坊村〜蓬莱山〜南比良峠〜大橋〜坊村 新緑の谷周回
- GPS
- 09:36
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,483m
- 下り
- 1,453m
コースタイム
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 9:36
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
前夜までの雨から一転晴れの予報を見て、喜んでやってきた3週連続の比良。
朝6時の坊村はガスに包まれ、山はすべて隠れている。
雨の心配はなさそうなので、ガスは出ていてもモチベーションは変わらない。
視界の中でいいものを見つけながら一日過ごせれば何も文句はない。
今日は尾根道ではなく、夫婦滝から汁谷を経て打ち見山から蓬莱山に向かう。
色濃くなってくる新緑と谷の取り合わせを見ながら歩きたい。
明王谷の林道を歩いているときに響いてきた落石の音。
近くではなく対岸から響いてきたように感じて慌てはしなかったが、音の様子では単独の落石ではなく崖が崩落したような印象だった。
足元は昨夜の雨がそのまま残るように岩も草も濡れているし、土も心なしかやわらかい踏み心地だ。
足元に加え頭上にも注意を払うように心がけて歩く。
牛コバから先、白滝谷に入って谷川に沿った山道になる。
世界は一変し、苔と新緑の競演になった。
緑一色の単調な色合いでありながら、こんなに圧倒される風景にワクワクしながら歩いている。
河岸の岩を伝う区間や何度もある渡渉地点など、緊張を強いられる場面には事欠かないワイルドなルートだ。
足元に現れる花にも和みながらのいい時間が過ぎる。
今日このルートは正解。
次々に現れる風景のバリエーションに心奪われる間に夫婦の滝を通り過ぎてしまった。
汁谷から稜線に上がれば打見山だが、ビワコバレイのゲレンデを上がる以外にルートがないものかと地形図を眺めると、隣の尾根を辿って登れそうだと気づきそちらへ。
谷の風景とはまた違った明るい尾根の風景の中を歩く。
ガスはもうきれいになくなって青空と強い日差しに汗が出る。
蓬莱山山頂に上がると、東から湧き上がってきたガスが琵琶湖を隠している。
気温が急に上がりすぎたせいかもしれない。
(この日、下界の気温は28℃まで上がったそうだ。)
三角点のあたりで小休止の後、打見山へ。
ロープウェイで上がってくる観光客が多い。
このあと縦走路に入る予定なので木戸峠に向かうには、琵琶湖テラスの施設を通る必要がある。
マスクを出そうとザックを探ったところで入れ忘れているのに気付いた。
屋外だから通り抜けるくらいならこのまま失礼して・・・とは思えない性質で、人とすれ違うのを避けようと、さっき登ってきた汁谷へまた下りることにした。
感染のリスクがどうこうよりも、みんなマスクしてるのにこれだから登山者は・・・
と思われるのはいやだ。
比良岳手前で食事休憩、へばってきた足を休める。
湖面が見渡せるようになってまた気分が変わる。
そんなに急いで歩いてはいないが、登りがつらくなってきた。
烏谷山への急登では一気にとはいかず、あそこの岩までと決めて登っては立ち止まりを繰り返し、どうにかクリア。
足がつらなかったのは多少の進歩がみられる。
南比良峠から大橋へ、緩やかな谷地形を下る。
往路のワイルドさとは一変して整備された公園のような明るい風景だ。
途中沢の水で手と顔を冷やしながらリフレッシュしてまた歩く。
大橋から牛コバへのトラバース道は以前歩いた感覚が残っていたが、最後の下りは以前の記憶が薄れていて、延々続く九十九折りの下りに意外な感覚があった。
さっきまで谷川に沿って歩いていたのに、同じ川に出るのにここまで下りが続くのか?と。
明王谷で、林道に倒れている若葉の付いた木を見た。
散らばった岩の割れた様子や幹の折れ口もまだ新しいように見え、ひょっとしたら今朝の崩落の音はこれではないかと過った。
対岸から音が聞こえたのは反響音だったか、
音が聞こえたときの自分の位置ははっきり記憶にはないが、そう遠くはなかったはず。
いつでも起こる自然現象が、タイミングひとつで事故に、災害になることを改めて実感した。
その危険を避けるいくつかの予測や行動を怠らない、それくらいの責任はなんとか持ち続けていたい。
初めてではないが、久しぶりに歩いたルートで見つけた圧倒的な緑の景色。
それも場面ごとに世界の変わるルートの面白さは、たぶん比良でなくても味わえるのだろう。
何を目的に、とか、何を楽しみに、なんてのも抜きにして、今日そこで出会えたものに気づける感性を持ち、喜べる自分でありたい。
そんな自分を連れていければ、どの山もみな「いい山」になる。
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