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Yamareco

記録ID: 246508
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ハイキング
奥多摩・高尾

誰も選ばない理由 … 奈良子林道ゲートからの姥子山・雁ヶ腹摺山

2012年11月18日(日) [日帰り]
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GPS
05:59
距離
10.3km
登り
1,125m
下り
1,156m

コースタイム

9:03 奈良子林道ゲート
9:38 登山道入口
10:05 9号鉄塔
11:03 姥子山西峰/東峰間登山道合流
12:07 雁ヶ腹摺山山頂
12:25 雁ヶ腹摺山出発
13:08 姥子山東峰
13:30 姥子山神社
13:59 8号鉄塔
14:45 登山道入口
15:10 奈良子林道ゲート
天候 晴れ♪ 風強し。
過去天気図(気象庁) 2012年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
中央高速大月インターより奈良子林道ゲートまで…約50分
コース状況/
危険箇所等
− 奈良子林道ゲート先より1327mピークへの破線路は廃道状態。道標、踏跡共に確認できません。
− 1327mピーク(8号鉄塔)〜姥子山間の破線路にはテープ、微かな踏跡ありで何とか通行可能ですが、私は二度と行く気になれません。
− ネット上の情報では、8号鉄塔から破線路とは逆方向に、巡視路を通って奈良子林道にエスケープ出来る模様ですが、未確認。この場合はゲートまで1時間半程の林道歩きになるとのこと。
− 当然登山ポストなどはありません。
− 登山路から外れると地形以外にも危険アリ。私は動物の巣穴らしい穴を2箇所で確認しました。
朝8時の談合坂SA…混雑してます。帰りは渋滞必至です。
朝8時の談合坂SA…混雑してます。帰りは渋滞必至です。
大月ICから50分程度で奈良子林道ゲートのスタート地点に到着。
大月ICから50分程度で奈良子林道ゲートのスタート地点に到着。
ゲートは閉鎖中。
ゲートは閉鎖中。
紅葉が綺麗です^^
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紅葉が綺麗です^^
船窪林道の分岐。この道を進むと金山鉱泉からの登山道に出るはずですが、通行出来るかどうかは不明。
船窪林道の分岐。この道を進むと金山鉱泉からの登山道に出るはずですが、通行出来るかどうかは不明。
登山道入り口のはずですが…道標がありません。嫌な予感がします。
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登山道入り口のはずですが…道標がありません。嫌な予感がします。
GPSで方角を確認し、橋を渡ります。
GPSで方角を確認し、橋を渡ります。
テープ発見。道にはプラスチックのステップが打ち込んであります。間違い無いようです♪
テープ発見。道にはプラスチックのステップが打ち込んであります。間違い無いようです♪
橋もあるし・・・
橋もあるし・・・
ステップは打ち込んであるし、割と整備されてるんだなぁと思っていたら…
ステップは打ち込んであるし、割と整備されてるんだなぁと思っていたら…
鉄塔(9号)に出てしまいました! 巡視路だったのです!これはマズイ。
鉄塔(9号)に出てしまいました! 巡視路だったのです!これはマズイ。
GPSで現在位置を確認すると、すでに大きく登山道を外れてしまっています >_< 戻らなくては!
GPSで現在位置を確認すると、すでに大きく登山道を外れてしまっています >_< 戻らなくては!
結局戻る事は断念。地形図を見て登れそうだと確認し、道なき道を進みます。
結局戻る事は断念。地形図を見て登れそうだと確認し、道なき道を進みます。
何とか姥子山の東峰と西峰の間に出る事が出来ました!
何とか姥子山の東峰と西峰の間に出る事が出来ました!
東峰の方に少し行くと素晴らしい富士山が。
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東峰の方に少し行くと素晴らしい富士山が。
姥子山西峰は展望無し。
姥子山西峰は展望無し。
西峰を降りるとすぐに奈良子林道です。
西峰を降りるとすぐに奈良子林道です。
林道を超えて雁ヶ腹摺山への登山道が続きます。
林道を超えて雁ヶ腹摺山への登山道が続きます。
冬枯れの白樺林。
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冬枯れの白樺林。
大きな岩がゴロゴロ。
大きな岩がゴロゴロ。
クマの爪痕も。
松の大木が無残な事に・・・折れてからまだあまり時間は経っていないようです。
松の大木が無残な事に・・・折れてからまだあまり時間は経っていないようです。
結構登ります。ようやく頂上が見えてきました。
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結構登ります。ようやく頂上が見えてきました。
振り返ると、これぞ500円札の富士山!
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振り返ると、これぞ500円札の富士山!
山頂近くには霜柱が^^
山頂近くには霜柱が^^
何とか山頂に到着…とても消耗しました。
何とか山頂に到着…とても消耗しました。
定番ですね^^
やはりお昼はこの景色を眺めながら。
やはりお昼はこの景色を眺めながら。
前日の雨で地面はぬかるんでいました。特等席が空いていました^^
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前日の雨で地面はぬかるんでいました。特等席が空いていました^^
姥子山へ戻ります。
姥子山へ戻ります。
金山鉱泉方面への分岐は白樺林の中に。
金山鉱泉方面への分岐は白樺林の中に。
姥子山東峰の直下ですが、これはイワカガミでしょうか?群生しています。
姥子山東峰の直下ですが、これはイワカガミでしょうか?群生しています。
姥子山東峰から、雁ヶ腹摺山を振り返ります。
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姥子山東峰から、雁ヶ腹摺山を振り返ります。
ここは、絶景です^^
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ここは、絶景です^^
素晴らしいなぁ…
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素晴らしいなぁ…
こちらからの富士山の方が好きです。
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こちらからの富士山の方が好きです。
中央左下に9号鉄塔が見えます。そこから続く尾根を登ってきたのです。
中央左下に9号鉄塔が見えます。そこから続く尾根を登ってきたのです。
下山開始。姥子山神社に安全を祈願しました。ここからは落ちるような急降下でした >_<
下山開始。姥子山神社に安全を祈願しました。ここからは落ちるような急降下でした >_<
踏跡はほとんどありません。頻繁にGPSで現在位置を確認しながら、テープを拾っていきます。
踏跡はほとんどありません。頻繁にGPSで現在位置を確認しながら、テープを拾っていきます。
この道、誰も使ってないんだろうなぁ…
この道、誰も使ってないんだろうなぁ…
また鉄塔(8号)に出てしまいました!鉄塔の向こうのピークの右側の尾根を、後は降りていくのみです。
また鉄塔(8号)に出てしまいました!鉄塔の向こうのピークの右側の尾根を、後は降りていくのみです。
日が傾きすっかり日陰になった中、GPSでの位置確認を行いつつ、ペースを早めながら尾根を降りました。踏跡はまったく無しでした。
日が傾きすっかり日陰になった中、GPSでの位置確認を行いつつ、ペースを早めながら尾根を降りました。踏跡はまったく無しでした。
見覚えのあるところに降りて来ました。今朝の登山口の近くです。後は林道歩き…ようやく緊張から解放されました。
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見覚えのあるところに降りて来ました。今朝の登山口の近くです。後は林道歩き…ようやく緊張から解放されました。
目標の午後3時を少し過ぎて、車に戻ってきました。心底ホッとしました〜
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目標の午後3時を少し過ぎて、車に戻ってきました。心底ホッとしました〜

感想

【山行前】

500円札。
私が子供の頃はまだ現役でした。
お年玉のポチ袋の中によく入ってて、子供にとっては一番身近なお札。
そのデザインのモチーフになった富士山の写真が撮られた山、雁ヶ腹摺山。
JR中央線からアクセスの容易な山からはいつも遠くに、あるいは雲の中に隠れて
いた山。今回は車を使ってこの山に登ってみる事にしました。

雁ヶ腹摺山へのアプローチは、大峠からと金山鉱泉からのどちらかが一般的で、ヤ
マレコでも、他のホームページでも良く拝見します。ずっと気になっていたのが、
奈良子林道ゲートの先から1327mピークを経て姥子山へ至るルートでした。けれど
も、このルートの記事だけは、ヤマレコにも他のサイトにも殆んど見当たりませ
ん。一つだけ該当すると思われるホームページがありましたが、姥子山からの下山
路として紹介されており、どうもイメージが掴めませんでした。

金山鉱泉からのルートよりかなり短く、ゲートまで車で入れて、ゲートから登山道
までの距離もさほど無いのに、何故誰も行かない??

行ってみなきゃ判らない事もあるよね!

という事で…雁ヶ腹摺山と姥子山、このルートを試してみる事にしました。通行規
制を確認、地形図をスマホにDLし、予備電源を充分用意、寒さと日暮れ対策を万
全に、愛車のエスクードでいざ出発だ!

【山行記録】

前日に結構降雨がありましたが、当日は少し寒いものの朝から快晴♪ 中央高速談合
坂SAでナビを目的地にセットし、大月ICで降ります。奈良子林道は矢竹集落を過ぎ
たあたりから道が荒れてきて、最後の民家(シロイハタ)を過ぎると落石が目立つ
ようになります。

落ちている石は結構硬く、落ちた時に割れて角が鋭い物もちらほらと…パンクの危
険があります。行きはあまり気にしませんでしたが、帰り道では車を止めて石をど
かしました。こんな場所でパンクなんてゾッとしますよ。

このルートを誰も選ばない理由の一つだと思いますが、タクシー、行ってくれない
んじゃないかな。万が一対向車が来たら両方とも進退窮まっちゃいますし、悪路で
パンクの危険があるとなると、敬遠されるでしょうね。

奈良子林道ゲートは橋のたもとにあり、朝のひんやりとした空気、快晴の青空、周
囲の山々の紅葉、沢の音、鳥の囀りと、自然の音しか聞こえません。出発してすぐ
に船窪林道との分岐があります。ゲートは開いていましたが、情報では全線通行止
のはずです。こちらに進むと金山鉱泉ルートに出るのですが、歩いて通れるのかも
判りません。

姥子山登山口があるはずの場所に着いても、道標がありません。すぐ傍に木橋がか
かっており、渡って何か目印を探すと、ピンクテープを発見。そちらに進んで周囲
を探すと、プラスチックのステップが打ち込んであります。『ああ、これが登山道
か』と思い込んだのが大間違い。そのステップ通りに進むと…9号鉄塔に出てしまい、
その先には案の定道はありません。

GPSで現在位置を確認し破線路に戻ろうと試みましたが、斜面トラバース時に「とっ
ても良さそうなサイズの穴」が進行方向にあるのを発見!その場所から大急ぎで戻
り、再度地形を確認しました。

すると、地形的には9号鉄塔から尾根伝いに姥子山の東・西峰の間に出られそうでし
た。途中にガケ等の障害物もありません。『どうしても無理そうだったら潔く戻る』
と決めて、このまま登る事にしました。難儀こそしましたが、地形図通り通行不可
能な場所は無く、時期的に葉が落ちている木々が多いので目標地点が良く見えた事
にも助けられました。稜線上から熊鈴の音と人の話し声が聞こえてきた時には、ホッ
としました^^

とは言うものの…かなり消耗したので、このまま東峰に行って降りてしまおうかなぁ
と考えながらトボトボと東峰の方に向かうと、途中に開けた場所があり、そこから
美しい富士山が! 思いなおし、雁ヶ腹摺山へ反転。すっかり葉の落ちた白樺林を
超えて疲れた足を引き摺りながら山頂へ。当日は風が強く(東京では木枯らし1号)、
富士山も雲に隠れる事無く迎えてくれました^^

山頂直下の開けた草原に特等席(!)の岩が空いていたので、そこでお昼を食べ、姥子
山東峰に向かいました。誰もが書いているように、姥子山東峰は絶景ポイント。他
には誰も居ませんでしたので、ゆっくりと時間を過ごす事が出来ました。眼下には
9号鉄塔と登ってきた尾根が見えます。素晴らしい景色を楽しみつつも、下山路の事
を考えると少し憂鬱に…

さぁ、日が落ちる前に降りなければ! 目標は3時にゲート到着です。

姥子山神社の先に降りていくのですが、最初は降りるというより”落ちる”急降下
です。一息つけるとこまで降りると、全く期待していなかったテープがあるじゃな
いですか!ラッキ〜〜!と思いながらテープを辿りつつも、数分進んではGPSで位置
確認をしながら、8号鉄塔まで辿り着きました。8号鉄塔先のピークで破線路は大き
く右にターンし、後は基本的にその尾根を外さないように降りていけば良いのです。

ただ、テープは鉄塔が見えた時点で無くなってしまったので、やはり頻繁に位置確
認を行いながら降りる破目になりました。日暮れにはまだ時間がありましたが、日
陰に入ってしまったので辺りは薄暗くなり、気は焦ります。焦りつつも位置確認は
慎重に行いながら…尾根を降りきると、そこには土砂ダムがあり、保安林の標識が
立っています。何となく見覚えがあります。今朝通り過ぎたような…写真に撮って
おけば良かったですね。

朝渡った木橋のたもとで顔を洗い、ようやくホッと一息つけました。車に戻ったの
は3時10分ぐらいで、ほぼ下山開始の目標通りでした。

帰りの中央高速はいつもの週末渋滞でしたが、本日の難儀に比べると何の事も無く。
のんびりと帰宅しました^^

【反省】

帰ってから知りましたが、8号鉄塔から破線路と反対方向に、巡視路を通って短時間
で林道に出られるようです。その情報が載っているホームページは出発前にも見た
のですが、現地に行ってきて初めて書いてある事が良く判りました。8号鉄塔から先
の破線路は2008年時点で廃道状態だったのですね。これは見落としていました。

登山道では無い場所って、やはり、かなり不安になるものですね。進み辛いのは勿
論の事、位置の把握や、厄介な動物に出会う事に対する不安。”行ってみなけりゃ
判らないよね♪”的な気楽な考えは、今後慎む事にします。

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