米山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 3.8km
- 登り
- 505m
- 下り
- 505m
コースタイム
4日;9:20-10:09避難小屋10:14-10:54水野林道登山口
天候 | 3日;日中:晴れ〜薄曇り〜夜:霧〜夜半:雨 4日;午前中:雨・霧 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
帰り;水野林道登山口-上越市-長野市-大町市:191km/390km |
コース状況/ 危険箇所等 |
水野林道登山口へのアクセスは一昨年の林道舗装化によって良好となった。 登山道の前半は擬木の階段が多く歩きにくさがあるが、雨天時の下りでは逆に滑りやすさが緩和される。 登山道後半は道の中央が抉れて岩が露出し、歩きにくい所があり、特に雨天時の下りでは滑りやすい。 |
写真
感想
malmalさん率いる新潟mixi山岳会から、恒例の米山登山の山頂パーティーの料理番の要請があり、3年連続(4回目)で米山登山に参加する。この山行には8月に白馬岳登頂を果たした断糖生活者の天水さんが広島から参加した。
断糖生活とは、崇高クリニック(加古川市)の荒木裕医師が提唱する糖尿病の療法(ノンカーボダイエット)で、天水さんは一切の糖分(炭水化物)を断ち、タンパク質と脂質のエネルギーと栄養素,サプリメントのみで生活することに依り血糖を生じさせないと言う療法に従って、穀類のみならず一切の野菜も口にしないと言う生活を6年間続けている。
天水さんの食事は魚貝類や肉類等のたんぱく質と、植物由来の脂肪だけで、主食と言うべきパンや米飯がない。主食に代わるものとして彼女が食べているのは、小麦粉を精製する際にとれる外皮(ふすま)でつくった『健康ふすまパン』と言うもので、それにゆで卵等をはさんで食べているが、単調になることは避けられず、はた目には満腹感を得られないのがつらいのではないかと思うが、その点には慣れたと言う。
それでも野菜が食べられない分,食事のバラエティーが著しく狭められ、他の人達と同じものが食べられないことには相当な辛さがあると思われる。
今春,その天水さんから50年ぶりにメールが飛び込んできたが、その内容は『断糖と言う特殊な生活をしているので、普通の人のように登れるかどうか不安だが、何としてもアルプスに登りたい・・』と言うものだった。
幼小児を含む子どもや登山とは疎遠になりがちな主婦,高齢者等,初心者や経験の少ない人,健康不安の人達の登山をサポートすることが自分の登山の一番の楽しみなので、どんな相談にも応じてきたが、断糖生活者と言うこれまで全く経験したことのない対象者には大いに興味が湧き、栂池から白馬大池経由で白馬岳に登ると言う、彼女にとってのみならず自分にとっても『大冒険』となるアルプス登山を敢行した。
断糖と言う過酷な食生活を余儀なくされ、半ば諦めに近い消極的な日々を送っていた天水さんにとって、このアルプス登山は大きな転機になったらしく、次の登山を〜,と考えていたところで今回の米山登山に参加することとなった次第。
例年通り、柿崎交番横の駐車場でmalmalさんと合流し水野林道登山口へ向かう。登山口で待っていたメンバ−3名と熊本から参加の女性を合わせた一行7名は登山口で写真を撮って9:10に出発。ブナの若木をはじめとする小低木林の、黄葉が進んで明るくのびやかな道をしばらく進むとすぐに擬木の階段の連続となる。
トントンと軽く足を運びたいところだが、ジャガイモ,カボチャ,ズッキーニ,ナス,トマト,ピーマン等生の野菜と瓶づめのトマト煮込み,トマトジュース,調味料,6ℓの水と大鍋等々で膨れ上がった25kgのザックは重く、階段は急傾斜でたちまち置いて行かれる。
9:57,中間点に当たる標識に着くも先行者の姿なく、更に5分歩いて避難小屋で一行に追いつき、荷を下ろして休む。標識には残り0.9kmとあって距離的にはほぼ中間地点だが、malmalさんは残り1/3だと言う。
13分休んで立ち上がる。道はそこから下りになり、降り切った鞍部からはコース中唯一の難所〜ロープを張った岩場の登りとなる。ここは風の通り道で積雪期には柿崎の海岸線を望む稜線の左手に雪庇が出来て『恐い』所だそうだ。
そこを通過すると階段がなくなる代わりに、登山道が降水で抉られて、中央部が大きく窪んで岩がむき出しになった歩きにくい道となる。
高齢者の大きな集団が下って来るのを交わした直後、急登にたまらず休憩。呼吸を整えて残り100mと書かれた岩を踏み、11:06山頂小屋に着く。
すぐに熊本から来たおでんが温められ、これに自分が持ち上げたおでんも混ぜてもらう一方、ノメル・デ・クエルデからはミズナとルッコラ,レタス,赤タマネギ,イタパセ,キャベツ,青トマト等の野菜サラダを出し、ニンニクのバルサミコソースドレッシングにニンニクの素揚げをトッピングし、更にハバネロとジョロキアのサルサソースを好みでかける等々・・。
サルサソースはまず耳かき一杯ほどの少量で辛さを経験してもら。反応は様々で、平気な人もいれば辛くてそれっきり口にしない人もあった。
次に生のハバネロをやはり耳かき程度に切り取って食べてもらったが、このハバネロはまったく辛みがなく、次にジョロキアで同じように試したところ、こちらは激辛でmalmalさんがものも言わずに飛び出して行った。辛さに強いと言う人もちょっと応えたらしく、自分も舌がしびれて10分くらいは口の中がヒリヒリした。
それでもサルサソースとマヨネーズを混ぜ合わせたオーロラ和え風のサラダドレッシングは好評だった。
登頂時は何組かのパーティーや単独の人があったが、天候が急速に下り坂に向かっているせいもあってみな早々に下山し、残りは自分達だけのパーティーが広い山頂小屋を独占することとなって、翌朝の下山時までたっぷりノメルデ・クエルデ・サワゲルデの自由時間となる。
14:00からメインのラタトゥユの仕込に入る。先ずは潰して粗みじん切りにしたニンニクとタマネギをオリーブ油でr炒め、次にジャガイモ,カボチャ,ズッキーニ,ニンジン,ナス,ピーマンと辛コショウ(トウガラシ)を投入。水を加えてぐつぐつと煮込む。
本来ならもう1つ中華鍋を持ち上げて、素材ごとにオリーブオイルで炒めながら投入したいところだが、大きな中華鍋を持ち上げる余裕がなく、いきなり水煮する羽目になったが、やはり水っぽさが出た。
程よく煮えて来たところでたっぷりの塩で味つけし、大豆の水煮とトマトジュースを入れてさらに煮込む。
参加者の中にホットケーキを用意してきた人があり、トマトの鍋を煮込む間に代わる代わる焼いて頂く。焼き方にも色々あってそれぞれが薀蓄を語りながら大いに楽しむ。
奥さん仕込で最もうまくホットケーキを焼いた〇〇さんは、その日のうちに下山しなくてはならないと言って、きれいに焼いたケーキを残して15時過ぎに下山。
一方のラタトゥユは煮詰まって来たところで生のトマト4個を加え、仕上げに瓶詰のトマトの煮込みを入れると大鍋から溢れんばかりになる。
こうして3時間ほど煮込んですっかり味がなじんだところで夕餉となる。昼間bからずっと飲み通し、食べ通しであるにも関わらず、一同しっかり食べて大鍋が半分になる。
こんな風に『しなくてはならない』ことが何もなく、ただのんびりと自由に過せる時間はそうそうあるものではなく。それぞれが思い思いに好き勝手に飲み、食い、じゃれ合ったりパフォーマンスを披露したりして時を過ごすうちに夜が更け、疲れてウトウトする人が出始める頃には一段と雨が激しくなる。
大鍋の煮込みもいつの間にか翌朝食べきれる量になっていて安心する。
雨は激しさを増し、夜間には風も出て翌日は雨の中の下山となる覚悟を決めて・・、等と考えているうちにいつしか眠りに落ちる。
11月4日(代)
昨日,今日と11月とは思えない温かさで、夜も半袖に夏用のシュラフで充分だった。山頂小屋には2階があり、階上に3人、階下に3人がごろ寝して朝を迎え、6時頃には全員が揃う。すぐに残りの鍋を温め、思い思いに朝食を始める。
この雨の中を、今日,4日だけ参加すると言う人があり、malmalさんがその人に電話したところ、すでに家を出て登山口に向かっていると言う。新潟mixi山岳会の結束力に脱帽!
前日の延長でワイワイと喋りながら、上がって来る人の分だけ残して鍋を平らげ、荷物をまとめて下山の準備にかかる。
雨を衝いて登って来たその人の所要時間は何と43分! 並の人には同じ時間で下ることさえ難しい速さに一同驚嘆する。ゆっくり食べてもらい、コーヒーなど飲んで新潟mixiの5名が9:10に出発。10分遅れて9:20に下山開始。雨は時折強く降るものの次第に弱くなりつつあったが、一面ガスのホワイトアウトの中、滑りやすい泥道を足元だけを見ながら慎重に下る。
10時過ぎにロープ場を通過し、避難小屋で少し休んで階段の道をゆっくり下って10:54下山。
登山靴を履いての登山は白馬岳に続いて2度目となる天水さんは、白馬乗鞍の登り下りで苦労しただけにその経験がものを言い、登り,下りとも何のトラブルもなく、楽勝だったと言える。
ただ長年、激しい運動を課してこなかった足腰の弱さは否めず、さして段差の大きくない階段や下りをまっすぐ下る脚力がないが、徐々にその力もついてくるものと思われる。
コメント
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いつしか眠りに落ちるなどとありましたが、
nobouさんの場合、
横になったと思ったらいきなりイビキですぜ
11月とは思えない温かさとだか、夜も半袖に夏用のシュラフで充分っつーのもね、
それは、nobouさんのみに言えることであって、
1人だけTシャツ1枚で過ごしておられましたが、
その他のみなさんはダウンジャケット等を着込んでおりましたので、
見ているみなさんは誤解の無いようにお願いしたいものですね
ラタトゥユは野菜たっぷりのヘルシーでしかもとても美味しくてお世辞抜きに良かった。
サルサソースとマヨネーズ和えのドレッシングもとてもGoodでした
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