燕岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,504m
- 下り
- 1,504m
コースタイム
燕山荘→中房温泉
天候 | はれ |
---|---|
アクセス |
写真
感想
山登りのための特別の買い物は、新町のウサミ帽子店で買った、ジーンズ生地の帽子だけだった。日よけには良いが強風には不利、それに少々かさばる。これ以外は日常の普段着。トレパン、トレシャツ、手編みのセーター、ビニルカッパ、運動靴。
クラスのみんなと燕岳に登る。45人×6組+先生=300人。松本の中学一年生はほとんど全員燕岳登山をした。松電のバスで中房温泉まで一時間ほど。ひんやりした空気の朝、樹林の中をエイコラ登る。第一ベンチ、第二ベンチと腰掛けが用意されている。早い集団と遅い集団に分かれるが一応、合戦小屋でだいたいみんなで昼のおにぎり。あそこに300人?今から思うとそんなの可能かな。夏山はお便所の匂いがする。
樹林限界超えると燕山荘がへばりつく稜線を遠望。ここらで体の弱い女の子がしゃがみ込んでいた。ガキどもはそんなのに優しくもせず、駆け上がる。すれ違う登山者に何十人もで「コンチハ」を言うので、迷惑な話だろう。いつのまにか真っ黒な富士山、有明山より高くなる。
初めて高山の風景を見た。燕岳周辺特有の、庭園のような花崗岩とハイマツの風景。雲が目の高さで飛んでいく。花崗岩もハイマツも、高山植物も、すべて事前に学校で下調べし、発表会までしている。長野県の中学生はまじめなのである。
有名な槍ヶ岳は凄く尖っていて、谷を隔てた高い空に特別な存在感があった。ごつごつした岩肌は、恐竜が生きていた古代の知らない山を連想させた。幅君があの槍ヶ岳まで行ってみたいな、せっかくここまで来たんだから、といっていた。
何百人もで山に登るのは大変なことだ。それでも山に登った子供の何人かは山が好きになるかもしれない。先生たちはよくあんなに連れて行ってくれたものだ。感謝している。燕山荘のカイコ棚で眠る初めての山小屋の夜。窓から凄い星空が見えた。カビ臭い布団も、便所臭い山小屋もよく覚えている。晩ご飯はカレーライス。
翌日は大天井岳方面に蛙岩まで行き、ハイマツの庭園を散歩した。次の週、夏休みにはここから先、父と常念まで縦走する計画をしていたから、待ち遠しかった。(1992年記)
私も初登山は中一の表銀座でした。
小学校時代の恩師に連れて行ってもらいました。
あの稜線に出た時の風景は反則ですね(笑)
あれ以来山は大好きです
匂いというのは記憶を呼ぶようで、山小屋といえば便所の匂い、発電機の燃料の匂い、それにポリタンの水の匂いですかね!
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