餓鬼岳(白沢〜餓鬼岳〜唐沢岳〜餓鬼岳〜白沢)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 2,411m
- 下り
- 2,404m
コースタイム
9/1:餓鬼岳(5:35)〜唐沢岳(7:15-7:35)〜餓鬼岳小屋(9:30)〜大凪山(11:00)〜最終水場(12:00-12:05)〜白沢登山口(13:30)
過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
北アルプスで登ってない山は穂高・笠などいくらでもあるのですが、それよりもなぜか憧れの存在だった餓鬼岳。1泊2日で手軽に登れそうなこともあり、登ってきました。
コースは当初燕岳からの北上を考えていましたが、ルートを良く見ると餓鬼岳の手前で大きく西へ湾曲していたのが気に入らず、結局白沢からの西進としました(なぜかと思われても仕方ありませんが自分でも良くわからないとしか言えません)。電車で行くことも検討してみましたが、信濃常盤は遠く、1泊2日では厳しそうだったため、マイカー利用とし、唐沢岳ピストンも加えました。
土・日の予定でしたが処々の事情で日・月へ変更。日曜日4時に起床し、4時30分前には出発。土曜朝だと渋滞してもおかしくありませんが日曜だときわめて順調に豊科まで行くことができました。
豊科から国道を北上し、大糸線を跨いで、「←西山城址」という表示があるところで左折。しばらく走ると南北方向へ走る県道へ出たので北へ向かいます。しかしその後が良く分からない。ずんずん走っても標識が無いのでおかしいなと思ってたら「蓮華大橋」まで来てしまいました。どうも道が古い地図とはかなり変わっていたようです。仕方なくかなり戻り、「清水原村」という信号で西へ。
さらに行くと公園の造成現場へ出たので表示にしたがって登っていきます。コングランドの前を過ぎると道は非常に狭くなり、しばらく登ると登山口が見えてきました。駐車場15台分はあるという話でしたが、私にはそんなに停められるようには見えませんでした。しかし停まっていたのは4台ほどです。車を止めて、施錠・消灯を確認して出発です。
道は美しい白色の河原を橋・徒渉で渡りながら進んでいきます。一部滑りやすいトラバースもありひやひやものです。徐々に高度を上げ、紅葉の滝、魚止の滝を通過。最終水場までは順調です。水の十分あるところで早めの昼食を取り、大凪山へ出発。いきなり勾配がぐっと上がります。全体的に河原同様白い砂が道を埋めていて、かなりザラついた感じで踏ん張るのに体力を使います。クサリやロープも通過します。最初左手に見えた尾根がいつの間にか右手に見えるようになると、本格的に大凪山への登り。とにかくきつい。上が全く見えないほどの急登です。それでも荷物の軽量化を図ったかいがあってそれなりに元気に登っていくと、少し雰囲気も明るくなり、大凪山へ到着しました。標識が無ければピークとは思えないようなところです。その後はしばらくは快適な稜線をじりじりと登っていきます。途中湿地のようなところがあり、足を踏み入れると靴が完全に沈むような状況です。降雨直後だけの現象なのか不明ですがそのようなところは道の縁を歩いて進んで行くといくつかのアップダウンを経て徐々に勾配がきつくなってきました。一歩一歩進んでいくと、小さく消えかけの「餓鬼岳小屋まで1時間」の標識。その辺りから本格的に「百曲り」の登りにかかっているようで、折り返しながらぐんぐん高度を上げます。やがて左から尾根が迫ってきて、あそこまで登れば終わりかと思いながらもなかなか近づいてくれません。それでも「餓鬼岳小屋まで30分」を過ぎると南へずうっとトラバースしていく道となり、千枚小屋の近くを思わせる花咲く道の登りをこなすと小屋の前へでました。とりあえず山頂へ。ハイマツと花崗岩が彩る憧れの山頂です。
山頂の真上はすっかり晴れて日射しもきつく注いでいますが、展望の方はそこそこ。小屋へ戻ります。素泊は6500円でした。夕食は展望を見ながら山頂で。まずまずでした。
今晩の同宿は9名。9枚布団敷いたら大広間は結構一杯だったんですけど・・・。これで収容70名?朝も早かったしすぐ寝られるかと思ってましたがそうでもなく、仕方なく外へ出てラジオでナイター中継を聴いてから9時過ぎに床に就きました。外は夜景が美しく、また星空も大変美しく、ジャンパー1枚着れば寒さもさほどでなく、感動的な一夜でした。
翌朝。朝食も大広間ですから4時半過ぎにご主人が起こしにきてくれます。布団を上げて支度を手早く済ませ、山頂へ向かいます。最高の展望が広がっていました。
展望を楽しみながら朝食。唐沢岳へ出発です。展望台までは快適に進み、道は直角に右に折れて凄い下りになります。岩場の下りから樹林帯の下りになり、下りきって登り返し。覚悟しながら登っていきますがすぐに終わってしまい、そこからアップダウンを繰り返していきます。その途中岩塔の横を通過しますが、そこが「餓鬼のコブ」と言われるところのようでした。唐沢岳はどんどん近づいてきますが歩いても歩いても最低鞍部に着いてくれません。唐沢岳がいよいよ近づいたところでやっと最低鞍部でしたが深い。そこから一気に登り返していきます。樹林を抜けて岩場のトラバースを通過します。
再び樹林に入ってこれ急に道付けすぎだろ、というほどの登りを何とか抜け、ついに唐沢岳山頂も目の前に・・・と思ったら踏み跡は山頂の西側へ向かって下る方についています。目を疑いましたが少し歩くとペンキもあって間違いないようです。そこからざれた道を下ること下ること。どうやらさっき見たよりも実際の山頂は奥にあるようで、ずんずん下ったところから、山頂に向かって壁に近いような急斜面を一気に登っていきます。登りきると一気に展望は開け、しばらく花崗岩の岩場を歩いて唐沢岳山頂に到達です。
立山方面はさらに近づきましたがあいにく雲が多くなってきてしまいました。餓鬼岳へ戻ります。餓鬼岳への登り返しは非常にきつく、かなり疲れました。展望台からの餓鬼岳は非常に美しく、同じ花崗岩の山でも甲斐駒とか燕岳の「真っ白」とは違ってこの白と緑のコントラストが違った印象を演出しますね。
かなり疲れながら小屋も通過して下りに入ります。北岳のときのような感じで左下肢がかなり筋肉痛になってます。調子も出ません。大凪山までの僅かなアップダウンでも体に応えます。大凪山からは1時間で600m下るあきれるほどの急な道です。自分が登ってきたのが信じられないくらい。また白い砂が滑りやすく、滑らないように足を踏ん張るのがきつい。ときどき滑りながら必死に下ってやっと最終水場までたどり着きました。十分水を補給して、知らぬ間に泥だらけになった靴もジャブジャブ洗って最後のひと踏ん張り。淡褐色の美しい岩盤を滑るように流れる清らかな流れを楽しみながら歩き、やっと戻ってきました。
帰りは穂高温泉郷(穂高駅から車で5分)の「安曇野温泉健康館」でお風呂(400円)。
いいねした人