妙高山


- GPS
- 11:27
- 距離
- 19.5km
- 登り
- 1,719m
- 下り
- 1,703m
コースタイム
- 山行
- 9:13
- 休憩
- 2:03
- 合計
- 11:16
05:52 黒沢橋
06:28 十二曲り
07:18 富士見平付近
07:53 黒沢池ヒュッテ
08:16 大倉乗越(休憩/アイゼン・ピッケル装着) 08:35
08:56 長助池(komemame待ち) 09:34
09:52 長助池分岐
11:31 妙高山(北峰・三角点) 11:33
11:39 妙高大神(南峰・最高点/休憩・昼食) 12:14
12:19 妙高山(北峰・三角点) 12:21
12:51 長助池分岐
12:59 長助池
13:27 大倉乗越 13:37
13:48 黒沢池ヒュッテ
14:32 富士見平
15:11 十二曲り
15:30 黒沢橋 15:41
16:20 笹ヶ峰登山口
天候 | 高曇り→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山ポスト】 笹ヶ峰登山口にあり。下山届も出す必要があります。 【コース状況】 ※雪は1860m付近からベタ付きとなります。 ※アイゼン・ピッケルは大倉乗越から下山時の十二曲りまで使用。 ●笹ヶ峰登山口〜黒沢橋 なだらかな広い樹林帯を緩やかに登っていきます。ブナの新緑が見頃になり始めています。 2週間前はまったく見えなかった木道ですが、8割方露出していました。 沢の徒渉が1ヶ所ともうすぐに崩落しそうなスノーブリッジが1ヶ所ありました。 黒沢橋ですが、行きに渡ったときはありませんでしたが、 帰りには手すりとロープが張られていました。いよいよシーズンインという感じでしょうか。 ●黒沢橋〜十二曲り 黒沢橋を渡ってから尾根の西側をトラーバスし、十二曲りの下部まで進みます。 ほぼ夏道となっていますが、半分くらいは雪が付いていました。 十二曲りの下部から十二曲りまで急斜面を直登し尾根に乗ります。 まだ雪はほぼ全面に付いているので、無理に夏道を探すよりも直登した方がよいでしょう。 ●十二曲り〜富士見平 十二曲りから尾根筋を進んでいきます。雪がなくなり薮が出始めています。 十二曲りを過ぎてしばらく続く岩場は、雪が融けて岩が露出しています。 この岩場を過ぎるとなだらかな樹林帯となり、この辺りから雪はベタ付きとなります。 ●富士見平〜黒沢池ヒュッテ 黒沢岳の南斜面を巻くように進むと、 黒沢岳と妙高山の外輪山に囲まれた大雪原が目の前に広がります。 ほぼ平坦な雪原を進むと黒沢池ヒュッテに到着です。 この大雪原、ホワイトアウト時には要注意かと。 この辺りの雪の量ですが、2週間前と比べて減っているには減っていますが、 歩くにあたっては大差はありませんでした。 ●黒沢池ヒュッテ〜妙高山 黒沢池ヒュッテから大倉乗越まで外輪山の尾根まで登り、 大倉乗越からカルデラの底にある長助池方面に向かって激下ります。 自分は余り感じませんでしたが、ここの下り、 komemameは2週間前よりも状態が悪いと感じて下るのがコワかったらしく、 上部〜中段くらいまでクライムダウンで降りていました。 そのため40分ほどのタイムロス。 2週間前は外輪山の内壁の雪庇の崩落が進んでいたため、 カルデラ内を歩くことに危険を感じ撤退しましたが、 現在はだいぶ落ち着いていました。 とは言え、デブリや落石が散乱しており、まだまだ上部からの落下物に要注意。 長助池分岐まではなるべく妙高本峰側を歩くことをおススメします。 長助池分岐から山頂のコルに向けて急登を一気に登ります。 コル直下付近は雪がなく一部薮漕ぎを強いられました。 コルから北峰への稜線は雪の痩せ尾根となっています。 また山頂直下に2メートルほどの雪壁があります。 山頂(北峰。三角点)には雪はほとんどありませんでした。 また、妙高大神(南峰/最高点)までの道の雪もほとんど融けていました。 【食事】 長野市まで出て「手挽きそば 蔵之内」というお店に行きました。 急遽ネットで調べて評判が良かったところです。 食感は腰があるというようよりもプリプリしている感じ。 蕎麦の香りもしっかりしておいしかったです。 |
写真
感想
今雪山シーズンに2度敗退した妙高山に行ってきました。
●前回の敗退記録
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-445952.html
●前々回の敗退記録
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-370469.html
ホントは先週にもう一度行きたかったのですが、週末は所用で動けず。
土日ともに良い天気だったので「今週行きたかったなぁ」と悔しく思う一方で、
「遠出して2回連続同じルートを歩くのもなぁ」との気持ちも湧き出始め、
モヤモヤしながら過ごしました。
でも今回行かなかったら、そのまま雪がなくなりあっという間に
夏が来てしまうような気がしたので思いきって行ってきました。
前回の敗退の原因の1つがスタート時間が遅かったこと。
今回は5時に歩き始められるように家を早出しました。
登山口から歩き始めるとビックリ。
2週間前は全面雪で覆われていた木道もほぼ露出しています。
こんな感じで同じ道を歩いていても、同じルートに感じなかったり、
雪の量の変化を比較しながら歩くことができ、まったく飽きることはありませんでした。
大倉乗越から長助池分岐までのカルデラ内の雪庇の崩落と雪崩リスクが
もうひとつの敗退の理由だったのですが、
この感じだったら落ち着いていそうということで前回通りのルートを辿ることにします。
大倉乗越に到着すると、前回見えなかった長助池が顔を出し始めています。
雪庇もだいぶ落ちているようでこれなら大丈夫ということで下り始めますが
komemameが大ブレーキ。
前回よりもこの激下りの雪の状態悪いと感じ、クライムダウンじゃないとコワいと。
ボクには前回よりも時間が早くアイゼンの食いつきも良かったように感じたのですが…。
結果、長助池で40分もkomemameが降りてくるのを待つことに。
カルデラの底を長助池分岐に向かって歩きますが、この辺りは独特の雰囲気があります。
前回はカルデラの底が雪庇の崩壊リスクと雪崩リスクでかなり危険な状態だと感じ、
無理して正規ルートではない北側から
妙高本峰にアプローチして行き詰まってしまいましたが、
今回は山頂のコルまで突き上げるように登ることができました。
コルから山頂まではちょっと雪が不安定でしたが、
「前回の苦労は何だったんだろう」と思える程あっさり山頂に立つことができました。
山頂は当然のように貸切。暑くもなく寒くもなくとても気持ちが良かったです。
この日はちょっと変わった天気で、曇っている訳ではないのですが眺望はあまり利きません。
その分、気温もさほど上がらずに歩くにはとても良いコンディションでした。
むしろ、ピーカンだったら雪山での往復20kmですから途中でバテていたかもしれません。
今回改めて感じたのは、雪山は時季や天気・タイミングなどのちょっとした違いが、
登頂できる、できないという大きな違いに繋がるということでした。
3度目にしてやっと雪の妙高山の山頂に立つことができ感慨深い山行となりました。
これで今シーズンの雪山は思い残すことなく終われるような気がします。
思いきって行ってよかったぁ〜。
わずか2週間前だというのに、
樹林帯ははじめてみる景色のように様変わりしていました。
雪の下に苦しそうにもぐり込み横倒しになっていた木々は、
むくっと起き上がり、天高くたくましく上へ上へと伸びています。
天から注がれる光の栄養を思いっきり吸い込いこもうとしているかのように。
そして、音は聞こえるのに、雪で姿が見えなかった沢も
たっぷりの雪解け水が流れる様子が見ることができました。
様子が一変したことに驚きながら、今回のリベンジ登山はスタート。
しっかり木道がみえているので、黒沢橋まではあっという間に到着。
木道の歩きやすさと言ったら!木道って足に負担があるし、
ちょっとぬれていようものならツルッといくので、
いつもは苦手なのですが、今回ばかりは「もくどうさまさま」でした。笑
この日は少しカラダが重くて調子は出なかったものの、
順調に着実に12曲り、富士見平、ヒュッテ、大倉乗越とポイントクリア。
さすがに前回よりも早めのペースで歩くこともできて、
意外といけちゃう〜?なんて思っていました。
ところが大倉乗越からカルデラを覗いてみると、
前回と状況ぜんぜん変わってないじゃん!!!
今にも崩れそうな雪庇は落ちていましたが、
ほぼ直角に見える斜面の雪はまだたっぷりあって、
前の恐怖と苦労を思い出し、すっかり心はしぼんでしまったのでした。
そうなると萎縮した気持ちはなかなか治りません。
こわい、こわい…と思いながら下ったので、前回よりもすごくへっぴりで、
危なっかしかったように思います。
下りても下りても、底はまだまだで、サクサクおりるdanyamaが米つぶのように見えます。
しまいには米つぶのdanyamaすら見えなくなり、よけいに怖くなりました。
おかげで前回よりもたっぷり時間がかかり、danyamaを40分も待たせてしまいました。
ここでカラダも精神もかなり疲労…
そこから先は前を行くdanyamaの足跡を追ってアリのように歩くばかり。
見上げても山頂も見えず、あとどれくらいなのかも分からず途方に暮れてしまいます。
それでも絶対今日は山頂まで行かないと!という思いがあったので、
一歩、一歩急な登りを進んでいきました。
妙高山はほんとに近くまで行かないと山頂が見えません。
ようやく見えた妙高山は、ごつごつした黒い岩肌の厳しい雰囲気が漂っています。
「あーようやく登頂させていただける」としみじみと感じました。
山頂では、そのありがたみを噛み締めながらのんびり過ごしました。
いつもなら景色をみたり写真を撮ったり、忙しく山頂の時間を過ごしますが、
あまりの静けさに、ごろんと岩の上で寝転がって、
足を投げ出して心ゆくまで妙高山の空気をカラダに満たしました。
私にとって、雪の妙高山は人を寄せ付けない厳しい山。
それは前回につづき今回登ってあらためて感じたこと。
もう一度行け、と言われたらかなり躊躇してしまう山ですが、
「わーい♪」と自然や景色に感動するばかりではなくて、
ときにはこうして、静かに山と自分に向き合う山もいいものだと思いました。
それにしても妙高の残雪はまだまだたっぷりですネ
同じ日に谷川岳にいましたが、「無雪PH」でした
大倉乗越から底まで結構な距離がありますよネェ...
緊張を切らさずに下るのは大変でしょう
お疲れ様でした
hottenさん
こんにちは!
笹ヶ峰からスタートした時は景色の変貌ぶりに驚きました。
上の方も確実に減ってるには減っていますが、
パッと見は2週間前と変わらない感じでした。
頸城と谷川。どちらも雪深いエリアですが、
雪の減り方は標高の違いが影響しているのでしょうか。
記録には書きませんでしたが実は
大倉乗越からの下りは不気味な雰囲気でした。
雪に刺さったままのピッケルが放置されていたり、
滑落痕があったり、帽子やタオルが落ちていたり…。
何だったのでしょうか。
1シーズンに3度も同じ山に行くことになるとは
思ってもみませんでしたが、無事登ることができてうれしいです。
コメントありがとうございます!
何となく相性が悪かった今年の妙高山、シーズン最後にリベンジ成りましたね、おめでとうございます。
それにしてもこの時期の2週間は、驚くほど季節が進みますね、1ヶ月くらい経ったような写真が多く驚きました。
また、昔話で恐縮ですが私が初めて妙高に登った時は、凄く苦労した思い出だけが残っていまして(なんだかいつも苦労した思い出だけですが・・・)
懐かしくなって、古い山ノートを引っ張り出して記録を調べて見ました。
1976年5月2日から4日まで池ノ平から大谷ヒュッテ経由で登り、途中で断念して引き返し3日間もかけて登っていました。
当時私は20歳、体力もあり天気も良かったようですが、積雪に相当苦しめられ「火打断念」となっています。
昔も今も春の妙高は予想外に苦しめられる山のようですね
yamayaさん
こんにちは。
何とか雪がたっぷりあるうちに妙高に登ることができました。
今シーズン3度も通ったので自分たちの中でも印象深い山になりました。
特にカルデラの底の一種異様な雰囲気は忘れられません。
妙高山は積雪期の記録があまりなく、
どこから登るのが良いのかイマイチ良く分かりませんでしたが、
やはりカルデラの底に降りないですむ東側からのアプローチが一般的なのですね。
自分は南地獄付近の通過がコワそうだったので躊躇していました。
妙高まで3日かかると火打までは流石に難しくなりますよね。
春のこの山域の難しさは豪雪地帯の上に標高も意外と高いのが原因でしょうか。
それにしても…yamayaさんの山ノート、歴史を感じさせますね。
他の記録にも興味津々です。
コメントありがとうございます!
お二人の行動範囲の広さに驚きます。
北アルプス、南アルプス、八ヶ岳、そして新潟の山まで。。
さすがに新潟の山は、雪ですが、それでも季節は動いていますね。
よく考えたら、高い山で、雪の装備のいらない時期は、とっても短いんですよね。
ほかの山から眺めるばかりの妙高、黒姫、火打の山々、こうして記録を見せていただくと、いずれ行きたくなるんだろうな、そんな気がして拝見しました。
devilmanさん
こんにちは。
ボクたちは行動範囲が広いと言うよりも、
楽しそうな山があると節操なくヒョイヒョイと足を運んでしまうという
ただのお調子者なだけです(笑)
この山域は山だけでなく高原、湖そして牧場などが織り成す雰囲気が
どこか日本ではないみたいで好きなエリアのひとつです。
昨年も同じ時季に火打と戸隠・高妻山に登りましたが、
新緑の時季は特にキレイで、今年も足を運ぶことになりました。
山に登らずとも麓でキャンプするだけでも満足しそうなくらいなのですが、
でも山は意外と手強いというギャップもいいですね。
コメントありがとうございます!
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