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Yamareco

記録ID: 2748892
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ハイキング
オセアニア

Mt. Anne

1997年04月26日(土) ~ 1997年04月27日(日)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
15.2km
登り
1,274m
下り
1,256m

コースタイム

4月25日
成田を夜行便で飛び立つと、Sydney又はMelbourneで国内線に乗換え、Hobartには翌日夕方に着く。空港でレンタカーを借り、市内まで30分ほど。ここで1泊。Bed and Breakfastタイプの宿はいくらでも見つかる。繁華街でなければ路上駐車できる場所も多い。
市内には登山用品店が3軒あり、かなりのものはそろっている。登山用地図はあるが、日本の1/25000図のような地形図は、地図センターでないと買えない。
食料はSalamanca Placeなどのスーパーで買える。小さなリンゴは色も味もとりどりで、ビタミン補給に最適。

4月26日
Mt.Anne登山口へは車で2〜3時間。車は少ないが、カンガルーなど動物には注意。いきなり飛び出してくる。殺してしまうだけでなく、車にも危険。
国立公園管理事務所の開いている時間帯でないと、パスが買えない。

登山口には駐車場、Registration Box(登山計画を記入する)が必ずある。地面にガラス破片が散らばっており、車上荒らしも時々ある模様。

ここからHigh Camp Hutまでゆっくり2時間。
下りてきた人から、いきなり「この雨の中、死にに行くのか?!」と叫ばれた。
そう言われるほどのこともなく、High Camp Hutに到着。

4月27日
朝から良い天気。
しかし強風。Tasmaniaは、いわゆる「吠える40度線」と言われる強風帯がインド洋から最初に突き当たる陸地。その南西部 South West National Parkは「1年に300日雨が降る」と言われている。

Mt.Anneはその入口に当たるが、日帰りで楽しめる山。Lake Juddを回ると1泊2日で登山口から10kmほど先で道路に戻って来られる。

まずは穏やかなMt.Elizaへ。小屋から30分ほどの緩やかな登り。
さすが大英帝国の植民地、山の名前は英国の地名、伝承に由来するものが多い。アーサー王物語の登場人物はおおかた揃っている。
ここはエリザベス女王(一世のほう)。アン王女の方が高いのはなぜだ(笑)。

Mt.Elizaの山頂には鉄柱が立っているが、別に、捻じ曲げられて倒れた物もあった。日本でも北アルプスや東北でよく見かける光景だが、ここはそんなに雪は積もらない。ということは、強風だけで倒されたのか!?

Mt.Anneへは岩場を伝って登るが、危険個所はない。
念のためザイルで降りた個所もあったが、ザイルが強風で真上へ吹き上げられた。
こんなところで事故を起こしても、助けは絶対に呼べない。
(携帯電話の普及以前の時代)

Mt.Elizaから1時間40分でMt.Anne山頂。
山頂からは広大なSouth West National Parkが見渡せる。
人工物は目に入らない。
氷河地形のせいもあるが、日本では見られない怪異な山がたくさん見える。
Precipitous Bluffの大きな山体もすごいが、Federation Peakの存在感は他を圧倒している。標高は1200mほどだが、600mものタワーであり、往復2週間はかかる、という。

帰りはゆっくりダイナミックな氷河地形を楽しみながら戻る。
Lake Juddには巨大な風紋ができている。あんな遠くで風の形が湖面に見える、というのはよほどの強風だ。

その向こうに見えるFederation Peakから目が離せない。
ものの本には、この山は Ultimate Destination とある。
あそこに行くためには、どんなことが必要になるのだろうか。
天候 4/26 小雨 4/27 晴
アクセス
利用交通機関:
自家用車
Tasmaniaの州都Hobartからレンタカーで登山口まで往復
コース状況/
危険箇所等
少なくとも1997年当時はトレイルはしっかりと整備されていた。
山頂付近の岩場ルートにはケルン、ペンキ等があるが、ガスなどの時はわかりにくいかもしれない。
その他周辺情報 登山口に十分な駐車スペースあるが、車上荒らしには注意。
ヒュッテは小さいが頑丈にできている。
日本からTasmaniaへの直行定期便はなく、SydneyかMelborneで乗換。Qantasが便利。
2018年01月08日 20:03撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 20:03
日本からTasmaniaへの直行定期便はなく、SydneyかMelborneで乗換。Qantasが便利。
Hobartでは毎週土曜日にSalamanca Placeでマーケットが開かれる。市内に登山用品店は3軒ある。登山用の食料は近くのスーパーで買った方が良い。
2018年01月07日 21:15撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 21:15
Hobartでは毎週土曜日にSalamanca Placeでマーケットが開かれる。市内に登山用品店は3軒ある。登山用の食料は近くのスーパーで買った方が良い。
Salamanca Place
2018年01月07日 21:21撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 21:21
Salamanca Place
Salamanca Place
2018年01月07日 21:22撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 21:22
Salamanca Place
登山口近く。Hobartから約3時間。国立公園入口の事務所で週間パスを購入した。
2018年01月07日 21:29撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 21:29
登山口近く。Hobartから約3時間。国立公園入口の事務所で週間パスを購入した。
最初は湿地帯(木道が整備されている)を歩き、すぐに尾根に取り付く。道ははっきりしている。
2018年01月07日 21:34撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 21:34
最初は湿地帯(木道が整備されている)を歩き、すぐに尾根に取り付く。道ははっきりしている。
High Camp Hut。水場はない。2〜3人程度だが頑丈。通常は日帰りルートなので、混み合うことはないだろう。この夜は地元の青年と一緒。お互いの英語に訛りがひどくて会話が成立せず。
2018年01月07日 21:37撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 21:37
High Camp Hut。水場はない。2〜3人程度だが頑丈。通常は日帰りルートなので、混み合うことはないだろう。この夜は地元の青年と一緒。お互いの英語に訛りがひどくて会話が成立せず。
2日目は朝から晴れた。背景に大きなLake Pedder。Tasmania島の面積の3%もあるダム湖を作るべきか、大論争になったという。
2018年01月08日 08:21撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 8:21
2日目は朝から晴れた。背景に大きなLake Pedder。Tasmania島の面積の3%もあるダム湖を作るべきか、大論争になったという。
まずはMt.Eliza 1289mへ。眺めは良いが、悪天時には身を隠す場所がない。Tasmaniaの嵐は南極仕込みなので、注意が必要。南半球というのにホワイトクリスマスも経験したことがある。
2018年01月08日 08:29撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 8:29
まずはMt.Eliza 1289mへ。眺めは良いが、悪天時には身を隠す場所がない。Tasmaniaの嵐は南極仕込みなので、注意が必要。南半球というのにホワイトクリスマスも経験したことがある。
Mt.Eliza山頂。古い鉄柱はねじ曲がり倒れていた。日本のように大雪が降る地域ではないので、風が相当に強いのだろう。
2018年01月08日 08:53撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 8:53
Mt.Eliza山頂。古い鉄柱はねじ曲がり倒れていた。日本のように大雪が降る地域ではないので、風が相当に強いのだろう。
アン女王とエリザベス女王との間は凄惨な闘争があったが、Mt.ElizaからMt.Anneへ向かう途中は平たんな稜線。氷河地形らしく、固い岩の上に小さな池が多数。
2018年01月08日 08:31撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 8:31
アン女王とエリザベス女王との間は凄惨な闘争があったが、Mt.ElizaからMt.Anneへ向かう途中は平たんな稜線。氷河地形らしく、固い岩の上に小さな池が多数。
氷河地形に特有な奇怪な岩峰などが見えてきた。
2018年01月08日 08:34撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 8:34
氷河地形に特有な奇怪な岩峰などが見えてきた。
Mt.Anne 1425m。周囲に高峰がないため、眺望は素晴らしい。
2018年01月07日 22:08撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 22:08
Mt.Anne 1425m。周囲に高峰がないため、眺望は素晴らしい。
山頂部のルート。赤線のところが岩場だが、凍っていない限り危険はない。念のため往路でアプザイレンした箇所があった。
2020年11月22日 13:13撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
11/22 13:13
山頂部のルート。赤線のところが岩場だが、凍っていない限り危険はない。念のため往路でアプザイレンした箇所があった。
ガラガラの斜面。うっすらとペンキ跡。危険はないが、少々凍っていた。
2018年01月08日 09:04撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 9:04
ガラガラの斜面。うっすらとペンキ跡。危険はないが、少々凍っていた。
不安定なリッジを回り込む。頭上の岩が落ちそう。念のためアプザイレンした箇所があった。ザイルが吹き上げられるほどの強風だった。
2018年01月08日 09:26撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 9:26
不安定なリッジを回り込む。頭上の岩が落ちそう。念のためアプザイレンした箇所があった。ザイルが吹き上げられるほどの強風だった。
Mt.Anne山頂。見渡す限り何十km先まで建造物がない。遠くに見える岩峰の向こうはインド洋。
2018年01月07日 22:23撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 22:23
Mt.Anne山頂。見渡す限り何十km先まで建造物がない。遠くに見える岩峰の向こうはインド洋。
左遠くにPrecipitous Bluff、中央左に小さく尖っているのがFederation Peak。いずれも日本では見ない怪異な姿。
2018年01月08日 09:22撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 9:22
左遠くにPrecipitous Bluff、中央左に小さく尖っているのがFederation Peak。いずれも日本では見ない怪異な姿。
右Mt.Lotsと、中央のピナクルはLots Wife。奥さんの方がとんがっているんだな。
2018年01月07日 22:29撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/7 22:29
右Mt.Lotsと、中央のピナクルはLots Wife。奥さんの方がとんがっているんだな。
陸上のフィヨルドみたいな地形にできたLake Judd。左の尾根を縦走する周回ルートもある。
2018年01月08日 09:41撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 9:41
陸上のフィヨルドみたいな地形にできたLake Judd。左の尾根を縦走する周回ルートもある。
強風で波立つLake Judd。左の遠くにFederation Peak。この峰には往復2週間かかる。ものの本にはこの山は、Ultimate destinationとある。
2018年01月08日 09:53撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 9:53
強風で波立つLake Judd。左の遠くにFederation Peak。この峰には往復2週間かかる。ものの本にはこの山は、Ultimate destinationとある。
登山口近くに下りてきた。左Mt.Anne、右Mt.Eliza。
2018年01月08日 09:19撮影 by  CanoScan 9000F Mark II, Canon
1/8 9:19
登山口近くに下りてきた。左Mt.Anne、右Mt.Eliza。
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