思いのほか優美な那須の旭岳
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- GPS
- 08:18
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 1,754m
- 下り
- 1,765m
コースタイム
- 山行
- 6:36
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 8:16
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
旭岳の登降は滑りやすいが、ロープが張ってあり危険は少ない |
写真
感想
那須の北部にある大白森山はどんなところだろう。そう思って地図を見ていたら隣の旭岳も目に入る。大白森だけではちょっと物足りない感じがしていたので甲子山から双方へピストンする計画を立ててみた。
登山口は大黒屋という山奥の温泉宿からのようだ。初めてのところでまごついたが着いてみると馬鹿に立派な施設だ。こんな山奥には不釣り合いな気もするが車で来られるから関係ないか。ただ登山口が分からない。出発準備をしている人に聞くと宿の庭を通った先にあるとのこと。分かってしまえば簡単だ。
道は明瞭で地図にあるようにつづら折れで上がっていく。尾根は急だがこの道のおかげで楽に行くことができる。紅葉は麓の温泉宿あたりが盛りのようでちょっと上るともう落ち葉が一杯となった道を行くことになる。甲子峠の分岐からまっすぐ行けば甲子山だ。ここに上がってみると目の前に旭岳どんと聳えているのが見える。あれ、やけに格好いい山だ。山と高原地図にはルートが書かれていないが、これは登らずにはいられない山と思えてくる。地図に道の印はないものの山の尾根を見れば明らかに笹薮の中に明瞭な踏み跡が見える。やっぱりみんな登っているのだ。旭岳に向かう道とトラバース道の合流点には標識があり旭岳を縦断する道は旧道で通行止めの表示となっている。ただし踏み跡は明瞭。行ってみよう。道は少し藪っぽいが鈴鹿の一般道と遜色ない道だ。なぜこれで通行止めにするのかな、この先に何かあるのかなと思い進んでいくと、かなりの急登が連続するようになる。そして滑りやすい地質。ただそこにはロープもあるのでそれほど危なくもない。何度もロープのお世話になり急登をあえぎあえぎ登って行けばそのまま頂上だった。大変だけど一般道にならないのはなぜか?そんな疑問のわく山道だった。
それはともかく着いた場所はあまり展望がない。誰もいないと思って展望がないなあとつぶやくと不意に「こちらは開けてますよ」と草むらの向こうから声がした。先着者がいたのだ。行ってみるとなるほどいい展望だ。挨拶をしてそばに腰を下ろす。見渡せば那須本峰はすぐそば、遠くに雪をかぶっている山が会津駒と燧ケ岳とすぐわかる。北の方には大きな風車と湖が見える。猪苗代湖である。磐梯山の直下にある湖だ。意外に近いところにあるのでびっくりするが、こちらがそれだけ北上したということか。広い頂ではないがランチには十分な広さなのでここでランチである。先着者は仙台の人でこの山を登るためだけに来たらしい。見るからに格好のいいこの山は登山者を惹きつけるのか。ただここは那須連山の端にあるせいか人が少ない。それが静かな山となって表れるので自分としてはうれしい。
ひとしきり景色を堪能した後は、この山を南下する予定だったのでそちらのルートを見るがそこにはどうも踏み跡がない。赤テープが所々に見えるのでそれなりに歩く人がいるのだろうけどここで時間を取られると大白森に行けなくなる。あっさりとやめてもと来た道をもどることにする。正直先ほどの滑りやすい道をもどるのは少し遠慮したい気持ちがあったが下りのせいかあまり労せず降りることができた。やれやれ。
そして展望の良い甲子山に戻ってコーヒータイム。ここからは旭岳も大白森も指呼の間に見える。ここから大白森山の、コースタイムを確認すると下山まで4時間かかることになっている。時刻は13時なので17時に登山口かあ。ちょっと暗くなるかな、でも大した登りのないこの道ならそれほどかかる様にも思われない。いい道なので最後はヘッドランプを使っても降りられるだろうと思って予定通り大白森山に向かう。
甲子峠分岐からは水平に道がつけられておりすこぶる気持ちが良い。ブナも思ったより多い。結局、甲子山から1時間20分ほどで到着することができた。コースタイムが1時間40分だから予想通りだ。ここは展望がいいと聞いていたのだが午後の日の中で雲も少し出てきており残念ながら展望はイマイチ。ただ北の山々が良く見えている。ただ残念ながらこの方面の山は詳しくなくどれがどれやらといった感じ。時刻は3時前だが人には全然会わず。このあたりはそれほど人が来ないのだろうか。期待したほどの展望でもなかったし、時間も迫っているので10分ほどの滞在で山頂を辞し帰路に着く。
しかしこのころからだいぶ疲れが出てきた。旭岳と大白森山を欲張るからそうなんだろうけど足が重くなってきた。幸い登り返しもそれほどきつくなく何とか甲子峠の分岐に到着。やれやれ。もうあとは下るだけだ。時刻も15時30分ほどだ。これなら明るいうちに下ることはできるだろう。こちらもブナ林の道を行き最後につづら折れの道が続くとすぐに車道が見えてきた。そして急に紅葉が目に付きだしてきたので、薄暗くなってきた中ではあるが、ゆっくり歩きつつ写真を撮りながら降りていった。
那須の本峰辺りは観光地の山として敬遠したくなるがここまで来ると出会う人もぐっと少なくなり本来の山歩きが楽しめる。
また違う季節に来て見よう。
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