塔ノ岳ボッカ「4500回」暴風雪の中で
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- GPS
- --:--
- 距離
- 12.7km
- 登り
- 930m
- 下り
- 258m
コースタイム
天候 | 暴風雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
堀山の家の小屋番さんによると、「大倉尾根にこんなに雪が降るのは20年ぶりと思う。台風並みの風も一緒に吹いているのは記憶にない」という。 いつもの大倉尾根は安心して歩けるが、今度ばかりは、命を取られるかと思った。ものすごい風、というより暴風雪。両側が切れた細い稜線では足を踏ん張り、台風姿勢で耐えて風が緩んだ瞬間に数歩進む、の繰り返し。「飛ばされたら命はないっ」と真剣に思いました。 チャンプの4500回ボッカを取材する約束をしていなければ、とても登るような天候ではありません。装備はもちろん厳冬期の冬山と一緒。それでも寒気は容赦なく襲ってきました。 一方、めったに見ることができない丹沢であったことも事実。積雪は場所によって、70センチくらいはあったのではないでしょうか。腰までズボッと埋まりました。 |
写真
感想
チャンプの4000回登山に同行したのは、2012年4月29日だった。その日は、晴天で丹沢も祝福しているかのようだった。
今回の4500回は真逆。暴風雪の丹沢。チャンプと取材の約束をしていなければ、絶対に登らない。正直言って、「中止にならないか」といちるの望みを託して、前日にチャンプに電話しました。「明日はやるんですか」「やるよー」。本当かよ、と思いつつも、取材先の意向には逆らえず。大倉バス停で説得をしようと考えたのだが。
渋沢駅で、動画担当のスナメリ先輩と合流。バスが時間通りに来ず、遅刻したが、9時前にはチャンプと合流した。荷物は約30キロ。豆炭と小屋番さんのお酒という。「今日登るんですか」と確認。「のぼるよー」と。これは大変なことになった……。
大倉尾根は、真っ白。ヤマテンでは、「70キロの積雪も」とあったが、まさにその通り。雪の吹きだまりではズボッと腰まで埋まった。当初はそんなに風は吹いていなかったが、高度を上げるたびに、時間が立つたびに、強風から暴風になった。あきらめて下山する登山者と次々すれ違う。
チャンプはいつもの半ズボンではなく、さすがに重装備。風に透明なコートをなびかせながら歩いて行く。私と先輩は置いてけぼり。茶屋ごとにチャンプは待っていてくれた。
目出し帽から出ている目の周囲に、雪が当たって痛い。ゴーグルも眼鏡も役に立たない。いつものことながら、裸眼で歩く。冬の八ヶ岳や谷川岳でならそんなこともあったが、丹沢で目出し帽を着け、ゴーグルが凍結するとは思わなかった。
3時間かかって、堀山の家に到着した。まだ行程の半分。小屋番さんから「チャンプだけなら塔ノ岳にたどり着けるが、同行取材班がいると速度が遅くなり、足手まといになる。ここで待機してはどうか」と提案を受けた。先輩と私は、その提案に同意。チャンプにも何度か中止を勧めたが、意志は固い。「おれには、荷物があるから」と。でも、花立山荘まで行き、そこから先は行けるかどうか、検討してくれると約束してくれた。チャンプは、勇躍塔ノ岳に向かった。
午後2時半過ぎ、塔ノ岳に電話を入れると、小屋番さんが「今来たよ」と伝えてくれた。チャンプが代わり、「やっと着いたよ」とお元気そう。チャンプの足でも2時間かかったということだ。普段なら1時間もかからないだろう。それだけ大変だったということだ。「やはり我々は行かなくて良かった。確実に邪魔になった」と安心する。
原稿と写真を送り終えると、チャンプも堀山の家に到着。4500回ボッカ登頂と無事を祝福し、下山しました。
山頂での登頂写真は撮れなかった。おそらく同行していても暴風で写真を撮るのは無理だったろう。致し方ない。5000回の時は、晴天を祈りたい。下のURLは、2014年2月9日の毎日新聞神奈川版に掲載された記事です。
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/m20140209ddlk14040095000c.html
冬用の登山ウェアをプレゼントしてあげて。この天候でビニール合羽はヤバ過ぎるでしょ。さすがの畠山さんもガッツポーズしながら顔が強張ってるみたい。取材班のお二人もお疲れ様、というかご無事で何よりでした。こんな大倉尾根は見たことがないので、ちょっとだけジェラシー。
ご無事でなによりです。
当日、自分も山行しました。本当にとんでもない日でしたね。
途中、チャンピオンに遭遇して写真を取らせていただきました。
*4人組で自分のレコにも掲載してます
駒止茶屋でもご一緒させていただきました。
悪天候でもチャンピオンのハイテンション、凄いですね。
遭難レベルの山行でしたが、いい勉強になりました。
ご投稿をいただき深く感謝いたします。
皆様のことは私も認識していました。すがすがしい若さがまぶしく、とてもうらやましいと思いました。私が青年と言える時代にはもっと屈折していたなぁなどと思っていました。また、どこかでお会いできたらと思います。ありがとうございました。
コンビニで¥300ほどで売ってる、ビニ―ルカッパの65歳位のおじさんナイス!
私の安物装備品がまるで最先端品にみえるほどです。感謝!
すごい!すごすぎる!(慣れてすごい。)この、おじさん、自分宅の庭を歩く感覚なんでしょうね? (記事を読まず写真だけ見た感想で、どうもすみません。)以上。
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