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記録ID: 4472720
全員に公開
沢登り
富士・御坂

葛野川 釜入沢 左俣

2022年07月09日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
07:43
距離
5.1km
登り
804m
下り
805m

コースタイム

日帰り
山行
7:44
休憩
0:00
合計
7:44
7:31
464
スタート地点
15:14
ゴール地点
天候 曇り (たまに雲の隙間から日差し)
過去天気図(気象庁) 2022年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
釜入橋駐車帯より/山行開始前に近くの深城ダム管理事務所にてトイレ
コース状況/
危険箇所等
参考遡行図: 「新版 東京起点 沢登りルート 100」 P.96-97, グレード: 初級/2級下/

参考遡行図に従い、釜入橋駐車帯から見て釜入橋の右側から山行開始。

ここでの入渓が核心だった。
最初の10mほどは橋のために護岸工事されており、コンクリートの段差を歩き、左岸のルンゼへ。ルンゼは多少踏み跡があり、木も生えているので最初の数mはクライムダウンで降りられたが、そこからルンゼ底までが急峻+木なども無くなるので、15mほどを懸垂で降りた(30mロープいっぱい使ってピッタリだった)。ルンゼ底からは多少なだらかになっており、そこから沢底まで20mほどはぬかるんでいてグズグズだが問題なくロープ無しで降りられた。
沢底から見上げると、少し釜入橋側にトラバース用の残置スタティックロープがあったので、もしかすると、最初のコンクリートの段差を一段降りてから行くと少し楽なのかもしれない、が、それの使い方について調べてはいない。いずれにしろ懸垂は必要そう。
なお、ルンゼから入渓できる数m下流には大きな滝がかかっているため、さらに下流からの入渓はオススメできない。

左俣と右俣とに別れる手前の二俣までは特段大きな滝もなく、ゴーロ歩き。参考遡行図「釜の深い3m滝」は特段、釜が深くはなく(埋まったか?)、普通に右壁の水流際が登れる。初心者だとしても巻く必要はないように感じた。

左俣と右俣とに別れる手前の二俣には、左俣の入り口にキレイな滝がかかっており、「ここから始まるぞ」感がある。登るのは簡単。そのあとすぐに左俣と右俣とに別れる二俣になる。そこから滝がたくさん連続して現れ始めて楽しくなる。どれも楽しく簡単に登れる滝ばかり。

この沢のポイント、3連15m滝(Co.800)は3段ともに特にロープの必要はなかった。3段目5mが直瀑で少しだけ高度感があるが、スタンスがはっきりしており手もガバが繋がっているので水流右を簡単に登れた。僕以外の2人は高所恐怖症持ちだが、2人とも、ロープの必要は感じなかったよう。ロープの必要がある場合は落ち口の左岸に下から見ても「支点用です」という立派な木があるのでそこで構築も簡単。時間が余っていた事もあり、そこでメンバーに支点構築の講習を行った。

そこからも小滝が連続するが、特に問題なく全て登れる。滝の形としては、トイ状5m(Co.950)だけが回りの滝と比べて少し特殊で極小ゴルジュのようになっている。

Co.1000らへんからガレゴーロになり滝もなく、つまらなく、そしてキツくなる。つまらない上にだんだん傾斜までキツくなってくるため、ここがこの沢の詰めと言っても過言ではなさそう。Co.1100の二又まで耐える。

Co.1100の二又を左に行くとまた少し大きい滝、2条7m。水流左を登ろうとしたが、釜はなく下が岩であること、そして岩自体がとても脆くガバが簡単に壊れたりしたため、無理せず右岸から巻いた。ロープを出して登りたいほどの滝でもなかったので……

その後、大きな丸い苔岩からキレイな水滴がたくさん流れる形状の滝?というかが現れると、その上で沢は枯れる。沢が枯れて数mあがると、自然と作業道に合流する。作業道より上に沢筋はなく、登られている感じも登れる感じあまりしないため、ここで道に迷うことはないと思う。登れるところまで沢筋を詰めると作業道。
作業道は明瞭で尾根まで迷うことはない。

尾根の作業道もところどころに赤いテープが貼られており、迷うことはない。
尾根上に何箇所かある小さなピークをまっすぐ歩く踏み跡もあるが、大体の小ピークには少し手前で降りてピークを巻くような踏み跡があるので、そちらを使うと体力の消耗も少ない。参考遡行図の点線が途中でふにゃふにゃしているのがそれにあたる。

尾根の終点からはトラバースしながら降りていく。ここも踏み跡が多いのと、すでに深城ダムが見えているので迷うことはない。最後にはしっかりとした手すり付きの階段があり一気に高度を落とせる。階段自体は土などで埋まっていて歩きにくいが、手すりがしっかりしているので問題ない。

釜入橋駐車帯から見て、釜入橋の奥側の道路に綺麗に出れる。この出口は入山前にも橋から見えるので確認しておくといい。最後は釜入橋を渡って眺望を堪能しながら駐車帯に戻って終了。
その他周辺情報 下山後の温泉: 小菅の湯 (18:00閉館なので注意)
晩飯: 大月IC近く「台湾料理 紅葉」
写真左手側のルンゼが入渓のための下降したルンゼ。少し暗くなっているところらへんまでを懸垂下降した。写真中央から右側にかけてトラロープが見えるが降りてから気付いたもので未使用。
2022年07月09日 08:15撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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写真左手側のルンゼが入渓のための下降したルンゼ。少し暗くなっているところらへんまでを懸垂下降した。写真中央から右側にかけてトラロープが見えるが降りてから気付いたもので未使用。
入渓点のすぐ下流にかかっていた大きな滝を落口から。この滝より下への入渓はおすすめできない。
2022年07月09日 08:15撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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入渓点のすぐ下流にかかっていた大きな滝を落口から。この滝より下への入渓はおすすめできない。
ゴーロ歩き
2022年07月09日 08:20撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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ゴーロ歩き
ナメもそこそこある
2022年07月09日 08:22撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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ナメもそこそこある
小さなナメ滝
2022年07月09日 08:25撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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小さなナメ滝
「釜の深い3m滝」
2022年07月09日 08:28撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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「釜の深い3m滝」
2022年07月09日 08:40撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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二股手前の二股。「これから始まるぞ」という滝がかかる
2022年07月09日 09:09撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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二股手前の二股。「これから始まるぞ」という滝がかかる
「これから始まるぞ」という滝を上から。快適に登れる
2022年07月09日 09:12撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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「これから始まるぞ」という滝を上から。快適に登れる
左俣と右俣が別れる二股 (3:2)
2022年07月09日 09:16撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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左俣と右俣が別れる二股 (3:2)
二股をすぎると小滝が連続しており楽しくなってくる
2022年07月09日 09:21撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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二股をすぎると小滝が連続しており楽しくなってくる
スタンスもはっきりしており見た目より登りやすい
2022年07月09日 09:24撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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スタンスもはっきりしており見た目より登りやすい
5m滝
2022年07月09日 09:26撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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5m滝
5m滝をちょっとアングルを変えて撮るとなんかデカい滝に見える
2022年07月09日 09:28撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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5m滝をちょっとアングルを変えて撮るとなんかデカい滝に見える
どこでも登れるが右側のナメのところを登るのがスリリングでよかった
2022年07月09日 09:32撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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どこでも登れるが右側のナメのところを登るのがスリリングでよかった
幅広2条2m
2022年07月09日 09:55撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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幅広2条2m
ついに見えてきた3連15m
2022年07月09日 09:59撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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ついに見えてきた3連15m
3連15mを1段目から臨む
2022年07月09日 10:00撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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3連15mを1段目から臨む
3連15m、少し右から撮ると綺麗
2022年07月09日 10:01撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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3連15m、少し右から撮ると綺麗
3連15mの2段目5m
2022年07月09日 10:10撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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3連15mの2段目5m
3連15mの3段目5m、写真は水流を攻めているがこのあと水流右に避ける。ガバがたくさん繋がっていて簡単に登れる
2022年07月09日 10:24撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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3連15mの3段目5m、写真は水流を攻めているがこのあと水流右に避ける。ガバがたくさん繋がっていて簡単に登れる
炭焼釜跡
2022年07月09日 10:52撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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炭焼釜跡
2022年07月09日 10:54撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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こんなゴーロを淡々とあがっていく
2022年07月09日 10:58撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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こんなゴーロを淡々とあがっていく
3m滝
2022年07月09日 10:58撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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3m滝
Y字5m
2022年07月09日 11:01撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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Y字5m
Y字5m
2022年07月09日 11:02撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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Y字5m
2段2m3m
2022年07月09日 11:14撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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2段2m3m
ゴーロが続く
2022年07月09日 11:19撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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ゴーロが続く
唯一(?)のプチゴルジュ、トイ状5m、突っ張りで登る、あまり足が無いのでフェルトソールがおすすめ
2022年07月09日 11:25撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
7/9 11:25
唯一(?)のプチゴルジュ、トイ状5m、突っ張りで登る、あまり足が無いのでフェルトソールがおすすめ
このへんからダルくなる
2022年07月09日 12:06撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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このへんからダルくなる
ダルさが増す、どんどん急峻になるゴーロ沢
2022年07月09日 12:13撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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ダルさが増す、どんどん急峻になるゴーロ沢
ダルさに耐え上の二又
2022年07月09日 12:18撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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ダルさに耐え上の二又
脱渓後、作業道を少し進んだところ、明瞭
2022年07月09日 13:02撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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脱渓後、作業道を少し進んだところ、明瞭
作業道から振り返って脱渓点。沢が枯れているので写真に撮ってもよくわからない……
2022年07月09日 13:02撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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作業道から振り返って脱渓点。沢が枯れているので写真に撮ってもよくわからない……
尾根との合流点(尾根を下から見上げている。写真右側が脱渓後通ってきた作業道)
2022年07月09日 13:25撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
7/9 13:25
尾根との合流点(尾根を下から見上げている。写真右側が脱渓後通ってきた作業道)
快適な尾根下降
2022年07月09日 13:25撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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快適な尾根下降
尾根にところどころ咲いている植物
2022年07月09日 13:52撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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尾根にところどころ咲いている植物
尾根が終わると深城ダムや、釜入橋、そして車を止めた釜入橋駐車帯が目視できる
2022年07月09日 15:06撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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尾根が終わると深城ダムや、釜入橋、そして車を止めた釜入橋駐車帯が目視できる
釜入橋に降りる階段。ここまできたら実質終了。ここからは立派な手すりがあります
2022年07月09日 15:06撮影 by  iPhone 13 Pro, Apple
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釜入橋に降りる階段。ここまできたら実質終了。ここからは立派な手すりがあります

装備

MYアイテム
やっくん
重量:-kg
個人装備
グローブ 雨具 着替え 昼ご飯 行動食 非常食 ハイドレーション 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯 時計 タオル ナイフ ハーネス ヘルメット 確保機 ロックカラビナ スリング セルフビレイランヤード トポ ルート図
共同装備
ロープ(8mm30m) クイックドロー カム(.4/.75) アッセンダー レスキューセット(プーリー/マイクロトラクション) ハーケン数枚 特小無線機2台

感想

滝の難易度としては正直物足りなかったが、トータルとして楽しい遡行だった。
踏み跡はそこそこあるが、大量に蜘蛛の巣などもあり、あまり人が入っている様子はなかった。山行開始から終了まで他のパーティに出会うこともなかった。

参考遡行図では2級下ということだったが、入渓時の懸垂下降を含めて体感値は1級上かなと思う。懸垂下降さえ問題なく出来れば、初心者を連れてきても全く問題ないと感じた。

個人的にはCo.1000-1100の急峻なゴーロ登りが精神的な核心だった。参考遡行図にも「つらい登り」と表現されているが、ガレガレなので後続に落石しないように登るスキルなどが多少求められた。

参考遡行図ではCo.1190で沢が枯れ作業道に合流するとあるが、手元のGPSではCo.1190ではまだ沢が枯れておらず、「あれ?」となったが、数m登ると沢が枯れ、作業道も見つかった。沢筋を登れば大丈夫。

下山後に寄った、小菅の湯の温泉施設もそうだがそれに付随する休憩所の充実度がすごく、入浴後になんとダラダラ1時間ぐらい過ごせてしまった。閉館が早いのはそのダラダラを強制停止させるためなんだろうな……

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