大喰岳
- GPS
- 09:11
- 距離
- 27.5km
- 登り
- 2,117m
- 下り
- 2,125m
コースタイム
02:30 槍平小屋
05:30 飛騨乗越
06:10 大喰岳
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07:10 大喰岳
07:20 飛騨乗越
07:50 槍平小屋
09:10 新穂高温泉バス停
ブドウ糖120g, パン1
天候 | 快晴微風 |
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過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
林道は何箇所か水が流れているが板のまま行ける。 |
その他周辺情報 | 下山後の風呂は荒神の湯 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
晴れます。槍ましょう。先日、松本市内の床屋で髪を切っていると「ニーチャン山やるでしょ。好きな山は?」と聞かれた。羊蹄とかニペソツとか答えても会話が進まないのでスッと「槍っすね」と自然に出てきた。そうなのだ。槍は僕が最初に登った北アルプスの山なので思い入れがある。飛騨沢は無雪期も積雪期も登って下るだけのシンプルなルートだが歯応えがあってとても好きなルートだ。槍沢側に比べて人が少ないのも良い。どうでもいいが床屋の人はなぜ僕を一目見て山に登る人だとわかったのだろう。それに5分くらい会話して職業まで当てられた。占い師か。
気合いの23時起床24時出発。眠いです。年末年始は3時発や4時発と優しい山ばかり行っていたので久々のアルパインスタートはつらい。コーヒーをガブ飲みして頑張る。空は満天の星空。おかげで寒い。寒いので出力を上げると風を切って顔が冷たい。涙が出てくる。今日は槍ではなく大喰岳を目指す。槍に登ってしまうと槍の写真が撮れないので、お隣の大喰岳で御来光を迎えれば大好きな槍が朝日に染まる姿を見ることが出来るだろう。槍平小屋まではいつもトレースがある。新穂高から槍平小屋までラッセルをしたことが一度もない。軽快に飛ばしてゆくが、あまり早く飛騨乗越に着くと暗くて寒いのでほどほどに出力を調整した。槍平小屋から先はうっすらトレースが残っているがすぐに消えた。ブーツほどのラッセルなのでスイスイ高度が上がってしまう。あかん。槍平小屋まで2時間半、そこから3時間で飛騨乗越到着。抑えめに登ってきたのに去年上げ目に飛ばしてきた時と同じタイムだった。脚が速くなったのは嬉しいがこれはまずい。日の出まで1時間以上ある。シールを剥がしたりブーツタンを入れたり時間稼ぎしても夜は明けず。止まっていると寒いので大喰岳に登って辺りをうろうろしながら何枚も写真を撮って待った。寒い。もう帰りたい。
小一時間待機してようやく日が昇る。槍が、穂高が、笠が、白山が。山と空の色がみるみる変わってゆく。一瞬の出来事だった。素晴らしかった。この美しさは写真ではとても伝わらない。寒い中、待ってよかった。見るもん見たし帰ろう。飛騨乗越でシールを剥がしたら上の方は凍っているので慎重に。エッジが全然効かん。年末年始に岩の上を滑りすぎた。これは帰ったらチューンナップだな。少し下げると風でパンパンだが日陰の方はしっとり良質のパウダーが溜まっていてこりゃもうタマランチ会長。登ってくる人が数人いたので転んだら恥ずかしいなーと思いながら慎重にターンをした。槍平小屋まで下りたらダウンジャケットとフリースを脱いで白出沢までテクニカル滑走。ここは短い板だと楽しいが長い板だとまあまあキツい。前から登山者が登ってくるのでぶつからないように気をつけていこう。白出沢まで着いたらあとは林道自動運転。今日登ってきた人の多くは滑りものだった。おかげで林道はめちゃ滑って調子が良かった。ありがとうございます。みんなで固めよう飛騨沢トレース。下山は9時過ぎ。夜明け待ちした割には早く下りてこれてよかった。次に行く時は25時出発にしよう。1,2月はそれでいいだろう。
槍の穂先はハシゴや岩場が面倒なので飛騨沢を詰めて踏むピークは大喰岳の方がいいんじゃないかと思っていた。確かに大喰岳から眺める槍ヶ岳は素晴らしかったが、槍の穂先に登らないと劔や立山が見えない。また飛騨乗越から大喰岳への登りが結構カチカチ斜面で足を滑らせるとタダでは済まない。なるべく岩の上を選んで登ったが雪と氷の状態によってはかなり緊張するだろう。どっちもどっちだなあ。槍ヶ岳山荘のベンチで槍を眺めてまったりして、ノーピークで下山するのがベストだと思っている。危ないことはしない方がよい。穂先に登っても滑れる距離は増えない。
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