白砂山と野反湖
- GPS
- 08:33
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 1,369m
- 下り
- 1,355m
コースタイム
- 山行
- 7:13
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 8:25
天候 | 曇り 9時頃と12時以降は小雨 無風・微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全般的に登山道の整備は良く歩き易いが、最近雨が多いためか、各所で登山道が泥濘の田んぼ状態。かなり汚れる。その他各所で気付いたところ。 駐車場-堂岩分岐:歩き始めてすぐに渡渉があるが、橋がかけてあり問題なし。堂岩山までは視界のない登山道を延々歩く。 堂岩分岐-白砂山:アップダウンを繰り返しつつ白砂山の山頂に至る。高山植物が各所に多数。展望良し。 堂岩山-八間山:こちらもアップダウンを繰り返す。左手側に開けた笹原が続く。今日は各所でオニユリが咲いていた。 八間山-富士見峠-野反湖湖畔-駐車場:富士見峠より登って来るハイカー多数。この間も高山植物が各所で咲いていた。湖畔の周遊ルートは歩きやすいが、途中登山道もあるため、ある程度きちんとした装備の使用を推奨。途中から車道歩きに切り替えることも可能。 |
写真
感想
野反湖から白砂山を周回で歩いてきた。最初の2時間は地味な登山道だったが、その後は花多く、稜線もきれいで、途中雨にも当たったが、なかなか歩き甲斐もあった。詳細は以下に。
渋川伊香保インターを降りて延々下道を運転し、登山口そばの駐車場には4:20頃に到着。埼玉の自宅からここまで長かった。この所要時間の長さがここ野反湖への訪問を躊躇わせる理由の1つだったのは間違いない。朝食は既に途中の六合の道の駅で済ませてきたので、トイレと準備だけ済ませて4:35に出発。7月後半になり日の出も徐々に遅くなってきたので、少し薄暗い中での出発だがライトは要らない。到着時のクルマの温度計は12℃を示していたが、数字ほど気温の低さを感じなかったのは、湿度が高いせいだと思う。
歩き始めは明瞭な下り。途中木製の橋のかかった沢を渡ってから本格的な登りの登山道開始。まずは白砂山を目指す。スタートの標高が既に1500メートルを超えていて、ゴールの山頂が2100メートル超なので今日は簡単だろうと楽観視していたが、歩けど歩けど標高は大きくは上がらず。アップダウンを繰り返すばかり。ずっと樹林帯歩きで、すぐ側にあるはずの野反湖も見えず、とにかく歩くしかなかった。地味だし、湿気が高くて暑く、しんどい歩きだった。雨の多い季節のため、どこもかしこも登山道がぬかるんでいて歩きにくい。登山道の整備自体は完璧に近いが、ドロドロになりつつ進む。水場への分岐を見送り堂岩山に6:38頃到着。標柱がなければ山頂とは気付かない地味なピーク。展望もない。写真一枚で先に進むと直に視界が開け、八間山との分岐に到着。出発から2時間かけてようやく展望が開け稜線を見ることができた。なかなかきれいな稜線で、ここまで2時間以上かけて歩いてきた甲斐があった。途中、あまりにも地味で「帰ろうか?」とマジで話した時もあったが、帰らないで良かった。
ここから先は楽しい稜線歩き。白砂山まで相変わらずアップダウンがあるが、それでも展望はあるし、そして何より高山植物があちこちで咲いていて、その度止まって写真を撮るのでなかなか先に進まなくなってきた。堂岩山までは高山植物と言えばギンリョウソウとゴゼンタチバナくらいしか見掛けなかったが、ここからはキスゲやハクサンフウロ、オニユリなど色々各所で咲いていて、見ていて飽きなかった。山はやはりこうでなくちゃ、と思った。アップダウンに疲れつつもこなして7:47に白砂山の山頂に到着。天気曇りだが高曇りなので展望はある。風が吹いていたが、山頂付近はちょうど吹き曝されることもなく快適。ここまでどちらも水分だけで登ってきたので、座ってしっかり食べて食料を減らす。ようやくザックの中身が少し軽くなる。白砂山の稜線は「ぐんま県境稜線トレイル」と呼ばれ、最近整備された区間を含めて100kmの長大なコースとなっている。自分は白砂山から東側の区間は比較的歩いていて、谷川岳から稲包山までは赤線が繋がっている。稲包山から白砂山は、頑張れば日帰り可能なので、涼しい季節になったら挑戦したいと思う。
20分ほど休憩して元来た道を戻り、帰りも花見三昧で歩く。白砂山の山頂までは登山者は数名しか見掛けなかったが、帰りは途中で続々とすれ違うことに。我々は夜明け前に出てきたので、出発が早いほうだったのだろう。チェーンソーを担いで登山道整備へ向かう人も見られた。登山道が狭くてすれ違いに時間がかかることもあり、帰りの分岐までの時間はコースタイムをオーバーしていた。高山植物がきれいで、あちこち止まっていたのも一因だろう。天気があまり良くない予報だったので、このままピストンで往復するか?との案もあったが、あの地味な登山道を下りたくなくて、八間山へ向かうことに。ただこの先しばらく弱い雨が降っていて、濡れるほどではなかったが、徐々に天気が下り坂であることが容易に想像できた。しかし結果で言えば、このルートは展望良く、花も所々咲いていて楽しいルートだった。堂岩の分岐から南下する場合、左手側が常に開けていて、笹の斜面が広がっていた。開放感があり、楽しい稜線歩き。そして何よりも、ちょうど今の時期はオニユリが満開のようで、鮮やかなオレンジ色の花を各所で付けていた。歩いても歩いてもオニユリ、といった風情。1つの茎に10くらいの花を付けているものもあり、見ていて飽きない。このルートも例によってアップダウンが多くて、しかも標高が少し下がったのと、風が止んだことで暑さを感じるように。白砂山の稜線は風があって快適だった。10時頃、黒渋の頭で一度座って休憩をした後、10:37に八間山に到着。この間結局誰とも行き会わなかったが、山頂で座って休んでいると1パーティとスライドした。
八間山からは、当初の予定では駐車場へ戻る周回コースを歩く予定だったが、天気も持ちそうだし、何よりも登山地図に書いてあったコマクサを見たくて、富士見峠へ降りるコースを選択した。下り始めると峠からのハイカーが続々登って来る。そして、このルートも花が多くて歩いていて飽きなかった。最初の堂岩山までの2時間は何だったのだ?と思うくらいに花は豊富。キスゲ、ハクサンフウロ、タテヤマウツボグサ、シモツケ、等々。そして下りの途中からは、今日一度も目にすることがなかった野反湖をようやく眼下に見ることができた。ここまで全く見られないと、出発地が野反湖近くの駐車場だったことを忘れそうだった。峠が近付くと、濃い紫をしたアヤメなども見られ始め、そしてお待ちかねのコマクサも見ることができた。八間山を下り始めた当初は、砂礫地など見られなかったので、コマクサが本当にあるのか怪しんだが、途中からそのような地面が見られたので期待していた。花はもう終わりかけだが、標高1500メートル程度の7月後半なので致し方なかろう。
11:40に峠まで下り切り、駐車場の案内版を見てこの先の検討をする。11:46にバスがあったので、Zさんはそれに乗りたそうだったが、雨は降っていなかったし、ここから湖畔を歩いても5kmで1.5時間くらいで行けそうだったので、バスはパスして歩いて行くことに。湖畔に下るとまずキスゲの大群落。日光の霧降高原もキスゲも見事だが、あそこは急な階段を延々上らねばならず、ここは比較的緩やかなスロープなので、その点は楽かもしれない。ただ、雨がポツポツ落ち始めてきた。レインを着るほどではないが、ちょっと嫌な感じ。湖畔の遊歩道は整備は良いが、途中にやはり泥濘があって、我々は既に泥濘を何時間も歩いてきたので今更気にはしなかったが、観光客と思しき人は大変だっただろう。ハルノトラノオとキスゲが同じところで咲いていたり、最後まで高山植物で楽しませてもらった。雨は途中強弱を繰り返しつつも止まず、もうゴールまであと1時間もないしほぼ平地歩きなのでレインも着ずに歩く。クルマに積んであった折りたたみ傘を持ってくれば良かった。遊歩道が国道へ向けて上がると、Zさんはこの先はもう車道を歩くという。自分は最後まで泥道を歩きたくて登山道を進むが、最後のこのルートが案外難儀。一度大きく上がってから大きく下って駐車場に到着する。上がった先からは野反湖がよく見えたので良しとしよう。13時に駐車場戻り。車道を歩いたZさんと到着はほぼ変わらず。
駐車場のトイレの外には、登山靴などを洗える洗い場があって、ドロドロになったスパッツなども洗えて大変重宝した。また、地元の山岳会思しき人に声をかけられ、「ぐんま県境稜線トレイル」のパンフレットとハンドタオルをいただいた。感謝感謝。こういうのもらうと、100km歩いて赤線を繋いでみたい、と思ってしまうのは私だけだろうか。
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