オグロ谷から峰床山〜八丁平へ
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- GPS
- 05:01
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 783m
- 下り
- 782m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
オグロ谷林道への道に入るのは要注意(詳しくは感想にて) |
コース状況/ 危険箇所等 |
コースは登りの尾根および下降の尾根いずれも一般登山道なし 下降の尾根は濃密な藪とかなりの急下降の痩せ尾根 |
写真
感想
正月休みの最終日、この日は午前中は年賀状の作業のために時間を取られ、出発が遅くなる。
家内の新たに届いたスノーシューの履きごごちを試すべく、峰床山と八丁平を周回することを考える。この山域にたどり着くためには東西南北いずれからもそれなりに長いルートとなるが北のオグロ谷林道からアプローチすることにした。
久多下の町で久多川にかかる橋を渡りオグロ谷林道に向かうと道は除雪されており、車の轍も続いている。除雪は林道の入口の左側にある作業所まで除雪は続いている。林道の入口で車をUターンさせるべく作業所の方に向かってバックしたところ、ギアをドライブに入れても前輪が空転するばかりだ。作業所に向かって道路がなだらかなスロープとなっているところに路面が完全に凍結しているのだった。
スロープをバックで下ることは出来るので作業所の前まで車を移動させる。幸いにも電波は通じるところだったのでJAFに救援を依頼する。1時間10分後に到着してくれるという。これでこの日の山行計画は水泡に帰すかのように思われた。
しかし、勢いをつけてスロープを登れば凍結部を越えることが出来るかもしれない。JAFを呼ぶ前にそれを試すべきだったのだ。再び車にエンジンをかけてスロープを登ると何の問題もなく道路に復帰出来るのだった。案ずるよりも産むが易しである。再びJAFに電話をかけて救援をキャンセルする。
時間はまだ12時15分を過ぎたところだ。この時間からなら辛うじて峰床山を周回することは可能であろう。改めて車を除雪された広場に車を停めていざ出発である。
林道に入ると最初は植林の中なので雪が薄いが、林道が植林から出ると当然のことだが急に積雪が増える。下山はオグロ坂からのトラバースの多い夏道を避けて、オグロ坂の東側にあるca910mから北に伸びる尾根か北西に伸びる尾根を考えていたのでが、どちらの尾根もその取付きを見る限りは平穏な植林の尾根であり、林道への着地は問題なさそうだ。
オグロ坂への峠道を見送ると林道は橋を渡って左岸に移動する。まもなく谷の出合に出るので、右俣の堰堤の上を渡渉して尾根の下部に取り付く。尾根は痩せ尾根の急登が続くがワイヤーやロープがあり、雪の下には作業道があるようだ。ところどころにシャクナゲや馬酔木の藪が現れるが、何とか藪をかわしながら尾根を登ってゆくことが出来る。しかし雪が深くなるにつれ、スノーシューの上に乗る雪が何とも重たく感じられる。
やがて尾根がなだらかになると植林が広がるようになる。植林は間伐された跡があり樹々の間隔が広い。峰床山から北に伸びる尾根との合流点が近づくと尾根上は倒木が散在し、不規則な吹き溜りが生じているのでかなり歩きにくい。何とか稜線に出るとすぐに林道の上に出る。
林道の法面の上を辿ることが難しいので尾根芯を辿らざるを得ないのだが、何と痩せ尾根には短い区間ながらもナイフリッジが生じている。杉の幼木を掴みながらナイフリッジを慎重に通過すると峰床山までは北尾根の山毛欅の林が待っている。
峰床山まではあとわずかだ。しかし尾根の積雪が急に深くなる。わずかな距離ではあるがラッセルのために時間を要する。峰床山に到着したのは15時前。この山頂は訪れる度に山名標が少なくなっているように思われたが、PH氏による真新しいプレートが新調されていた。
山頂からは南西を中心にほぼ180度の好展望が広がる。東には蓬莱山から権現山にかけての南比良の稜線を望む。南西には北山の重畳たる山並みを見晴らすが、周囲の山々には冠雪した山は少ない。北西の彼方に望む山は美山の白尾山に見える。
雪深い山頂にトレースのあとはない。雪の上では午後の日差しを受けて綺麗な雪面にシュカブラが浮かび上がる。
まずはオグロ坂に向かって峰床山の山頂から東に伸びる稜線を辿る。尾根の北側の雪は吹き飛ばされて積雪が薄くなっている。八丁平の北西の谷から八丁平に降りる。残念ながら八丁平をのんびりと逍遥する時間的余裕はなさそうだ。
下山はca910mから北に伸びる尾根を下降するつもりなので、八丁平の北端からピークca910mに登る。ca910mの西側斜面にさしかかると尾根にスノーシューのトレースが現れた。今日、スノーシューのトレースと交差した記憶がないが果たしてスノーシューの主はどこを目指していたのだろう。すでに風に吹き飛ばされてしまったトレースと知らぬ間に交差していたのかもしれないが。
下山路に選んだca910mからの尾根は最初は問題なく下降するが、途中からとんでもない急斜面になる。地図をよくよく見ると等高線が非常に密集しているので当然、予想されるのであるが、
この急斜面が馬酔木や石楠花の藪となる。尾根には鹿の踏み跡が続いているのだが、ほぼ間違いなく最も通りやすいところを選んで歩いているので、鹿のトレースを信頼して辿る。石楠花の藪は手強いがその枝を掴みながら慎重に急下降を下る。
まもなく尾根は雰囲気が一転し、なだらかな植林の尾根となる。ところどころにユズリハの藪も現れるが、石楠花の藪に比べれば可愛いものである。最後はジグザグと植林の急斜面を下降し林道に着地する。
あたりは徐々に薄暗くなってゆくが、トレースのついた林道歩きは安心である。ヘッデンの明かりを必要とするまでもなく、夜のとばりが降りる前に車に帰り着くことが出来た。雪の八丁平を楽しむには捲土重来することにしよう。しかし、家内は今回下降した尾根はもう懲り懲りらしい。
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