八塔寺山 〜薮の尾根から石仏の山道へ〜
- GPS
- 03:20
- 距離
- 5.1km
- 登り
- 274m
- 下り
- 287m
コースタイム
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
前半の中国自然歩道から分岐して山頂までの尾根は、国土地理院の地図では破線が記されていますが、実際には道らしきものはありません。辛うじて踏み跡かな?と思われるような所はありますが明瞭ではなく、灌木の隙間を掻き分けて進まなければなりませんでした。 後半の道は多くの人が石仏を尋ねて歩く道のようで広くて歩きやすい道でした。 日吉神社から照鏡山八塔寺までは山道を歩きました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
日よけ帽子(ハット)
靴
サブザック
熊鈴
昼食(棒ラーメン+カット野菜+牛こま切れ肉)
行動食(飴)
飲料(お茶600mL
水500mL)
一人用ドリップコーヒー+クリープスティック
ガスカートリッジ
シングルバーナー
クッカー
箸
iPhone(GPS+カメラ)
iPad mini
サブバッテリー
カメラ
携帯電話
腕時計
ウエットティシュー
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備考 | 薮には荊があるので、剪定鋏を持った方が安心。 |
感想
今週の週末も山陰は曇/雨の天気予報、けれども中国山地を越えた岡山県の天気予報は晴/曇マークだ。そこでまた、岡山の山へ出かけてみることにした。最初は県境を少し越えた辺りの山を登ろうと思っていたのだが、行ってみると道は濡れているし、山には雲がかかっている。どうせ県境を越えて来たのだから、もっと条件の良い山へ行こうと、「分県登山ガイド 岡山県の山」をめくって、晴れていそうなもう少し南の手頃な山を探した。そして少し遠くなるが、ここから車で1時間ほどのところにある八塔寺山という山に目星をつけた。
ナビに導かれるまま南へ向かい、八塔寺ふるさと村へ着いたときには正午を過ぎていた。そこは茅葺き屋根の家が残るのどかな山村風景が広がる村だった。山の麓にお寺と神社が並び、村の中を熟年夫婦や女性のグループが散策している。下調べも全くしていない所だったので、とりあえず「岡山県の山」に載っているルートを歩いてみることにして、Geographicaにポイントを登録して歩き始めた。
最初は舗装された道路をやや下りながら歩く。右の斜面にはヒノキやツバキなどの常緑樹に落葉広葉樹が少し混ざっているが、紅葉はまだのようだ。左側は小さな川になっている。金属製の柵が張り巡らされていて、罠の設置を警告する標識もあった。獣害に悩まされていることがわかる。走る車もなく出会う人もないまましばらく進むと、橋を越えたところで右の谷沿いにコンクリート舗装の道が現れた。地図では点線で記してある道だ。「一般車両の進入禁止」とあるが、歩きなら問題ないだろう。右側に川の流れを見ながら白いコンクリートの道を進んだ。GPSの軌跡が地図の点線より西にずれているのは、この道が新しく作られたもので、もっと川の近くに昔の道があるか、または昔の道が川になっているということだろうか。右側の川に沿って未舗装道が分岐しているところで地図を確認すると、ここが山頂へ向かう尾根ルートの分岐のようだったので、未舗装路の方へ進んだ。
道の脇に白い花びらの小さな花を見つけた。アケボノソウだ。これまで自分の歩いた山にもあったはずなのにその時には目に入らず、ヤマレコの他人の山行記録で初めて気づき気になっていた花だ。やっと見つけたその花は、遠目には地味な白っぽい花だが、近付いてみると花弁の模様が独特で見入ってしまう花だった。
背の高い草や細い木が生えていて今は通る人も無さそうな林道跡をしばらく進んだ。茂る草をかき分けると腕にトゲが引っかかって痛い、荊(イバラ)だ。この道を行くのは大変だなあと気が重くなった。ここで再びGeogrophica の地図を見ると、ちょっとルートがずれている。よく見ると今歩いているのは沢沿い、地図の点線は尾根筋だ。この道ではなく、どこかで渡渉して尾根に上がらなければ。茨の道を引き返して川が渡れそうなところを探した。コンクリート道から未舗装道へ分岐してすぐのところで尾根に上がる踏み跡を見つけた。小川を渡り尾根に登ってみたがはっきりした道はなさそうだ。尾根をしばらく歩いてみたが、やはり道がよくわからない。またスマホを出してGeographica のGPSログを見ると、ほぼ地図の点線の上を進んでいるのだが、周りを見渡すとやはり灌木と草の斜面だ。どこかで道に出会うかなと思いながら、尾根らしきところを進み、スマホで位置を確認して首を捻る、そんなことを何度か繰り返した。
山頂まであと50mぐらいとなったところで突然道に出合った。きれいに草が刈られて、道幅も二人並んで歩けるぐらいある。道を少し歩くと道の脇に置かれている石仏が目に入った。「三十一」と番号が振られている。この道沿いには沢山の地蔵がありそうだ。道は山頂を巻いているようだが、とりあえず道に沿って進んでみようとしばらく歩くと、右側に草の刈られた広場、標識、そして三角点らしい石柱が見えた。山頂だ。
山頂で昼ごはんにすることにした。出発が遅かったものだから時間はもう2時近くになっていた。10月になり気温が下がってきて、肉を持ち歩ける季節になったので、スーパーで牛肉コマ切れを買って持ってきた。それをカット野菜と共に焼いてすき焼きのたれで煮た肉野菜煮込みを作った。本当はこれにご飯を炊けば最高だったのだが、備蓄食料の棒ラーメンの賞味期限が過ぎていたのでそれを持って来ていた。野菜の残りを入れてつくった。ややちぐはぐな感じは否めないが、まあ、旨かった。
この日もドローン(Mavic mini)を荷物に入れて担いで来た。まずは山頂で飛ばしてみた。山頂は周りに立木が茂っており、三角点の周りだけわずかに空が見えるような状態で全く展望は無かった。木の枝に引っかからないように気をつけながらドローンを上昇させると、遠くまで山並みの広がる光景を目にすることができた。この山は備前地区では一番標高が高いらしい、といっても500mちょっとなので、周りも似たような凸凹が続いている。この辺りの山の名前はあまりよくわからない。けれども山の中なんだなぁということはよくわかった。山頂から少し降りたところで南向きに大きく開けた場所があったので、そこで再びドローンを飛ばした。山頂からは捉えられなかったこの山の全貌を眺めることができた。山の映像は真上から撮っちゃダメだということがわかった。
ドローン映像(1分44秒)
下山の道は途中所々で石仏に出会える歩きやすい道だった。落ち葉が積もっているので雨が降ると滑りやすいかもしれないが、この日は落ち葉がカサカサと音を立て、柔らかい日が差し込む麗かな天気だった。さすがは「晴れの国」岡山県。これから冬にかけてまた何度も訪れることになるだろう。
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