野坂岳 〜霞に煙るブナ林と盛夏の花たち〜


- GPS
- 05:06
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 780m
- 下り
- 777m
コースタイム
- 山行
- 4:16
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 5:01
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ ・よく整備されており危険個所無し ・積雪期のための九十九折れショートカットコースがあるが夏季は通らないようにロープが張ってある ・序盤の杉の植林地 雨が降ると登山道が水路になってしまうようで雨天後は滑りやすく浮石も多いのでスリップ注意 ≪危険動物情報≫ ・ヤマビル、マダニ、ヘビ:遭遇せず 水気の多いルートなのでヘビは棲息すると思われる ・クマ:いこいの森でも5月にクマが出没したようなので、クマ鈴など近接遭遇防止の措置は必要 |
その他周辺情報 | ≪トイレ≫ 登山口の駐車場に水洗トイレあり 山中に入ると山頂直下の避難小屋にもトイレ無し |
写真
感想
トリプル台風の後は秋雨全然の停滞…。
お盆休みの白山登山、アルプス遠征はみな中止となってしまいました。
代わりに低山の夏の花を探しに出かけることが多いこの夏。
晴れ間を狙って夏咲きのエビネに会いに野坂岳に出掛けてきました。
朝から晴れるとの天気予報と裏腹に敦賀に着くと曇り空で小雨もぱらつく。
予報通り天気が回復することを願って入山します。
序盤は杉の植林地の中の滑りやすい道。
その後沢に沿って登ります。
マツカゼソウはたくさん咲いていますが他の花は少な目。
水場を離れると九十九折れで稜線へ。
稜線までなかなかの急登と聞いていましたが、ジグザグに道が付いているためそこまで急登とは感じません。
ショートカットするように付けられている積雪期のコースは急登に違いありませんが。
登山口から1.5kmの地点から自然林区間。
花探しはここからが本番ですが花の端境期なのか咲いているものは少な目でした。
ナツエビネはこのあたりからちらほら出てきます。
一ノ岳からひと登りすると稜線に到達。
稜線は豊かなブナ林に覆われる自然林区間。
晴れているととても気持ちが良い区間ですが、今日は雲に包まれていました。
霞煙るブナ林も味があって晴れの日とは別の美しさがあります。
稜線ではアブがたくさんまとわりついてくるので難儀しました。
ブナ林を歩いて避難小屋を過ぎるとすぐに野坂岳山頂。
晴れていると360度の展望がありますが、今日は雲に包まれ山頂からのパノラマはありませんでした。
一休みしてから下山を開始。
途中行者岩に寄りましたが、岩に登るルートがすさまじい急登で今日一番の危険個所でした。
今日、ぜひ見つけたかったのがナツエビネ。
厳しい冬が終わり春の暖かさを感じると花を咲かせるエビネランの中でも、厳しい夏の後、秋の訪れを感じると咲くナツエビネはユニークな存在です。
初見の花はどういう環境で咲くのかわからないので、序盤から探していきますが咲いていたのは中盤の自然林に入ってから。
その後山頂直下のブナ林に入るまで、気を付けてみていると登山道わきにちらほらと咲いています。
その姿がクリオネに例えられる美しい姿の花。
エビネは品種改良によって美しい花がたくさん作りだされていますが、その中でもナツエビネはひときわ美しい。
全国的に盗掘によって自生地が壊滅しているのはナツエビネに限らずですが、この山ではたくさん見つけられました。
敦賀在住の岳人たちのトレーニングの山になっているようで、地元の方に愛され大切にされてている山なのだなと感じます。
それだけに多くの方が見守って花泥棒たちが盗掘しにくい環境になっているのでしょう。
自分の横を颯爽と駆け抜けていくトレイルランナーも多数。
中には山頂まで今日2往復したという方もいらっしゃいました。
下山後、自分ももう一往復することは無理ではないなと思いましたが、湿度が高かったせいか上から下まで汗だくになったので着替えて早々に帰途に就きました。
美しいナツエビネがいつまでもこの山で咲き続けますように…。
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