強風の乗鞍岳
- GPS
- 05:06
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 677m
- 下り
- 1,231m
コースタイム
- 山行
- 4:11
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 5:06
天候 | 晴れのち曇り 稜線は強風、それ以外は微風・弱風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
最近の降雪により積雪は増えたと思われ、雪面も均されていたが、標高の高い所では雪質が硬くてスキーでのターンに苦労した。ツアーコースより以下はザラメで滑り易かったが、ゲレンデは既に雪が消えていて、板を外して歩く必要があった。 |
写真
感想
春山バスの1便目は4台出ていた。定刻に三本滝駐車場を出発。5月の連休中に降った季節外れの大雪のため運休していた日もあったようだが、今日は朝から運行してくれて助かった。バスの中では半分寝ながら過ごす。標高を上げると雪壁ができていた。路面は所々雪解け水で濡れていたものの、概ね乾いていてバスの通行に問題はなさそうだった。位ヶ原山荘到着も定刻。バスを降りてスキー板を持って少し歩き、板を履く。バス4台なので100人くらいいると思うが、不思議と混雑している印象はなかった。9:27に行動開始。天気良く青空。風も穏やかで登山日和だが、この印象は少し後にすっかり変わることになる。雪質は適度に緩んでいてスキー+シールでも歩き易い。一方のつぼ足のZさんは少し潜るので歩きにくそう。でもワカンを付けるほどでもなさそうだ。順調に距離を伸ばし標高を上げる。しばらくするとこれから目指す剣ヶ峰が見えるように。最近の降雪のせいでひときわ白くなったように見える。エコーラインの除雪はまだあまり進んでいないと見えて、肩の小屋口のバス停近くはまだ道路は全く見えていなかった。よってこのあたりは雪壁もない。バス停付近のトイレも入り口に板が打ち付けてあって利用はできない。ここから肩の小屋方面を目指して標高を上げるが、この辺りから雪質が堅くなってきた。それでもスキー+シールで登るのに支障があるほどではないが、それ以上に厄介だったのは強風だった。5月なので冷たくて仕方ない、ということは全くないのだが、とにかく強い。しかも間断なく吹き付けるので息をつく間もない。Zさんと話をしても風の音でかき消されるので会話もできない。とにかく飛ばされないよう慎重に登るしかなかった。風が強いので、休憩場所を下がるのも一苦労だった。稜線に上がると更に強風は増したが、ここまで来れば剣ヶ峰まではもうすぐなので、Zさん共々山頂を目指す。剣ヶ峰直下はスキーを履いて登るには狭いし、何より雪が硬かったので、途中の岩場にスキー板はデポする。風で飛ばされないところを探すのに苦労した。途中全く時計を見ることなく剣ヶ峰に到着。時刻は12:07とのことで、出発から2.5時間以上かかったことになる。時間がかかっていたことに少し驚くが、今日の強風では仕方ないと思えた。天気は途中から曇ってきていたが、高曇りのため展望は良く、御嶽山やお隣の槍穂などがよく見えた。いつもこの山頂は多くの人で賑わうのだが、今日は勝手が違い、ほとんど人がいなかった。我々が到着した時も我々以外誰もいなかった。理由はもちろん分からないのだが、途中の強風のため、山頂まで行くことを諦めた人もいたのかもしれない。あるいは他のピークで良しとしたのかもしれない。剣ヶ峰山頂も風は強いし、途中でデポしてきたスキー板が飛ばされても困るので、山頂はわずかな時間の滞在で下山する。雪は少し固かったが、アイゼンなしで登下降できた。Zさんはアイゼンを利用していた。
デポ地まで戻り下りの準備。何せ風が強いので、準備中に色々物が飛ばされないように注意する。12:27に準備ができ下山再開。雪はやはり固くて滑るとがりがり音がうるさい。山頂直下から一本滑るが、やはり難しい雪質。エッジが立たないのか、ターンがままならない。転倒しないように慎重に下る。風がなければ気温がそこそこ上がって良い感じのざらめになっていたかもしれないが、今日に限っては強風のために雪が固いままになっていたようだ。安全第一で下る。閉鎖中のトイレ付近まで降りてくると次第に雪が緩み始めてターンもできるように。この雪質が山頂直下にもあったなら、と思わずにはいられなかった。三本滝駐車場から見上げたゲレンデは雪が少なくて、ツアーコースを下るのも難儀しそうだったが、位ヶ原山荘からのバスの時間に間に合うか微妙だったため、ツアーコース利用で下山することに。上部は雪も多く雪質もざらめで滑るのに問題はなかったが、予想どおり下部というかゲレンデは雪切れになっていて、板を付けたり外したりを繰り返しことに。スキー板もブーツもドロドロになった。それでも樹林帯に入れば強風の先例もなくなり、途中でようやくゆっくり座って休憩を取ることができた。
ある程度進んだところでZさんより先行して14:18に駐車場到着。強風の乗鞍岳から逃げ帰ったような感じだった。15分ほど遅れてつぼ足のZさんも到着。強い風の中2人とも山頂を踏んで無事下山できたことに安堵。積雪期の乗鞍岳は何度も訪れているが、今回がコンディション的には最も難しかった。5月とはいえ標高が3000メートルを超える山はやはり容易ではない。
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