【天城】自然椿園〜天城峠〜戸田峠【42/100】
- GPS
- 32:00
- 距離
- 46.2km
- 登り
- 3,245m
- 下り
- 2,525m
コースタイム
ローソン前5:54~6:52椿園入口6:59~7:58遊歩道終点8:03~8:59800m付近9:10~9:501000m下・・・?10:03~10:53万二郎岳11:02~12:02万三郎岳12:23~13:12戸塚峠13:22~14:28八丁池14:44~16:15p943?16:31~16:59北口園地
3/23
出発6:04~7:24二本杉峠7:38~8:29三蓋山8:52~9:48猫越峠10:05~11:11仁科峠展望台11:24~12:24魂の山12:35~13:21南無妙峠13:28~14:14船原峠14:26~15:25伽藍山15:42~16:21達磨山17:00~17:41戸田峠
天候 | 3/22 晴れ 3/23 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:戸田峠バス停から修善寺駅行きのバスに乗る 本数が少ないので注意 http://dia.tokaibus.jp/OrangeGuide/pc/table.do?pole=1&busstop=6071&kind=0 |
コース状況/ 危険箇所等 |
万二郎岳北東尾根 遊歩道から尾根の末端へ踏み跡を辿り、適当なところで尾根に乗る。初めの100mほどは急な岩場だが、その先はなだらかな斜面が続く。結構踏み跡のようなものが見える。下生えのない疎林で快適。上部はやや木の枝がうるさい。この辺りは夏になるとマダニパラダイスという話もあるので今の時期に登るのがベストだと思う。 登山道 ところどころ雪は残っているがアイゼンの類は必要ない。不安な人は軽アイゼンで。 |
写真
感想
夏には行く気のしない百名山、天城に行ってきた。八丁池or天城峠〜伊豆高原ゴルフ場で日帰りというのが定番だが、伊豆くんだりまで行って日帰りはもったいないので西伊豆と繋げた一泊二日とした。
また交通費節約のため海岸の駅から直接歩くことにする。辿る尾根の候補は三つ。
’鯏沈酥電所〜小岳の尾根
何年か前の岳人に紹介されていたコース。しっかりした記録があるということで安心感はあるが、岳人の記事を読むとコースの途中に林道歩きがあったり廃墟のような別荘地を通ったりとあまり面白そうに思えない。紀行文というのは普通読んだ人に行ってみたいと思わせるように書くものだと思うのだが。西伊豆と万三郎岳の間に突きあげてしまうのも不便。
伊豆熱川駅〜箒木山〜万二郎岳の尾根
海抜0mまで尾根がつながっている。初めはこの尾根にするつもりだったが、ヤマレコの記録を読むとダニがたくさん出るということで腰が引けてしまった。それにどうせならヤマレコに記録のないルートを歩きたい。
石神の滝〜万二郎岳の尾根
振りだしに戻ってエアリアを眺めてみると、伊豆大川駅から石神の滝という謎スポットまで赤線が引かれている。この遊歩道から万二郎岳北東の尾根に乗れそうだ。ネット記録が1つしか見つからないというのもフロンティア精神(?)を駆り立てられる。
ということでのルートに決めたのが今年の1月。忙しかったわけでもないのに何だかんだで3月下旬までずれこんでしまった。万二郎岳まで無事辿りつければ後はピクニック気分と思っていたが・・・。
3月22日
石神の滝〜万二郎がどれだけかかるか分からないので余裕をとって前夜発とする。ヤマレコの記録を見て念のためアイゼンを持っていくことにするが、軽アイゼンを持っていないため12本爪と冬用重登山靴で行く。結局アイゼンを使うことは1度もなく、空しい気分になった。大分山に登ったつもりでいるが、考えてみるとこの時期の登山はほとんどしたことがない。もっと経験を積まねば。
新宿から小田急で小田原、東海道線で熱海、伊東線で伊東、伊豆急で伊豆大川と乗り換える。伊豆大川は無人駅。車掌さんが丁寧に改札するので悪いことはできない。伊東駅は改札内乗り換えのため、確かに上がりは大きいがくれぐれも変な気を起こさないように。
海岸まで十分ほど歩くと駐車場に出る。月が海面を照らして、伊豆大島まで光の道ができたように見える。潮騒を聞きながら就寝。
3月23日
駐車場から徒歩5分のローソンでボールペンを買ってから出発。ここから遊歩道へ向かう道の先には日本の政財界に隠然たる勢力を持つ宗教団体の重要拠点があり、伊豆大川駅周辺にもその影響がそこここに見られる。自然椿園までの車道には幾つか木の標識がある。最後の人家を過ぎると途端に道が立派になる。大したものだ。就活に失敗したら自分で新宗教を立ち上げるのも面白いかもしれない。オウムの幹部も理系が多かったというし。
遊歩道への分岐から暫く車道を歩くと山道に入る。椿の花はやや旬を過ぎていたがまだ見頃だった。遊歩道はあちこちに俳句を書いた札が刺さっている。石神の滝にも寄り道する。滝そのものも優美だが青く澄んだ滝壺の方に目が行った。
石神の滝を過ぎてすぐ、遊歩道は目的の尾根に平行に進み始める。適当なところから直登しようとしたが、急すぎてどうしようもない。30mほど登って諦める。一旦遊歩道を戻ると尾根の末端に向かう踏み跡があり、ここを通って末端からもう一度登る。ここも急だったが何とか登れた。その先は打って変わって平らな斜面が続く。
ほとんどネット情報のない尾根だが結構人の入っている気配がある。複雑な気分。上に行くほど樹高が下がり枝が邪魔になる。青のビニールテープやスズランテープがついているものの、必ずしもテープのある所が通りやすい訳ではない。急な所と緩やかな所の落差が激しい。展望はない。途中から暑くなったが半そでのシャツを持って来なかったため大分汗をかいた。
尾根筋が明瞭でひたすら高い方へ向って歩くだけなので地図がなくても歩けるくらいである。そろそろ1000mぐらいかな、と思って歩いていると1170mの平坦地に着いた。もう地図読み3年目だというのに。p1187付近に何とゴルフボールが落ちていた。まさか伊豆高原ゴルフ場から飛んできたんじゃないだろうな・・・。
そんなこんなで万二郎に着く。人がうじゃうじゃいる。展望もないのですぐ出発。万三郎までの道も人がやたら多い。これだけ天気が良ければ仕方ない。軽装のハイカーばかりで、ザックに12本爪を入れて歩いている自分が馬鹿馬鹿しくなった。
万三郎もあまり展望がないが、メインピークなので写真を撮ったりしてゆっくりする。これで百名山42座目。因みに41座目は3月初旬に登った八幡平。万三郎から先はぐっと人が減る。なだらかなブナ林で気分がいい。戸塚峠からは道がずっと巻き道になっていてさらに気分がいい。しかし印象が薄い。
八丁池は最高のキャンプ適地だった。今日はここまでにしようかとも思ったが、他にテントを張り始めた方がいたので遠慮しておく。八丁池のトイレは循環式らしく、確認しなかったものの水は汲めなさそう。展望台はなかなか良かった。
天城峠まで印象の薄い道を歩く。ずっと巻き道ばかりで何だか悪いことをしている気分になる。天城峠は明るく開けている訳でもなく印象が薄い。ここに張るのは止めて旧天城トンネルまで下ることにする。トイレの水は飲めないらしく、たとえ飲み水でも飲みたくない雰囲気だったので焦った。トンネルの横に水が滴っているのを汲むことにする。汚い感じはしないが明治時代のトンネルに使われたケミカルな成分が溶け込んでいるかもしれない。味は超軟水だった。
そういえば今回はエアリアを家に忘れた。水場はエアリアを参照するつもりで調べてこなかったため、天城峠に水が無かったらどうしようと道中不安だった。仁科峠から先は地形図すら用意していなかったが、要所要所にコースタイム付きの詳細な案内図が立っていたため事なきを得た。
旧天城トンネルは重要文化財だけあってレトロな雰囲気が良い。日が暮れても多くの観光客が訪れていた。多くは肝試し目的のようだった。トンネルの中ほどに花とccレモンが供えられていた。暴走族でも来るのだろうか。いや、ひょっとすると肝試し客のために仕掛けられたブラフかもしれない。
テントを立ててザックの内容物を全て取り出すと、何と底の方から「ジョジョ」の51〜55巻が出てきた。・・・谷底へアリーヴェデルチしたい。まさかこんな所でホワイトアルバムとの激戦が読めるとは思わなかった。あれは何度読んでもアツい。10時半就寝。
3月24日
暴走族は来なかったが、4:30の肝試し客の物音で目が覚める。カップラーメンを食べて撤収。
引き続き巻き道が続いて印象が薄い。二本杉峠は開けていて天城峠よりも雰囲気が良い。滑沢峠でようやく巻き道が終わり、三蓋山に向けて登りが始まる。
三蓋山でプラティパスを取りだすと何故かぐっしょり濡れている。側面の底のほうに穴が空いていた。ザックのファスナーの端が当たったのかもしれない。幸い着替えや本は濡れていなかったが、水は500mlくらい減っていた。ガムテープがないため修理できず、とりあえず穴に水が触れないようプラティパスを逆さにして持ち運ぶことにする。
仁科峠手前から唐突に笹原に入って見晴らしがよくなる。ここまで全く展望がなかっただけに対比が印象深い。宇久須峠まで爽やかな景色が続く。反面、魂の山の先からはずっと車道に沿った道となり不快。しかも妙にアップダウンが激しい。また重登山靴を履いているせいで靴擦れができるだけでなく足全体がじんじんと痛む。おかげで疲れている訳でもないのにスピードが出せず苛々した。このままだと6時台の戸田峠の終バスに間に合わないかも知れないと気が急く。
ところが船原峠でバスの時間とこの先のコースタイムを確認するとかなり余裕があることが分かった。余裕があることが知れると気が緩んで却ってしんどくなる。しかも船原峠からは長い車道歩きで足に堪える。ピクニックのはずだったのに何で自分はこんなに苦しんでいるんだろう。
車道歩きを終えて辿りついた伽藍山はどこがてっぺんか分からないほどしょぼい。暫く車道を歩くと再び笹原に入り爽やか。達磨山は快晴の下、まさに360度の展望で、自分の歩いてきた稜線が一望できた。土肥峠からひたすら修行のように歩き続けたのが報われた気がした。
最後は緩やかに下って戸田峠に到着。次のバスまで1時間以上あったが、既に足の痛みが限界なので金冠山には行かないことにする。ギアッチョもいいが、車輪に挟まれてもスタンドを解除しない兄貴の姿はやはりかっこいい。日もとっぷり暮れた18:51の終バスに乗って修善寺駅に向かう。運賃は720円とかなり割高だった。
まとめ
天城は百名山にしては物足りなかった。山自体の見栄えはさておき、展望がないところがどうしようもなく登山の印象を薄くしている。反面仁科峠周辺や達磨山は見晴らしもよく爽快感があった。再び伊豆に行くことがあったら山ではなく海や温泉を楽しみたい。
・・・最近ヤマレコの感想が無駄に長い。
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