記録ID: 2521080
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無雪期ピークハント/縦走
甲信越
越後中ノ岳
2002年06月08日(土) [日帰り]
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,758m
- 下り
- 1,748m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 6:45
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 9:15
●越後三山
関越トンネルを抜けて魚野川沿いに北上していくと、東の方にひときは大きな山塊が現れてくる。鋸の様な形が特徴的な「八海山」、スックと立ち上がった様な山頂の「駒ケ岳」、近くの里からは見えない「中ノ岳」。この越後三山の中の最高峰が「越後中ノ岳」であり、三山の中で唯一登りの越した頂であった。越後の山は谷が深い。標高400m程度の平地から一気に2000mに突上げる急登は、アルプスにひけを取らない。森が深く、風が凪いだ時の蒸し暑さを考えると、登山道はアルプスの山よりハードでタフな感じもする。以前「越後駒ケ岳」に登ったが、午後の暑さが厳しく、下山した時には水筒が空になっていた事を記憶している。そんな事から、越後の山に登るのならば残雪期か紅葉の季節にしようと思っていた。梅雨前のこの時期は、中腹以上には残雪がある筈で、最悪の場合でも冷水の確保が出来るに違いないと思い、この時期「越後中ノ岳」を訪ねる事にした。
東京を3時前に出発し関越道を北上、六日町インターを降り登山口に6時前に到着。登山口の十字峡にある駐車スペースには、もう何台かの車が停まっていた。手早く装備を固めで、5時50分に歩き始める。この時間帯に登り始めれば、暑くなる前に高度を稼げそうだ。道はいきなりコンクリーシを吹き付けた斜面をへつりながら始まる。森林帯に突入すると、一歩一歩で高度を稼いでいるのが実感できる位の急坂が始まる。いきなり大汗。25分程で一合目の標識のある小広場に出たが、ここで衣類を調整。完全に夏山スタイルになり再び歩き始めた。
●急坂を登る
二合目に至る坂の途中で、昇り側に迂回路が設けられいる箇所がある。脇の小枝に捕まりながら、体を上に持ち上げる様にして登る急登だ。下山時に、登りでは道に枝が積まれ「通行止」になっている側を下ったが、途中に鎖があったものの特に危険は無い感じがした。なぜ登り側に迂回路が設けられていたのだろう。
登山口から約1時間、漸く平坦な道に出ると、二合目の標識があった。ザックを下ろして握飯を頬張る。十字峡を挟んだ対岸の山を眺めると、1000m位のピークが低く見える。地図上でルートをトレースしてみると、標高1000m地点はコースタイムで2時間の地点「千本松原」付近にあたる様だ。地形もそれらしい感じがしなくもないが、1時間しかたっていない。果たして再び歩き始めると、二合目から数十m先に「千本松原」の標識が立っていた。早朝で気温が低いのが幸いしてか、快調なペースだ。
展望のある平坦な稜線を過ぎると、再び樹林帯の中の坂道が始まる。7:20に三合目を通過。この辺りから、登山道の脇には、カタクリやショウジョウバカマの花が目を楽しませてくれる様になってきた。黄色い花はスミレの仲間であろう。花を追いかけている内に7:40に4合目を通過、五合目にあたる日向山の山頂部に達すると、残雪帯が現れ一気に視界が開けた。
●残雪を踏んで
日向山の山頂部は平坦で、この辺りから大きな雪渓が現れる。雪渓の彼方には「越後中ノ岳」がデンと鎮座していた。前日、山頂非難小屋で泊まって下山中と言う登山者とすれ違う。ルートの様子を聞くと、残雪が少なく比較的歩きやすいとの事で一安心する。この展望のよい雪渓でひと休み。これから登る「中ノ岳」を眺めながら、雪溶水を口に含むと、冷たさが心地好い。
五合目の日向山から先は、一旦窪地に下り再び本峰を登るのだが、窪地には夏になると池塘が現れる生姜畑も、まだ残雪が多く一つしか池が無かった。夏には池が点在する楽しい場所となるのだろう。「残雪地帯」と「土の登山道」が交互に繰り返すのだが、雪渓上の踏跡も少なく、登山道の入口には注意が必要だ。ガスがかかっていたりしたら、道の入口を探すのに苦労するのは間違いない。注意深く、道の入口を探しながら進んでいくと、稜線の幅が次第に細くなってゆき、「小天上の小ピーク」に向けた登りとなる。この辺りは、道端のシラネアオイが見事であった。
●静かな山頂
小天上から先は最後の急坂が始まる。所々ガレだ場所があり、足元に注意しながら登る。9合目になる「池ノ段」の手前で、もう下山する単独行者とすれちがった。後20分位という言葉に励まされる。「池ノ段」で丹後岳から北上してくるルートと合流、主稜線たどって山頂を目指すと、稜線地帯ではシャクナゲがピンクの花を咲かせていた。歩き始めて4時間半、漸く越後三山の最高点「中ノ岳」山頂に到着した。
山頂は360度の視界が開けている。越後駒ケ岳・八海山・荒沢岳...。越後の名だたる山が一望のもとに見える。残念だったのは春霞がかかり遠望が利かなかったことだが、それでも充分満足のいく山頂だ。頂上には既に二人の登山者が休んでいたが、彼らが下山すると頂には自分ひとり。静かな山頂で展望を楽しみながら、のんびりとしていると、実に贅沢な時間が過ぎてゆく。
●暑かった帰路
山頂で1時間余り展望を楽しんだ後、名残惜しい頂を後に下山を始めた。一般的に下りの方が運動量が少なく、汗も少ないのだが...、この日はまだ残雪があると言うのに、越後特有の蒸し暑い午後に大汗をかく事になる。ちょうど昼を過ぎた頃から風が凪ぎ、空気がソヨとも動かなくなった。温度が上がり、何だか「御湯」の中で運動しているのかと錯覚するほど蒸し暑い。長い時間続けて歩いていると、体温が上昇して来るのが自分で判る。そんな時には、ムリをせず木陰で小休止。水を口に含み、幾分体温が下がるのを待って、再び歩き始める。以前、夏に「越後駒ケ岳」に登った時も午後が暑く、水を飲み干してしまった事があった為、今日は多めに水を持って上がったのが良かった。結局3リットル以上の水・スポーツドリンク・ビールを飲んだ。それに雪渓の雪解け水も飲んだ。若葉の季節とは言え、越後の山は「あっちぇ」かった。
関越トンネルを抜けて魚野川沿いに北上していくと、東の方にひときは大きな山塊が現れてくる。鋸の様な形が特徴的な「八海山」、スックと立ち上がった様な山頂の「駒ケ岳」、近くの里からは見えない「中ノ岳」。この越後三山の中の最高峰が「越後中ノ岳」であり、三山の中で唯一登りの越した頂であった。越後の山は谷が深い。標高400m程度の平地から一気に2000mに突上げる急登は、アルプスにひけを取らない。森が深く、風が凪いだ時の蒸し暑さを考えると、登山道はアルプスの山よりハードでタフな感じもする。以前「越後駒ケ岳」に登ったが、午後の暑さが厳しく、下山した時には水筒が空になっていた事を記憶している。そんな事から、越後の山に登るのならば残雪期か紅葉の季節にしようと思っていた。梅雨前のこの時期は、中腹以上には残雪がある筈で、最悪の場合でも冷水の確保が出来るに違いないと思い、この時期「越後中ノ岳」を訪ねる事にした。
東京を3時前に出発し関越道を北上、六日町インターを降り登山口に6時前に到着。登山口の十字峡にある駐車スペースには、もう何台かの車が停まっていた。手早く装備を固めで、5時50分に歩き始める。この時間帯に登り始めれば、暑くなる前に高度を稼げそうだ。道はいきなりコンクリーシを吹き付けた斜面をへつりながら始まる。森林帯に突入すると、一歩一歩で高度を稼いでいるのが実感できる位の急坂が始まる。いきなり大汗。25分程で一合目の標識のある小広場に出たが、ここで衣類を調整。完全に夏山スタイルになり再び歩き始めた。
●急坂を登る
二合目に至る坂の途中で、昇り側に迂回路が設けられいる箇所がある。脇の小枝に捕まりながら、体を上に持ち上げる様にして登る急登だ。下山時に、登りでは道に枝が積まれ「通行止」になっている側を下ったが、途中に鎖があったものの特に危険は無い感じがした。なぜ登り側に迂回路が設けられていたのだろう。
登山口から約1時間、漸く平坦な道に出ると、二合目の標識があった。ザックを下ろして握飯を頬張る。十字峡を挟んだ対岸の山を眺めると、1000m位のピークが低く見える。地図上でルートをトレースしてみると、標高1000m地点はコースタイムで2時間の地点「千本松原」付近にあたる様だ。地形もそれらしい感じがしなくもないが、1時間しかたっていない。果たして再び歩き始めると、二合目から数十m先に「千本松原」の標識が立っていた。早朝で気温が低いのが幸いしてか、快調なペースだ。
展望のある平坦な稜線を過ぎると、再び樹林帯の中の坂道が始まる。7:20に三合目を通過。この辺りから、登山道の脇には、カタクリやショウジョウバカマの花が目を楽しませてくれる様になってきた。黄色い花はスミレの仲間であろう。花を追いかけている内に7:40に4合目を通過、五合目にあたる日向山の山頂部に達すると、残雪帯が現れ一気に視界が開けた。
●残雪を踏んで
日向山の山頂部は平坦で、この辺りから大きな雪渓が現れる。雪渓の彼方には「越後中ノ岳」がデンと鎮座していた。前日、山頂非難小屋で泊まって下山中と言う登山者とすれ違う。ルートの様子を聞くと、残雪が少なく比較的歩きやすいとの事で一安心する。この展望のよい雪渓でひと休み。これから登る「中ノ岳」を眺めながら、雪溶水を口に含むと、冷たさが心地好い。
五合目の日向山から先は、一旦窪地に下り再び本峰を登るのだが、窪地には夏になると池塘が現れる生姜畑も、まだ残雪が多く一つしか池が無かった。夏には池が点在する楽しい場所となるのだろう。「残雪地帯」と「土の登山道」が交互に繰り返すのだが、雪渓上の踏跡も少なく、登山道の入口には注意が必要だ。ガスがかかっていたりしたら、道の入口を探すのに苦労するのは間違いない。注意深く、道の入口を探しながら進んでいくと、稜線の幅が次第に細くなってゆき、「小天上の小ピーク」に向けた登りとなる。この辺りは、道端のシラネアオイが見事であった。
●静かな山頂
小天上から先は最後の急坂が始まる。所々ガレだ場所があり、足元に注意しながら登る。9合目になる「池ノ段」の手前で、もう下山する単独行者とすれちがった。後20分位という言葉に励まされる。「池ノ段」で丹後岳から北上してくるルートと合流、主稜線たどって山頂を目指すと、稜線地帯ではシャクナゲがピンクの花を咲かせていた。歩き始めて4時間半、漸く越後三山の最高点「中ノ岳」山頂に到着した。
山頂は360度の視界が開けている。越後駒ケ岳・八海山・荒沢岳...。越後の名だたる山が一望のもとに見える。残念だったのは春霞がかかり遠望が利かなかったことだが、それでも充分満足のいく山頂だ。頂上には既に二人の登山者が休んでいたが、彼らが下山すると頂には自分ひとり。静かな山頂で展望を楽しみながら、のんびりとしていると、実に贅沢な時間が過ぎてゆく。
●暑かった帰路
山頂で1時間余り展望を楽しんだ後、名残惜しい頂を後に下山を始めた。一般的に下りの方が運動量が少なく、汗も少ないのだが...、この日はまだ残雪があると言うのに、越後特有の蒸し暑い午後に大汗をかく事になる。ちょうど昼を過ぎた頃から風が凪ぎ、空気がソヨとも動かなくなった。温度が上がり、何だか「御湯」の中で運動しているのかと錯覚するほど蒸し暑い。長い時間続けて歩いていると、体温が上昇して来るのが自分で判る。そんな時には、ムリをせず木陰で小休止。水を口に含み、幾分体温が下がるのを待って、再び歩き始める。以前、夏に「越後駒ケ岳」に登った時も午後が暑く、水を飲み干してしまった事があった為、今日は多めに水を持って上がったのが良かった。結局3リットル以上の水・スポーツドリンク・ビールを飲んだ。それに雪渓の雪解け水も飲んだ。若葉の季節とは言え、越後の山は「あっちぇ」かった。
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