西穂高 吹雪の撮影山行 〜無事で帰ったのが何より
- GPS
- 43:30
- 距離
- 4.6km
- 登り
- 403m
- 下り
- 407m
コースタイム
10日:山荘 - 丸山 往復 (記録なし)
11日:西穂山荘8:38 - 9:35西穂高口
天候 | 9日:晴れ/曇り 10日:暴風雪 11日:曇り のち 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
片道1,500円 往復2,800円(2日間有効) 荷物券 片道300円 (容量25L以上もしくは8kg以上) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■登山ポスト:西穂高口駅(登山者出口)にあり ■道の状況: (西穂高口〜山荘)行きは午後発だったので十分なトレースが着いていたが、下山の朝は深い所で50cm程度の新雪の吹き溜りがあって、場所によってはラッセルが必要だった。 (山荘〜丸山)丸山まではトレースは分かりやすいが、稜線は風が強烈。 ■入浴:新穂高ロープウェイ駅近くの中崎山荘「奥飛騨の湯」 大人800円 山荘で700円になる割引券を貰える。 |
写真
感想
【1日目】
三連休は山岳写真ASAの仲間5人で西穂高へ撮影に出かける。
小屋に2泊して天気が良ければ独標まで足を延ばす予定。
事前の天気予報を見る限りは1日目の天候は良くないが、2日目は期待できそうな感じ。
ところが初日、長野に入ると北アルプスの稜線が遠目からもよく見えていて、予想外に条件は良いかも知れないと期待させる。
ロープウェイで西穂高口まで登り、登山道を歩き始めたのは2時過ぎ。
この高さまで来ると頭上には雲がかかり、稜線はほとんど見えない。
真っ白な中を短い休みを挟みながら1時間半足らず歩いて山荘に到着。
小屋の周囲はガスに覆われて上の方もよく見えない。
この日の撮影はあまり期待できないとみるも、3人は稜線まで下見に出かける。
残った二人がストーブのある食堂で休んでいると、5時近くになって小屋の外が明るくなり始める。
慌ててカメラと三脚を取り、外へ飛び出すと強い夕日が差し込み、周り中が黄金色に染まっている。
急だったので小屋の周囲で撮影するしかなかったが、稜線に上がっていた3人は乗鞍方面にオレンジの雲海が広がる素晴らしい光景を目にしている。
後から見ると、この時が3日間で唯一の撮影チャンスだったので、小屋に残ったのは残念なことをした。
夕食の後、運び上げたワインや日本酒で宴会。
その後、8時半頃から新しく買った15mm魚眼のテストで小屋の前で少し星を撮ってみる。
なかなか使い方が難しそう。
【2日目】
5時頃に起きて外へ出てみると、弱い風と細かいミスト状の雪。
それでも昨日の夕方のような瞬間を期待して5人で稜線に登ってみる。
ところが稜線は強風で雪が吹き付ける厳しい条件。
岩陰で風を凌ぎながら日の出の時間まで待つが、雲も風も途切れず断念して小屋へ戻る。
前日小屋に泊まったほとんどの人が出かけて行く中、10時くらいまで小屋で待機して再び稜線に向かう。
しかし、朝にも増して強い風と雪で歩くのも大変で、やっとのことで丸山まで辿り着く。
ここに三脚を立て、30分ほど晴れ間を待ってみるが全く改善の兆しもなく、体の冷えが限界に近づいたので小屋へ下りることにする。
小屋でお昼を食べ、夕方の撮影に備えて休んでいると、独標付近で遭難者が出たという情報が入る。
少し経つと岐阜県警の救助隊3名が小屋に着き、準備をして稜線へ向かって行った。
心配しながら夕方、この日三度目の稜線へ登ってみるが、やはり強風の天候は回復せず、空しく小屋へ戻る。
夕食の後、また5人で飲んでいると、救助隊が戻って来て行方不明者の発見はできなかった模様。
その場にいた登山者の間に衝撃が走る。
【3日目】
一晩中強い風の音がしていたが、5時頃に起きてみると案の定雪が舞い、一晩の間に小屋の前にも大量の吹き溜りができている。
それでも撮影の最後のチャンスなので3人で稜線に登ってみるが、昨日にも増す暴風が吹き、とても留まっていられない。
日の出の時間まではいたが、すぐに下りて小屋へ戻る。
結局初日の夕方と夜以外にまともな撮影機会はなく、不本意なまま下山する。
登山道は来た時は違ってところどころ新雪が深く覆い、足を取られる。
途中で岐阜県警の増援隊数名とすれ違い、「ご苦労様です」と声をかける。
ロープウェイで新穂高へ下り、駅の近くの中崎山荘で入浴。
その後車で松本へ向かうと、空がどんどん晴れてきて悔しい思い。
松本で5人でおいしい蕎麦を食べてから解散。
撮影山行としては沢山の成果は出なかったかも知れないが、全員無事に下山したことが最大の成果と思える3日間だった。
※ 遭難の2名は12日になって心肺停止で見つかり、死亡が確認されたとのこと。2日目にもしかすると我々とすれ違っているのかも知れず、ほんとうに言葉がない。
ご冥福を祈りたい。
Tadさん、こんちわ
1月14日に、わたしも西穂高にあがって、丸山まで行け
ずに撤退しました。年末に亡くなられたばかりなのに残
念です。写真にあるお二方でしょうか・・
ご冥福をお祈りします
合掌
uedayasuji さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
写真に写っている方たちかどうかは分かりません。
ただ、同じ日に同じコースを歩いた人達には違いなく、非常に苦痛を感じる事故でした。
お互いに気を付けましょう。
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