月山
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- GPS
- 05:50
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 582m
- 下り
- 577m
コースタイム
15:30 下山開始 - 18:00 八合目駐車場(登山口)
天候 | 曇り。登りのとき、霧が濃かった。 山頂に近付くころから霧が晴れてくる。 下山時はすっきり晴れて、周囲の湿原がよく見えた。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道のほとんどは、石・岩から成っている 登山道から見る湿原は素晴らしい。 可憐な高山植物が多い。 |
写真
感想
鳥海山へ行くつもりだったが、台風11号が接近しているとのことで
急きょ、月山に予定変更。
想定していた鳥海山は、行程がけっこう長いようだから
それなりの「覚悟」を決めていた。 念のため、ツェルトも買った。
しかし「心配なので月山に」ということになると、少し気が楽になった。
登り2時間半から3時間くらいだし。
地図を見ると、八合目の駐車場から登り、山頂を少し過ぎたあたりの松尾芭蕉の句碑が
あるらしい。 それを目標とする。
八合目の駐車場からは、なかなかいい眺めだ。
雲がなければ鳥海山も見えるのではないかな。
山から下りてきた人や観光バスで来た人たちが下界を眺めていた。
登山口からすぐに弥陀ヶ原という湿原になる。
湿原というのは初めてだったので「なるほど」と感心するが
ハードに歩きたかった私は、いささかガッカリする。
そんな気持ちだから歩くペースも遅くなり、それでいて珍しい高山植物を
写真に撮りまくる。
そうこうしていたら、かなり時間をロスしてしまった。
これでは山頂まで行けないと思い、急にペースアップ。
道は石や岩で、土の部分はほとんどないのだが
下りてくる人達よりも速いのでは?という感じで登る。
その甲斐あって、中間地点(9合目)の佛生池小屋にはガイドブックの
標準時間で到着。
安心してお茶(100円)を飲みながら、御主人からお話を伺う。
「日によっては1日中霧で真っ白な日もある。」
「今年の営業は9月23日まで。」
「去年の初雪は10月20日で、それが根雪になった。」等々。
結局、30分くらい休んでしまい、これじゃ日が暮れる、と
小屋の隣のバイオトイレ(1回100円)で用を足してから山頂へ向かう。
下山してくる人は多いが、登りは私が最後らしい。
次第に霧が濃くなってくる。
相変わらず緩やかな石や岩の道。そのわきは霧でほとんど見えなくなる。
霧は濃いが概して道は広く、浮き石はほとんどないし、道に迷う心配もないので
余裕をもって歩く。
「なかなか山頂が見えないな」と思ったころ、建物が見えてきた。
手前の建物に続く道がわからなかったので、その先の建物へ。頂上小屋だった。
そこから初めに見た建物へ行くと、月山神社の本宮だった。
お祓い500円で清めていただく。
売店(?)を入ったところでお神酒をいただく。(2口くらいはあった。)
家族へのお守りと、自分用の百名山バッチを購入。
神社を出て、頂上小屋の前を通って先へ進むと広い場所へ出た。
大きな石もあるが、土の道が主になる。
しばらく行くと、大きな石碑が。こちらからだと後ろの面が見えた。
回り込むと、そこに俳句が彫ってあった。
芭蕉句碑で間違いない。
雲の峯いくつ崩れて月の山
奥の細道の他の句に比べて、力強さやきらびやかな風はないと感じていた。
だが、霧に包まれた緩やかな月山を体験すると、その句の優しく「まるい」風味が
なんとも味わい深いな、と思うようになった。
句碑の近くの岩に腰掛けて、クリームパンを食べる。
霧は晴れてきたが、風が強いので雨具を着こんだが、周りには誰もいないので
なんとも気分がいい。
もっとゆっくりしていたかったが、暗くなる前に駐車場に帰りたいので
腰を上げることに。
山頂から10分ほどのところで10人くらいとすれ違う。
頂上小屋に泊まるのだろう。
しばらく行くと、1人登ってきてすれ違う。
その後は誰も登ってこない。
下りてくる人もいない。
霧はすっかり晴れた。
周りには誰もいない。 私ひとり。
山の中で自分ひとり。
富士山の大混雑は、「こういうものだ」と思っているから別に気にならない。
だけど、基本的に「山に一人でいる」という感覚が好きだ。
その意味で、月山の下山は最高だった。
霧が晴れて周りが見えてくると、登りのときには見えなかった湿原が遠くまで
続いているのがわかった。
ほんの少しだが雪も見える。
何度も立ち止まり、雄大な風景を楽しみながら下りてくる。
次第に暗くなってきて、雲の間からのぞく太陽が赤い。
湿原は静まり返って穏やかだ。
真っ暗になる寸前に駐車場に着いた。
遠くの山々の間には濃い霧が詰まっていた。
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