僕らだけの鍬ノ峰
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 661m
- 下り
- 655m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
前半は仏崎コースの稜線(北北東稜)まで沢歩き。水量は少ない(上部は殆どない)がV字谷の底を急登する。支沢を1つ右に見送って次の支沢で本流から離れ(左沢へ)、さらにもう1つ支沢を右に見送る。つまり常に左の沢を行く。 北北東稜の仏崎コースからは起伏の激しい急登の連続となる。シャクナゲとネズコの道。 1526mのピークから一旦下って再び急登となる。。 下りは読図による道の無い尾根下りで一気に前越平まで400m下る。 前越平-前越峠-渋沢・入渓点〜林道歩き葯1時間。 |
写真
感想
滴る緑の渓を行く〜僕らだけの鍬ノ峰
『森の暮らしの郷(森くら)』が子ども達を対象に毎年5月下旬に行っている鍬ノ峰登山〜僕らだけの鍬ノ峰〜を、今年から『山のあしおと小学校』と共催することになった。と言うより、御大のTomが別の行事の指揮をとることになって参加できず、事実上自分が任される形となる。
今年の対象者は、小学2年生の男児2,女児1,小学4年生の女児2に中学3年生の智君の6名(うち3人は初対面)。これに4年生の女児2人の両親と、森くら常連の若者2人が加わる13名の編成で渋沢から北々東の尾根(仏崎コース)を経て鍬ノ峰を目指す。
下山は登山道を敢えて離脱し、地図を読みながら北々西に延びる尾根に沿って前越平までの400mを一気に下り、最後は林道を1時間歩いて入渓点に帰ると言う特異な山行である。
前越林道は毎年のように雪崩による崩落で土砂が堆積したり巨大な岩が道を塞いだりして、5月下旬までは閉鎖されているも同然の道であるが、2日前に巨岩が取り除かれてやっと前越平まで行けるようになった。修復なったその道を通って、三棟の小屋から3台の車で渋沢の入渓点まで移動する。
渋沢は鍬ノ峰の北々東に位置する1526mのピークと隣接する小ピークからまっすぐ北に駆け下り、途中で幾つかの沢を合わせて高瀬川に合流する小さな沢で、水量は少ないが、下部には重連の滝などの立派な滝もある。ただし所謂沢登りの対象になるような規模の沢ではない。
林道が渋沢を横切る1120m地点で入渓し、出会うすべての分岐を左に進むと、北々東の稜線を経て鍬ノ峰に至る仏崎コース上の1292mピークの少し上で稜線に到達する最短コースとなる。沢と言っても滝のある下部のような難しさはなく、子ども達にとっては適度な難易度がある格好のコースなのである。
8:46入渓。しばらく適当に歩かせた後、去年このコースを歩いたAsahiを先頭にして、2年生の2人(Sin,,Maho),4年生の2人(Kurumi,Tamaki),中学生の智(リーダー)の順で、道はAsahiに選ばせ智が後ろからアドバイスすると言うオーダーで進む。
活発で経験があると言ってもAsahiはまだ2年生。稜線に出るまではコース取りも休憩も自由でいいよと言うと、水にぬれるのを避けて上へ上へと逃げるようとするのは無理からぬことで、流れの中心部を歩きながら時々下に戻るように指示しながら歩く。が、今年は流木や倒木がやけに多く、沢へ戻せば歩きづらそうなので、Onちゃん(若者A)に先頭に立って邪魔な木の枝を切ってもらいながら進む。その役を自分がやるつもりだったのに、このところ健忘症気味でノコを入り口に置いて来てしまった。
サワグルミがすっくと立つ広場をクルミ平と名づけて休憩。樹の名前を教えて『クルミの樹の前で写真を撮ろうか‥!!』と言うと『Kurumiちゃんの樹だネッ』と声が飛ぶ。そうか、Kurumiちゃんと言う子がいたんだッ!!
沢の分岐点で本流と支流の違いを教え、支流を右に見送って左に進む。Asahiは次の沢でそれをちゃんと実行し、川床の低い本流に進むべく右を選んだ。が、本流はまっすぐどこまでも続く急登となって1526mピーク付近に突き上げる。ここは左の支沢を選ぶ。更にもう1つ分岐があってここも左。つまり迷ったら左,左が稜線に至る最短のコースなのである。
沢の底にたまった落ち葉の下は微かに湿る程度で殆ど水はないが、V字谷の底なのでよく滑り歩きにくい。
10:03,去年ブランコ遊びをした藤蔓に到達。下を切ったので朽ちていないかどうか大人がぶら下がって安全を確かめ、20分ほど遊ぶ。ブランコ大好きのAsahiと森くら常連のTamaki(4女)が振りの大きさと余裕ぶりを競い、斜面の高い位置から勢いをつけて飛び出す等、次第にエスカレートする中,1人だけでやってきてここまで緊張気味だったMahoが一気に弾け、何度も繰り返して満面の笑顔を見せた。去年はTisatoとAsahiが覇権を争ったが、今年はTamakiとMahoと言う新手の登場である。
ブランコからひと息,5分でネズコの大木のある稜線に着き休憩。ここからは登山道を歩くことになるのでペースと休憩をnobouが管理する。
その起伏の大きさを鍬の刃に見立てて鍬ノ峰と名づけられたと言うだけにアップダウンが激しい稜線の登りで、左(南)側は崖に近い斜面である。稜線上にはネズコの大木が奇怪な姿を見せる一方、当たり年のシャクナゲが驚くほどの花をつけている。
1回だけ休んで1526mのピークまで30分あまり引っ張る。1526mピークから山頂までは葯40分。時刻は11時20分で見える山頂は遠く、昼食をここで摂るか山頂で摂るか迷ったが、せっかくなら山頂でと言う声もあり5分休んで出発。道は一旦下って再び登りとなる。『何で下りがあるのぉ〜』の声はお母さん達で、子ども達はアッという間に駆け下って見えなくなる。が、すぐに次の登りとなり、相当な急登なのでゆっくりと、しかし休まずに登るようにと指示。12:05頃山頂着。
※残念ながらこの後はカメラ不調で写真が撮れなかった。
1週間前は60名を越える人で賑わった山頂も10人程度の登山者だけと言う静けさ。6〜7人のグループの中に一昨年の鍬ノ峰募集山行と去年の京ヶ倉募集山行に参加した人がいて声をかけられた。他に顔見知りのM氏も・・。
13時までゆっくりと昼食を摂って下山開始。昨年の北々西尾根の下りにちょっと自信がなく、また地図,コンパスの用意をしていなかったので、尾根を下るか登って来たルートを引き返すか迷ったが、信頼できる若者2人がいたので尾根下りを決行する。
13:15,カラマツの植林の位置から西にトラバース気味に下って北々西の尾根に向かう。後で調べるとこの下降点の位置が去年のそれよりも幾分頂上より(早すぎた)のようだった。そのため、去年はもう1つ東の尾根との間の谷(窪地)から尾根に向かったのに対して、今回はすぐに尾根に入ってトラバースしながら下ったために、北々西とその西に並行する尾根の間の谷に入ったと思われた。つまり去年は北々西尾根のやや東,今年は西を下ったことになる。どちらであっても谷と言えるほどの谷ではなく、また行きつく所は前越平と言う広い平地なので問題はない。幸いなことに正面に蓮華岳の山頂が見えているのでその少し右(東)を目標に下ればいい。
自分が先行してルートを探し、一番後ろにいるOnちゃん,アッ君(若者B)に方角の管理をしてもらいながらどんどん下る。一面は丈余の笹原で見通しが効かないが、そう言う中でも微かながら何者かが歩いたと思われるような感触があるものでそれを頼りに、またまっすぐ一直線に下ればよいと言う単純さもあって構わず下る。
すぐ後ろに智,Asahi,Tamaki,Sinがピッタリついてくるが、KurumiとMahoは遥か後ろ。Kurumiは自分が何処に行くのか分からない不安に戸惑い、Mahoは元気ではあるがあまりにも体が小さかった。それでも背丈の3倍もある笹の中を笑いながら転げ降りてくるのが何とも頼もしい。
後ろとあまり離れないようにして、目標となる大きな木や目立つ木があるとそこで止まって後続が見えるまで待ち、最後尾が見えたら背の高い智か、緑のジャージーが目立つAsahiをそこに置いて次の目標まで下るが、2回に1回は全員が揃うまで待って休憩を取る。途中から中間にOnちゃん,最後尾をアッ君として、目標物を次々と更新しながら下るうちに、去年の尾根より西にいることに気づき、東寄りに修正しながら下ること2時間弱で前越平に着く。降りた場所は去年と同じだったが、最後まで尾根を下った去年と違ってやはり尾根の西側を下っていた。
前越平の清冽な沢水で咽喉を潤し、1時間の林道歩きに備えて水を詰めて出発。15:35に前越峠を通過,さらに40分近く歩いて16:12,入渓点着。
16:40頃集合地の三棟の小屋着。そこに高い木に縄を吊るし、腰掛用の棒を取りつけブランコがある。帰って来るなりMahoがそのブランコで1人遊びをしていたが、やがて2人の女の子が加わって『2人乗りだ』『3人乗りだ』といつまでも遊んでいた。疲れを知らない子ども達のエネルギーには到底かなわない。
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