大台ヶ原(過去レコです)。
- GPS
- 32:00
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 381m
- 下り
- 374m
天候 | 曇り。 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありません。 |
写真
感想
雨の多い所だという認識しか無く、日本百名山の一つである事も最近まで知らなかった。平成13年9月2日、朝4時、真っ暗な中、妻と車に乗り込んだ。名阪国道針のインターチェンジから出る頃、明るくなてきた。熊野に向かってどんどん南下、途中車の中で15分程仮眠をとり、国道から大台が原への道に入った。いきなり道路脇にカモシカの子供が現われたのにはビックリ。朝早かったのでガソリンスタンドは開いておらず、給油する機会を失した。、大台が原まで15勸幣紊両紊蠧擦髻▲織鵐メーターを気にしながら運転。途中、行き交う車も無かったが、広い駐車場には10台程の車がとまっており、中には札幌ナンバーのものもいる。大台が原の駐車場の水洗トイレは100円必要だった。大台が原はいつ何時雨が降るかも知れず、ズボンだけレイン用のものを履いた。妻のレインウエアは昨日買ったばかりのゴアテックスの新品であった。
8時50分、駐車場の横の案内図がある小道に入った。平坦な小道を10分程歩くと緩やかな登りとなり、大台が原の木や動物や諸々の事について記した環境庁の立派な説明板が至る所に立てかけられている。幹の皮が剥ぎ取られた木が多く、そうでない木には金網が巻かれ、鹿による被害の防止が計られている。背の低い笹の中の道を汗をかくこともなく、時折り笹原に現われる鹿と睨めっこしたりしながら、オゾンをタップリ吸いつつ暫く行くと尾根に出た。道が左右に分かれ、左の日出ケ岳へ向かうと新しい木製の階段があり、手摺も付いていて、触れあう事もなく悠々とすれ違いも出来、それはそれは立派なものである。9時30分、日出ケ岳山頂1695mに着いた。石がごろごろした広い台地にコンクリ-ト製の避難小屋が建っている。周りの折り重なる山々の間の谷から雲が湧き出て、幻想的な眺めを楽しみながらジュ-スで喉を潤した。木の階段を下りて尾鷲辻への道を行くと再び立派な木道となり、ところどころに立派なテラスが設けれている。折しも小泉内閣が縮小予算案を打ち上げ、国費の無駄づかいが注目を浴びている時で、これこそ全く不必要であると怒りながら歩いていると、「何故、木道か?」という言い訳がましいこれまた立派な環境庁の幾つもの看板が目についた。定められた道以外を歩かないようにするためであることが強調されているが、どう見ても予算の使い道に困った結果の産物に見えて仕方無い。少し登ると見晴らしの良い場所に出た。何故見晴らしが良いのかというと、倒木が多く、残った木は立ち枯れているためであることがわかった。伊勢湾台風でトウヒが倒れ、そこに笹が生え、笹をエサとする鹿が来て、残ったトウヒの皮を剥いだため、立ち枯れてしまった。トウヒを再生させ、以前のような大台が原に戻すべく色々と手を入れている旨の事がこれまた立派な看板に記してある。これは自然破壊だ!と思った。台風でやられるのも自然。笹が生えるのも自然。トウヒが倒れるのも自然。鹿が増えるのも自然。増え過ぎて食べ物が無くなれば鹿も自然に減るだろう、今とは別の大台が原が出来ても良いじゃないか。頭皮が無くなれば禿げるだけ、それが人生じゃないかと云ったら妻は笑って呉れた。環境庁の頑張りは如何にも不自然に感じられ、しばらくそれを話題にして歩いた。木道を少し下り、10時25分に正木ケ原という所に出た。ここにも周囲の自然とは全く不釣り合いの立派過ぎるテラスがしつらえてある。環境庁も予算を使い果たしたのか、この先きからは木道は無くなり、自然の岩が転がっている道を、環境庁の予算削減を願いつつ気持よく歩いた。尾鷲辻から牛石ケ原に出て、少し早いが腹が減っていたので、神武天皇像の下で11時に昼飯をとった。数組の人達も周りで食べはじめ、匂いに誘われたのか鹿も寄って来たが誰も餌を与える人はいない。皆さんルールを守っているようで、見ていて気持が良かった。11時35分、牛石ケ原を出発、途中大蛇グラに立ち寄ったが生憎のガスで眺望は得られず、僅かにそそり立つ断崖が中国の墨絵様に垣間見えた。そこからシオカラ谷までの下りは、妻の大嫌いな枯れ谷の岩がごろごろした道で、時々はお尻を使い、昨日買ったばかりのズボンを容赦なく汚しながら、でも先日の蓼科山よりはましだったので転ぶことは無かった。両側はシャクナゲが一杯生えていたが、花の時期ではなく残念。何とかシオカラ谷に下りたのは12時50分、そこからは階段の登りが続き、1時25分に駐車場に帰り着いた。
本日の宿泊地である熊野のかんぽの宿に向かった。温泉で汗を流し、夕飯には伊勢海老の刺身の盛り付けをつけて優雅な一日を終えた。翌日、鬼ヶ城、花の窟に寄って帰途に着いた。
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