栃木・群馬の関東百「隠れた名山」巡りPart. 2:岩櫃山(密岩通り→山頂→岩櫃城址→赤岩コース周回;想定外のタフな岩稜歩きにゾワゾワ…)
- GPS
- 03:29
- 距離
- 4.1km
- 登り
- 449m
- 下り
- 433m
コースタイム
- 山行
- 2:47
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 3:29
天候 | ほぼ快晴(上州のからっ風やや強し) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・いずれのコースも案内標識等完備、要注意箇所にはロープ・クサリ等整備、安心して登降可 ・古谷登山口からの密岩コースは中級者向け(コルまでは過剰なほどのクサリ等整備)、稜線上は岩稜歩き、露岩フェイスのクサリ登りや断崖上のヘズリ区間などあり、通行注意(いずれもホールド、足場はしっかり) ・天狗の蹴上げ岩下から岩櫃城址までの「沢コース」、一部やや荒れた沢筋の不明瞭箇所あり、小沢に引き込まれてルート外れぬよう注意 ・岩櫃城址周辺は観光客も多数歩きトレース輻輳、薄暗い樹林帯のため、要所に立つ「沢/尾根コース○合目」の案内標識を外さぬよう歩くべし ・尾根コースからの赤岩通り、下山路は出だしが滑りやすい赤岩にクサリの懸かる急降下、スリップ・落石注意 |
その他周辺情報 | 登山口から県道を車で約15分、東吾妻町のあづま温泉・息吹の湯「桔梗館」利用(入口で検温・消毒要/大人500円、JAF割引あり;午後6時以降は夜間割引で400円と超リーズナブル!→露天風呂付き、熱めの良いお湯でした/休憩室・土産販売コーナーあり) |
写真
感想
栃木の関東百山・夕日岳ツアーを午前中に首尾良く終え、細尾峠より旧道~国道を車で駆け下った後、少し距離はあるものの、西上州で未踏の関東百(2019年新版)・岩櫃山へ移動。ひたすら最短距離ばかり追求!?するカーナビ君の頼りなげな案内に従い、赤城山麓の県道を縫うように走り抜け、ターゲットが近づくと、西上州らしい “岩屏風” さながらの怪異な山容が眼前に迫ってきます。登山口の駐車場周辺には、大河ドラマ『真田丸』で一躍メジャー観光スポットの仲間入りした当地ならでは、夥しい数の岩櫃城址の宣伝幟や真田六文銭の旗が上州の空っ風に激しくはためき、当方も観光ツアー客気分にて、午後2時半前より少し遅めのお代わり山行をそぞろ歩きでスタートします。
コース中詳細は本文・写真キャプション記載の通り、さすが地元イチ押しの名勝だけあり、どのコースも懇切丁寧な距離表示と「○合目」の目安付き案内標識、そして過剰と思えるぐらいの新旧取り混ぜたクサリ・ロープがしっかり備えられ、安心して登降できます。ただ、稜線上のコルから先は、アスパラガス!?よろしく眼前にニョキニョキと聳え立つ尖った岩峰の数々に、一体どこから攻略するのか…と不安になるほどの峻険さ。一番のビビりスポット「天狗の架け橋」はさすがにルート一部崩壊のため通行禁止、巻き道で通過しますが、頭上はるか高く、吹き流しはためく山頂は西側からは文字通り取り付く島ナシ…。南面の断崖上をクサリにガードされ際どくトラバースした後、東面の僅かな登降可能の岩盤を鎖+ハシゴにフルに身体を預けつつ攀じ登り、どうにか登頂成功です。
四周の切り立った岩櫃山の絶頂は、標高僅か800m余とはとても信じられぬくらい、掛け値ナシの展望絶佳。午後遅くの陽光に少し霞んではいるものの、ほぼ雲量ゼロの抜けるような青空の下、奥秩父・奥武蔵~西上州、浅間~谷川連峰など上信越国境の山々、そしてこの日朝から堪能してきた日光~足尾山地~赤城・榛名など関東甲信越北部の名だたる雄峰が一望できました。快晴の山頂独り占めの至福に、にわかには去り難い気分になりながらも、時刻は既に午後4時近く。登り以上のゾワゾワ!?が味わえる岩稜下りやお楽しみの城址見学にも、そこそこ手間と時間を要するため、最低限のカロリーと水分補給を済ませ下山開始です。この時間から登ってくるハイカーはごく少数でしたが、何しろ険しい岩稜歩きが続くため、スライド時のスリップ・落石防止にも一際神経を使います。その先の「沢コース」下山路では鬱蒼とした樹林帯の中で少々方向の分かりにくい分岐が度々現れ、ようやく真田一族ゆかりの岩櫃城本丸址に辿り着いたのは午後4時半過ぎ、隠れ真田ファンの当方として感慨もひとしおでした。あずまやでこの日最後の食料・フルーツ缶を流し込むうち、日の長いこの季節でもさすがに辺りは薄暗くなります。何やら謀略に長けた真田武者の亡霊が出てきそうな雰囲気の中、尾根コースに戻ってシンドイ登り返しの後、これまた険しく滑りやすいクサリ・階段続きの赤岩コース下山道を、一路登山口駐車場目指して一気に下りました。
出発前はミーハーな観光ハイカーのつもりが、思いがけず険しい岩稜ゾワゾワ登降でがっつりシゴかれ、ハシゴ山行の疲れも出て、下山後はさすがに暫しのゾンビ状態。ともあれ、予定の関東百・積み残し2座を首尾良く明るいうちに踏破できましたので、自販機の炭酸栄養ドリンク一気飲みで何とか生気を取り戻し、ご褒美代わりの日帰り温泉・息吹の湯へ車を飛ばします。幸い、到着時には既に午後6時過ぎの夜間割引時間帯、ただでさえ大人500円と割安の入浴料が更に100円引きとなり、お客も疎らな熱めのお湯は露天風呂も付いて、かなりのコスパの高さに大満足。御礼方々、売店で土産品も仕入れ、渋川伊香保ICからの関越道も渋滞知らずで快調に帰京。翌日の月命日の亡父墓参に備えて、この日は実家に帰ってバタンキューでした。
今回は終日の快晴に恵まれ、午前・午後とそれぞれ栃木・群馬の「隠れた名山」踏破を恙なく終えることができましたが、時ならぬ5月の猛暑に見舞われた関東地方も、翌週はそろそろ梅雨入り予想…。当方の名山巡りの旅も暫しのオフシーズンに入ります。来るべき梅雨明け後の日本アルプス等での夏山Joy目指し、当面はコースや宿泊場所の下調べを進める傍ら、心身の気力・体力のシェイプアップに努めることとします!
[2022年5月30日記す]
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