串山連峰(善城寺山〜行者嶽)〜草山☆東西に海を見ながら灯台へ
- GPS
- 02:53
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 357m
- 下り
- 355m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
極めて良好に整備された一般登山道 |
写真
感想
前泊した小倉の街では朝から雲は多いのもの青空が広がっていたが、関門トンネルを潜って山口県に入ると途端に曇り空が広がるようになった。新山口の宿泊予定のホテルに荷物を預けてから秋吉台に向かうつもりであったが、秋穂方面行きのバスがその5分前に出発することに気がつく。
新山口のバスセンターで帰りのバスの時刻を調べると、予定の時間に間に合う時間に帰って来ることが可能なことが判明したので、行き先を思い切って串山連峰に変更する。バスに乗り込んだのは私一人のみであった。
串山連峰と聞くといくつもの山が連なっていることを想像するが、実際にこの山並みを構成するのは善城寺山と行者嶽の低山のみであり、しかもその間、秋穂コミュニティー・センターから国民宿舎の秋穂荘に至るまでわずかに4kmほどの短い距離が遊歩道として整備されている。
バスは秋穂漁港入口行きであったが、車内アナウンスを聞いて、初めて秋穂は「あきほ」ではなく「あいお」と読むことを知る。知らなければ到底、読めない難読地名である。山口から瀬戸内海に突き出したこの半島全体が秋穂半島と呼ばれ、この串山連峰はその先端部に位置することになる。
秋穂漁港の手前、下村で下車すると、串山連峰の遊歩道の始点となる秋穂コミュニティー・センターに向かって歩く。コミュニティー・センターは山の中腹に位置しており、レトロな雰囲気の廃校跡の雰囲気であり、木造の旧校舎には独特のノスタルジーが漂っている。調べてみると山口農業高校の秋穂分校跡らしい。
登山道に入ると模木階段が続いており、良好に整備されている。上から階段を一人の女性が降りてくる。私の格好を見て「ウワァー、本格的な登山の格好!」と感心される。女性は雰囲気からすると健康のために善城寺山に毎日のように登っておられるのだろう。確かにドをつけてもいいほどにマイナーな串山連峰を登山目的に訪れる人は少ないのだろう。
階段を登りきると、東側に大きく展望が開ける。善城寺山の山名標がある。青江湾の右手に見えるのは小浜山〜日地山の尾根だ。
なだらかな尾根が続き、連峰の名に相応しくない。尾根の周囲は照葉樹が密生しているが、尾根上の登山道の周囲は広く切り開きがされており、広々とした道が続く。尾根はアップダウンが少なく、快適な道が続く。クチナシの白い花が慎ましやかに咲いている。
尾根上は随所に東西に好展望が開ける。西側に秋穂湾、東側に青江湾の好展望が広がる。東側の青江湾からは間断なく涼しい風が吹き上がってくる。
行者嶽手前の鞍部に差し掛かると岩場が広がり、目の前には山頂に電波塔を戴く行者嶽の展望が大きく広がった。
行者嶽にかけてはこの縦走路の中で一番の登りではあるが、良好に整備された擬木階段を登るうちに、ほどなく再び好展望が広がる山頂にたどり着く。
すぐ左手に広がる静かな入江は中道湾らしい。陽射し
南には灯台のたつ草山が見える。
行者嶽から秋穂荘ヘは舗装された林道が続いている。秋穂荘は瀟洒なホテルであるが、コロナ禍で休館中らしい。普段は秋穂荘までバスが運行されているが、休業中は下の秋穂荘入口が終着となる。
尻川湾の海岸沿いまで降りると最後のピーク、草山を目指す。筈倉の集落を歩くと、街角には大師堂とあり、秋穂八十八箇所の一つと案内がある。
草山へは灯台のすぐ近くまで舗装路が整備されている。道を歩くと多くの蟹がアスファルトの上から道路脇の茂みの中へとガサゴソと逃げこんでゆく。草山の南に回りこむとさくらの葉の香りがする。さくらが1000本ほど植栽されているらしい。
灯台からは沖合に浮かぶ小島、竹島の島影を認める他は瀬戸内海が茫洋と広がっているばかりだ。霞んでいなければ沖合に大分の国東半島を眺めることが出来るらしい。
灯台で引き返す。バスの終点の秋穂荘入口まで戻るが、次のバスは1時間後である。ここで1時間待つのも手持ち無沙汰なので、歩くことにする。秋穂荘が営業中であればここで汗を流すことも出来るようだが、休業中なのがなんとも残念だ。
花香の集落は車海老の養殖が盛んなところらしい。車海老料理を出す民宿の看板が目に入る。バス通り沿いには秋穂八十八ケ所の、集落の中には立派なお堂があるようで、真言宗の信仰が篤い地域のようだ。串山連峰を眺めながらバス通りを北上する。
時間に余裕があるので秋穂漁港の手前、磯の香公園に寄り道すると、突堤から港湾を挟んで串山連峰の縦走路が見えるだった。出発地点の下村にたどり着くと、交差点では点滅の赤信号の取り締まりを警察が行なっていた。ここに車で出かける際には要注意である。バスを待つ老婦人同士で「田舎であんな取り締まりをするなんて、捕まった人は可哀想やね〜」との会話が聞こえる。
ほどなく山口県庁行きのバスが到着し、出張の用事に間に合うように新山口に戻ることが出来る。バスを降りると空気が急に蒸し暑く感じられるのだった。
コメント
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秋吉台は残念でした
海を見ながら歩くのも気持ちよさそうです
ダイヤグラム? 綿密なスケジュールですね
さて次はどこかな
くちなしや はなからしたは すぐにあご
子供のころに聞いた漫才のネタです
直前まで秋吉台に行くつもりだったのですが、バスをみた瞬間に反射的に行き先変更をしてしまいました。
>海を見ながら歩くのも気持ちよさそうです
御意です。普段、京都に住む者は普段はこういう機会が滅多にないので、海風に吹かれながら歩くのがとても斬新に思えますね。
>くちなしや・・・
教えて下さり有難うございます。
このネタがすぐに出てくるのが、odさんの凄いところですね。
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