花ハンター6 風とスミレと三瓶山
- GPS
- 04:33
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 878m
- 下り
- 891m
コースタイム
- 山行
- 2:39
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 3:06
天候 | 1日目 晴 2日目 嵐(にわか雨および強風) |
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過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
往路 タクシー(大田市駅→亀の湯) 7,000円ちょっと 復路 バス(定めの松→大田市駅) 830円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
女夫松登山口〜孫三瓶山:特に危険箇所なし 孫三瓶山〜子三瓶山:孫三瓶山から風越までの斜面は土がモロモロで崩れやすい 小三瓶山〜男三瓶山:扇沢を通過して男三瓶山へのとりつきの斜面がグズグズな上に足場になるものがない |
その他周辺情報 | 亀の湯(ナトリウム-塩化物泉)300円 ぬるい。35度。しかしナトリウム泉好きには堪らないというか最高、ぬるいけど。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ガスカートリッジ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
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感想
松江に行く用が出来た3月の最後の土曜日、初めて訪れる島根県のお山に行きたい欲望に駆られ、一泊二日で三瓶山を歩く計画を立てた。この時期ならシュンランが咲いているかもしれない。
入山当日は山焼きがあると聞いていたので、それに立ち会えることを楽しみにしていたが、タクシーの運転手さんに風が強いから中止になったと教えられた。え?強風?どこが??
登り始めは無風で暑い位だったが、風越で強風に晒され、子三瓶山頂でもバタバタと風が騒ぐ。三瓶山て風が強いお山なのかしら?
男三瓶山のとりつきは石や木の根階段のような足場になるものがなく、道の端に垂れた補助ロープを握ってみるとスルスルと解ける。口に土が入りそうになりながら、ボロボロと溢れる斜面をよじ登った先には広い草原が一面に広がり、藤原岳の風景が一瞬にして蘇った。お山の上が草むらで広場のようだけれど、自由勝手に侵入して良いわけではなさそうで、植生保護なのか歩くべき道一本だけが山頂に続いていた。その一本道を進むと、残雪が現れたと思ったら砂が現れびっくり。草原だったり砂地だったり、これらがひとつのお山の上で見られるとはなんと不思議なことかしら!
風が強く、舞い上がる砂の目潰しを浴び、煽られてヨロヨロしながらなんとか避難小屋に荷物を下ろす。夕方には分厚い雲に覆われていたので美しい日没を拝むことは難しいだろうと、小屋の窓から外を眺めると木の枝などが空中で踊って、あっという間に視界から消えていく。三瓶山て風の吹き抜ける場所なんだな、と呑気に構えていた。
日が落ちて風は強さを増すばかりで、小屋の扉をガタガタと揺らし、誰かが来たのかとその度にビクついてしまうので心の休まる時間が全くない。これはちょっとおかしいんじゃないか、21時を回ってようやく、客観的事実から心の安らぎを得ようと最新の天気予報を調べたところ、今風速が22m/sだという。徐々にそれは早くなり、翌朝5時には38m/sまで成長して午後まで衰えないという。
停滞は出来ない。松江に行かないといけない。もう寝るしかない、万全を期し下山するしかない。
コースタイム80分を丁寧に歩いていけばきっと松江に辿り着けると信じて、時に這いつくばり、時にうずくまって無事に下山出来た喜びはひとしおだったが、上が嵐なら下も嵐なのは当然で、バス停はひっくり返り、山陰本線は止まっていた。
電車を諦めタクシーを飛ばし辿り着いた松江のホテルでザックを下ろすと、羽黒山参りでザックにつけた紙で編んだ修行者の印が切れていた。ザックから外し、翌日出雲大社のお守り納に納めた。
シュンランには出会えなかった。
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