覗くと足がすくみ、落ちたら魚の餌になってしまいます。
白竜峡付近は道幅が狭く高さがあり安全を確保するために2本に束ねた番線から手を離さず緊張して通過しました。
番線が設置してなければとても怖くて自分はとても通過できません、設置された番線は命綱でした。
水平歩道は木が遮蔽物になり谷底が見えないので、恐怖感は薄らいで通過できました。
気を抜いて転倒などしたら、真っ逆さに転落してどこに落ちたか分からず仕舞いになりそうです。
いつもの登頂した達成感や喜びが湧いて来なく、初めて下がる山行を経験してとまどいとふしぎな思いがしました。
下山後は宇奈月温泉で地ビールで道中無事だった事に感謝して乾杯、白エビのかき揚げ丼を食べ電車に揺られ日本海に出ました。
親不知の小さな無人駅で下りて民宿和に宿泊しました。
宿泊料金が山小屋より安く魚料理は掛け値なしに美味しく、予約してくれたリーダーに感謝しました。
最後の日は電車で信濃大町に戻り扇沢で車を回収して、大町温泉薬師の湯でリフレッシュして楽しかった3日間の旅を終了しました。
下ノ廊下
旧日電歩道と呼ばれ電源開発調査目的の為,左岸の断崖絶壁に切り抜かれた仙人谷ダムから黒部第四ダムに至る18kmの道です。
昭和4年に完成、現在のように拡張されたのは昭和32年からと冠松次郎氏の著書にあるようです。
水平歩道
欅平より仙人谷ダムの間13km
歩行してみて川床からかなりの高さに、ほぼ水平に道が作られていました
冬季は積雪により渓谷は埋め尽くされ、比較的早く雪解けが進む高い地点に道が作られたと想像しました。
雪崩などを避けるため志合谷などは隧道を抜いて道を確保したように思われます
自然に立ち向かう人間の力の偉大さを肌で感じました。
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