記録ID: 2519530
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜
朝日岳
2000年07月22日(土) ~
2000年07月23日(日)
littletrekker
その他1人
- GPS
- 32:00
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 2,044m
- 下り
- 2,056m
コースタイム
1日目
- 山行
- 7:10
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 8:20
2日目
- 山行
- 6:10
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 7:10
●登山前の失敗談(ガソリンを求めての彷徨)
前年五竜岳で知り合った柏崎のI氏に、メールで朝日岳山行にさそわれた。金曜日の夜に蓮華温泉まで入って駐車場で幕営・仮眠、翌朝に登山口で合流し、五輪尾根を詰めて朝日岳に登頂、朝日岳小屋に一泊してこようという計画である。
金曜の夜、8時前に東京を出発。上信越道を使って2時間少々で長野に到着、インターを降りる頃にガソリンの少ないこ事に気が付いた。「インター周辺に、一軒ぐらいスタンドが開いているさ。」と、油断したのが間違いの始まりだった。開いているのは、カード使用のセルフスタンドが一軒。まだ先、何処か途中で一軒ぐらい開いているスタンドがあると思ったのですが...ないのです。姫化温泉から蓮華温泉への林道入口を通り過ぎて、糸魚川まで行ったのですが、どのスタンドも真っ暗。北陸道に乗って、「名立SA」まで20k以上走り給油。北陸道を取って返し、再び糸魚川から姫川温泉を経由して、蓮華温泉に着いた時には2時をまわっていました。思えば長野インター直前に、松代SAの給油マークがありました。深夜の長距離走行では、高速道のSAで確実に給油する事を肝に銘じました。
●下り坂から始まる登山道
蓮華温泉の駐車場で柏崎のI氏と合流の後、朝6時に歩き始める。林道を10分程進んだところから始まる登山道は、木々の中を縫って進む木道で始まった。朝日岳へは五輪尾根を詰めていくのだが、手前にある瀬戸川に向かって登山道はどんどん下って行く。歩き始めて約1時間、漸く瀬戸川に到達したが、地図を見ると、蓮華温泉から300mも標高が下っていた。明日の帰りが思いやられる。
瀬戸川から歩くこと50分、白高地川の渡河点に到着する。瀬戸川には立派な鉄の橋が掛けられていたが、白高地川には、仮の木橋が掛けられているだけであった。
●道を失うも、ニッコウキスゲの咲く花園三角点に到着
白高地川で休んでいると、ポツポツと小雨が降り始めてきた。本降りに入る前に、尾根に取り付く急登を登ってしまおうとピッチを上げて進んだが、何か道が変である。登山道の地面が砂礫でザラザラしており、踏み固まっていない。気が付けば、岩にペンキのマークも現れなくなった。どうやら道を外し、涸れた沢を登っている様だ。稼いだ高度はもったいないのだが、ここで道を失っては大変と、登ったばかりの涸沢を下ること約5分、登山道を示すペイントマークのある岩が現れた。指導標の岩に、良く見れば右向きの矢印が付いていた。また、正しい道の先には、赤いテープがマーキングされている。ただ、間違えた涸沢の道は、われわれ同様に間違って踏み込む人が多い様で、正規の登山道より、一見よく踏み固まった道に見える。足元だけを見て歩いてしまうと道を間違えてしまうという、典型的な失敗をしてしまった。やはり視線を高く保持して歩く事を、意識する事が必要なのだろう。
●雨の降る中危険な木道を歩く
歩き始めて約3時間、五輪尾根の背に出る辺りまで来ると、視界が開けてきた。道の両側は、ニッコウキスゲが美しい。展望の開けた地点で休んでいると、突然、雨が本降りとなって来た。あわてて雨具を着用する。腰を下ろしていた場所も水が溜まるようになり、再び歩き始めた。
花園三角点からの道は、傾斜がゆるくなり、時々木道が現れる。この木道が曲者で、右左に傾いているのだ。それが雨に濡れて、すべる事すべる事。地図に「危険な木道」とあったが、なるほど転倒し易い木道だ。また、雪渓が所々で道を塞いでいた。軽アイゼン無しでも横断出来る程度であったが、濃霧で道への取り付きが判り難い。ベンガラが消えかかった雪渓を、注意深く進む。
●強風の中、山頂に到達
歩き始めて約5時間半、ようやく栂海新道に至る稜線部に出た。西風が強く、飛ばされそうだ。風上に向かって体を傾け、対風姿勢を取ってゆっくり進む。時折現れるハイマツ帯で「風やどり」をしながら、山頂を目指して前進する。最後に大きな雪渓の斜面を登りきると、やがて道は縦走路と分岐して、朝日岳の山頂に到達した。雨は上がったものの風が強く、「登頂の満足感に浸る..」なんて余裕はとても無い。明日の好天を期待して、記念撮影を済ましてすぐ、朝日岳小屋へと向かう事にした。
●快適だった小屋泊まり
午後2時半頃、漸く今日の宿泊地「朝日小屋」に到着する。前日はツアー客や団体が多く、150人収容の小屋に200人以上が宿泊したとの事、二人で一枚の布団だったそうだが、今日は荒天が幸いしてか、一人一枚の布団でゆったりと休むことが出来そうだ。いつもテント泊の事が多いが、空間がゆったり確保できるなら、小屋どまりも楽でいいものである。
玄関脇の炊事場で自炊し、小屋の前のベンチで食事をしていると、白馬方面から縦走してくる人達が、次々と到着してくる。挨拶を交わし、情報を交換したりする。短いやりとりだか、これが結構面白い。小屋に到着すると、小屋の中で横になって休息する人も多いが、何時もがテント泊で表にいる事が多いせいか、小屋の中にいるより、ホットウイスキーでも飲みながら、外に居る方が落着く気がする。それに気持がいい。やがて何時の間にか、雲間から白馬岳が見え隠れする様になった。大急ぎでカメラを取りに戻り、撮ったのが右の写真。外で景色を眺めながら(飲みながら)、風に吹かれるのもわるくない。
●贅沢な景色を眺めながらの下山
翌日は、初日と一転して天候が回復。山頂で白馬方面に縦走するI氏と別れ、展望を楽しみながらの下山となった。特に花園三角点付近は素晴らしく、山上湿原に咲く花畑の向こうに、雪渓の残る緑の映える山が望めるという、贅沢な景色を楽しむことが出来た。最後のつらい登り返しをへて、蓮華温泉に到着。温泉で山行の汗を流し、帰途についた。
前年五竜岳で知り合った柏崎のI氏に、メールで朝日岳山行にさそわれた。金曜日の夜に蓮華温泉まで入って駐車場で幕営・仮眠、翌朝に登山口で合流し、五輪尾根を詰めて朝日岳に登頂、朝日岳小屋に一泊してこようという計画である。
金曜の夜、8時前に東京を出発。上信越道を使って2時間少々で長野に到着、インターを降りる頃にガソリンの少ないこ事に気が付いた。「インター周辺に、一軒ぐらいスタンドが開いているさ。」と、油断したのが間違いの始まりだった。開いているのは、カード使用のセルフスタンドが一軒。まだ先、何処か途中で一軒ぐらい開いているスタンドがあると思ったのですが...ないのです。姫化温泉から蓮華温泉への林道入口を通り過ぎて、糸魚川まで行ったのですが、どのスタンドも真っ暗。北陸道に乗って、「名立SA」まで20k以上走り給油。北陸道を取って返し、再び糸魚川から姫川温泉を経由して、蓮華温泉に着いた時には2時をまわっていました。思えば長野インター直前に、松代SAの給油マークがありました。深夜の長距離走行では、高速道のSAで確実に給油する事を肝に銘じました。
●下り坂から始まる登山道
蓮華温泉の駐車場で柏崎のI氏と合流の後、朝6時に歩き始める。林道を10分程進んだところから始まる登山道は、木々の中を縫って進む木道で始まった。朝日岳へは五輪尾根を詰めていくのだが、手前にある瀬戸川に向かって登山道はどんどん下って行く。歩き始めて約1時間、漸く瀬戸川に到達したが、地図を見ると、蓮華温泉から300mも標高が下っていた。明日の帰りが思いやられる。
瀬戸川から歩くこと50分、白高地川の渡河点に到着する。瀬戸川には立派な鉄の橋が掛けられていたが、白高地川には、仮の木橋が掛けられているだけであった。
●道を失うも、ニッコウキスゲの咲く花園三角点に到着
白高地川で休んでいると、ポツポツと小雨が降り始めてきた。本降りに入る前に、尾根に取り付く急登を登ってしまおうとピッチを上げて進んだが、何か道が変である。登山道の地面が砂礫でザラザラしており、踏み固まっていない。気が付けば、岩にペンキのマークも現れなくなった。どうやら道を外し、涸れた沢を登っている様だ。稼いだ高度はもったいないのだが、ここで道を失っては大変と、登ったばかりの涸沢を下ること約5分、登山道を示すペイントマークのある岩が現れた。指導標の岩に、良く見れば右向きの矢印が付いていた。また、正しい道の先には、赤いテープがマーキングされている。ただ、間違えた涸沢の道は、われわれ同様に間違って踏み込む人が多い様で、正規の登山道より、一見よく踏み固まった道に見える。足元だけを見て歩いてしまうと道を間違えてしまうという、典型的な失敗をしてしまった。やはり視線を高く保持して歩く事を、意識する事が必要なのだろう。
●雨の降る中危険な木道を歩く
歩き始めて約3時間、五輪尾根の背に出る辺りまで来ると、視界が開けてきた。道の両側は、ニッコウキスゲが美しい。展望の開けた地点で休んでいると、突然、雨が本降りとなって来た。あわてて雨具を着用する。腰を下ろしていた場所も水が溜まるようになり、再び歩き始めた。
花園三角点からの道は、傾斜がゆるくなり、時々木道が現れる。この木道が曲者で、右左に傾いているのだ。それが雨に濡れて、すべる事すべる事。地図に「危険な木道」とあったが、なるほど転倒し易い木道だ。また、雪渓が所々で道を塞いでいた。軽アイゼン無しでも横断出来る程度であったが、濃霧で道への取り付きが判り難い。ベンガラが消えかかった雪渓を、注意深く進む。
●強風の中、山頂に到達
歩き始めて約5時間半、ようやく栂海新道に至る稜線部に出た。西風が強く、飛ばされそうだ。風上に向かって体を傾け、対風姿勢を取ってゆっくり進む。時折現れるハイマツ帯で「風やどり」をしながら、山頂を目指して前進する。最後に大きな雪渓の斜面を登りきると、やがて道は縦走路と分岐して、朝日岳の山頂に到達した。雨は上がったものの風が強く、「登頂の満足感に浸る..」なんて余裕はとても無い。明日の好天を期待して、記念撮影を済ましてすぐ、朝日岳小屋へと向かう事にした。
●快適だった小屋泊まり
午後2時半頃、漸く今日の宿泊地「朝日小屋」に到着する。前日はツアー客や団体が多く、150人収容の小屋に200人以上が宿泊したとの事、二人で一枚の布団だったそうだが、今日は荒天が幸いしてか、一人一枚の布団でゆったりと休むことが出来そうだ。いつもテント泊の事が多いが、空間がゆったり確保できるなら、小屋どまりも楽でいいものである。
玄関脇の炊事場で自炊し、小屋の前のベンチで食事をしていると、白馬方面から縦走してくる人達が、次々と到着してくる。挨拶を交わし、情報を交換したりする。短いやりとりだか、これが結構面白い。小屋に到着すると、小屋の中で横になって休息する人も多いが、何時もがテント泊で表にいる事が多いせいか、小屋の中にいるより、ホットウイスキーでも飲みながら、外に居る方が落着く気がする。それに気持がいい。やがて何時の間にか、雲間から白馬岳が見え隠れする様になった。大急ぎでカメラを取りに戻り、撮ったのが右の写真。外で景色を眺めながら(飲みながら)、風に吹かれるのもわるくない。
●贅沢な景色を眺めながらの下山
翌日は、初日と一転して天候が回復。山頂で白馬方面に縦走するI氏と別れ、展望を楽しみながらの下山となった。特に花園三角点付近は素晴らしく、山上湿原に咲く花畑の向こうに、雪渓の残る緑の映える山が望めるという、贅沢な景色を楽しむことが出来た。最後のつらい登り返しをへて、蓮華温泉に到着。温泉で山行の汗を流し、帰途についた。
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