唐松岳に届かず
- GPS
- 09:20
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 1,842m
- 下り
- 1,839m
コースタイム
05:30 八方池山荘
08:00 丸山
09:50 2,550引き返し
10:40 八方池山荘
11:40 おびなたの湯
天候 | 晴れ強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 下山後の風呂は倉下の湯。 600円と安い。ぬるめの露天風呂のみ。空いていて静かなのが良い。 とても気に入ったので白馬の下山後はここで決まり。 |
写真
感想
白馬-五竜-鹿島槍の山に冬に登ったことがない。なぜなら北陸の仲間から遠いから。この前小日向山に登ったのが初めてだ。東京-松本の民になったので白馬方面が近くなった。乗鞍もそう。なので今年は北アルプス東面アプローチの山にもぼちぼち足を運んでいる。金曜半ドンで仕事を終えるはずが終わらず。少し遅れて14時発の特急あずさで松本へ移動してクルマを回収し白馬へ。北の方は大雪と聞いていたが大町までは全く雪が降っていない。白馬に入るとパラパラ降っていたが年末年始のドカ雪ほどではなくて安心。おびなたの湯までの運転は問題無かった。到着したら速攻車中泊。窓が凍りつく寒い夜だった。
1時半起床の2時半出発。今日は唐松岳を踏んで唐松沢を滑る計画。一般的にはスキー場の動力を使って1,950mから行動開始、800m登ってピークを踏んだら沢を滑っておびなたの湯へ下山し、あらかじめデポした車やタクシーでスキー場へ戻る。自力でやるならおびなたの湯を起点に咲花ゲレンデの脇や尾根トップを歩いてピークを目指す。下から登るとD+2,000m超えとなり中々歯応えがある。おびなたの湯を出て真南へ。急な尾根を50m登ると高級別荘地に出る。今回試しにこの尾根を登ってみたが、降雪直後は腰ラッセルで斜度もありめちゃくちゃキツかった。素直に車道を歩いてスキー場を目指した方がよかった。次はそうしよう。
よもやま君とは先週ぶり。先輩とは1年ぶりの再会だった。ご無沙汰しております。この先ずっと最初の尾根みたいな激ラッセルだったらやべえなと思ったがスキー場の雪は適度に風に飛ばされていて助かった。とはいえずぶりと沈む重量系ラッセルで脚にくる。今日はこのエリアによく来ているよもやま君が先頭でガシガシラッセルしていた。頼もしい。僕は後ろで寒さに震えていた。マジで寒い。なんなの。乗鞍もそうだが、この辺の山って登り始めから吹き晒しなので寒すぎる。寒いのは苦手なんだ。しかも今回は寒いと思ってブーツインナーを厚手のものしたら足の血流が悪くて逆に冷たい。歩けば当たるし痺れるしもう泣きそう。ブーツや板のような生命線となる道具を替えるときは軽い山で独りで試そう。いきなりハードな山に実戦投入するんじゃない。
寒い寒いとつぶやいても太陽は登らない。白馬の夜景が綺麗で月が明るいのが救いだ。1,950m八方池に着くと東の空が明るくなって少し希望が見えてきた。それにしてもこんな高所までリフトで来れるなんて白馬はすごいな。目指すピークはガスに包まれている。雲の流れが早い。足も冷たいし今すぐにでも帰りたいが頑張るしかない。先輩もよもやま君もやる気だ。2,500mあたりで上を見上げるとピーク手前の痩せ尾根に雪煙が舞っているのが見える。あそこは板担いで爪で行きたいが、担いだ板があの風に煽られたら前に出れる気がしない。天気は午後にはマシになる傾向にあるので珍しく穴を掘って風が弱まるのを待った。穴掘りが地味に楽しかった。雪で遊ぶのは楽しい。
雪煙がマシになったので板を履いて前進してみるが、やはり風が強すぎてこれ以上行きたくはない。帰って温泉入ろうぜー温泉温泉わーわー!と僕がじたばたしていると二人も観念してここで引き返すことに決まった。シールを剥がせば、あっという間に安全地帯へエスケープ…のはずが僕は脚が痺れて全く楽しく滑れずしんどい滑りだった。風の無いところでよもやま君にまたトルクスレンチを借りてブーツを緩めて血流回復。マジで助かったよー。トルクス買ったのにクルマに置いてきたんだよね。その後はスキー場脇のフレッシュなパウダーを満喫したらトレースバッチリの林道高速道路で無事帰還。右手の沢筋へ下りた方が早く林道に合流できるでしょ、と安易に右の沢を滑ったら渡渉が結構際どくでシビれた。下山後は足の指が壊死していたらどうしようとビビっていたがともなかった。よかった。その後は倉下の湯で反省会して解散。今日は雪も天気も良かったが風が強すぎた。森で楽しむのが正しい遊び方だったなあ。まあそういう日もあるさ。
今シーズン乗鞍や白馬の山に訪れてわかったことがある。このエリアは自分には向いていない。冬山は原則「ピーク手前で御来光、明るくなったら気温が上がる前に可能な限り早く下りる」ことにしている。冬山では夜明け前の景色を、なるべく高いところで見たいからだ。これを乗鞍や白馬エリアでやると最初から最後まで寒くて寒くて本当につらい。登り方を変えるか、この登り方ではこのエリアに冬に近づくのはやめた方がよい。いや、春もだな。山頂手前御来光してから滑ると大概カチカチで死ねる。
八方池山荘を過ぎると風で雪が飛ばされている、または水分の多い雪が固まっている
いつものラッセル尾根までクトーを温存していたがそこも硬いのでクトー装着
唐松山荘手前のは雪煙でとても進めそうにない
下山しようと言われるが昼には風がおさまるので雪に穴掘って休憩することに、
9時まで待機して再スタート、風は少し弱まった
自分は途中でクトーが外れたことに気づき、少し戻って探したら発見、
pakuminも片足クトーを無くしたらしく、シールも剥がれてバンドで括り付けてる
いつもの引き返しポイント2554mで2回目の下山宣告は即受け入れて下山開始、そこを通過すれば風が弱くなり、正直行けそうだが仲間が不安なら仕方ない
尾根の雪は硬いので機械的に効率的にするする降りてゆく
無風地帯でまったりしたらゲレンデ途中から適当な沢を滑って二俣へ下山、
やはり八方尾根は風速次第ですね、次は弱風の日にしましょ
結果的に、高い山を狙いすぎたかな、低い山なら楽しめたかも、天気予報に合わせて昼登頂にすれば登れたかもしれないが、天気の読みができないと後立山は登れませんね
それがまた面白みのひとつ
いいねした人