甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根)
- GPS
- 26:55
- 距離
- 16.2km
- 登り
- 2,693m
- 下り
- 1,255m
コースタイム
道の駅はくしゅう(9:25)-(10:15)竹宇駒ケ岳神社(10:20)-(12:10)笹の平分岐
(12:10)-(14:10)刀利天狗(14:20)-(15:00)五合目小屋跡(15:05)-(16:05)七丈小屋
【16日】
七丈小屋テン場(5:40)-(6:20)八合目御来光場(6:30)-(7:35)甲斐駒ケ岳(8:50)-
(9:25)摩利支天(9:25)-(10:25)駒津峰(10:50)-(11:20)双児山(11:25)-(12:20)
北沢峠
天候 | 15日/晴後曇夕方から雨 16日/快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
登りは黒戸尾根。 韮崎駅から道の駅はくしゅうまで山交タウンコーチバス830円。 韮崎駅8:38-道の駅はくしゅう9:10 (09年8月現在) 始発で出れば東京からでもこのバスに間に合うが、黒戸尾根は行程が長くやや忙しくなる。 余裕を持ちたければ、竹宇駒ケ岳神社までタクシーで入った方が良い。 黒戸尾根は行程が長い上、七丈小屋まで宿泊する場所がない。 余裕を持った計画が必要。 09年8月現在、七丈小屋は荷揚げが止まっている様で、素泊まりのみ可能。 宿泊予定者は気を付ける様に。 黒戸尾根の難所、刃渡りは高度感がある。 しかし、鎖の補助があるので心配ない。 黒戸尾根は刃渡り以降鎖やハシゴが多いが、コース通して良く整備されており歩き易い。 問題はコースの長さだけなので、余裕持った計画と自分のペースを守る様に。 |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
南アルプスの貴公子。
誰が言ったか知らないが、ありふれたニックネームを付けるものだ。
でも、そんなニックネームが好きだ。
ガイドブックで見たその美しい姿をずっと憧れていた。
この山には特別思い入れがあったので、最初の登頂は表側の黒戸尾根からと考えていた。
しかし、行程の長い黒戸尾根は安定した体調と天候が求められる。
今週末、その両方のチャンスが訪れたので、いよいよ出かける事にした。
韮崎駅からのバスを道の駅はくしゅうで降りる。
天気が良ければここから甲斐駒ケ岳が見える筈だが、今日は雲上を散歩中の様だ。
道の駅から1時間ほど歩いて、竹宇駒ケ岳神社から登山道に入る。
いよいよ黒戸尾根だ。
黒戸尾根はとんでもない登りはないが、行程が長く体力を消耗する。
先を考えると参ってしまうので、ただただ登り続けた。
途中、刃渡りなどの危険箇所を通るが、特に心配はない。
単調な登りに変化を与えてくれる、楽しい箇所にも思えてくる。
五合目小屋跡からはハシゴや鎖の急登が増え、暫く頑張るとやっと七丈小屋に辿り着く。
小屋で手続きを済ませ、更に5分ほど登ってテン場に着く。
テン場は上段と下段に分かれており、それぞれ10張位はいけそうだ。
テントを設営し始めると、急に雨が降り出してきた。
夕立かと思い急いで設営しテントに避難するが、雨は一向に止まない。
結局、雨は寝るまで降り続けた。
貴公子は謁見前に、下界の汚れを洗い流せとでも言うのか。
翌朝、目を覚ますと雨音が聞こえない。
テントから顔を出すと、空が赤く染まっている。
「良い天気になりそうだ!」
テン場から歩き出すと、徐々に視界は開けるものの、なかなか甲斐駒は姿を現さない。
見えるのは八ヶ岳や鳳凰三山、北アルプスなど南以外の山ばかりだ。
しかし、八合目御来光場手前で突然白い山が目の前を遮る。
「貴公子だ」
貴公子はすくっと姿勢を正し天を貫いている。
高い城壁の上で…
最後に城壁の様な岩場を頑張ると、山頂に辿り着く。
山頂からの展望は見事だ。
南アルプスは初めてだったので、見る山全て新鮮だった。
直ぐ目の前で王(北岳)と女王(仙丈ケ岳)が歓迎している。
南アルプスの重厚な山々を1時間以上満喫した。
今回の山行での貴公子の演出には参った。
前夜の雨で出会う事も諦めかけたが、実はその雨が下界の汚れを洗い流していた。
「こんなに美しい山があるとは…」
現在、私が一番好きな山である事に間違えない。
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