記録ID: 462970
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ハイキング
六甲・摩耶・有馬
鍋蓋山、菊水山、烏原貯水池
2014年06月11日(水) [日帰り]
![情報量の目安: A](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_A2.png)
体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 05:09
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 883m
- 下り
- 933m
コースタイム
9:06 JR三ノ宮 - 10:18 市ヶ原 22℃ - 10:37 大龍寺山門 - 11:10 鍋蓋山 - 11:51 天王吊橋 - 12:31 菊水山 12:44 - 13:09 900m看板のある休憩所 - 13:38 烏原貯水池回遊路 - 14:40 JR神戸
※ArcGISによる地図はこちら:http://www.arcgis.com/apps/MapTour/index.html?appid=3175dd37e15c447eb26b8273ba33c362
※ArcGISによる地図はこちら:http://www.arcgis.com/apps/MapTour/index.html?appid=3175dd37e15c447eb26b8273ba33c362
天候 | 曇り。神戸市正午の気温25.4℃、東北東の風8.8m。 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り: JR神戸 |
コース状況/ 危険箇所等 |
Inakaに掲載されているThe Goat's diaryでは、ドーントらが六甲山系を歩いた記録が見られます。 僕が読み進めている、Goat's diaryの1913年から1916年春の範囲で、Goblin Rockという地名が3箇所見つかります。 1914年01月04日の記録は、Inakaでは"Tram to Shinzaike--Miller's Road--Tiffin Daunt's Rock--Rokkosan. Home via "Green Man"--Goblin Rock--Futatabisan."となっています。Green ManとFutatabisanにはさまれているので、場所の特定が難しいです。 1916年01月22日の記録は、"Ricksha to Okuhirano--Reservoir--Inscription Valley--Arima Road--K.W.S. path--Goblin Rock over Kettle Hill to Futatabi--the new pup Mickey Free made a very "dignified ascent" from the road to the rock."となっていて、有馬道、鍋蓋山との位置関係が捕らえにくいですが、その近所にあると考えてよいのではないでしょうか。ただ、なぜか翻訳ではGoblin Rockが天狗道を連想させるゴブリン・リッジとなっています。 1916年04月08日の記録は、"Nunobiki--20 Crossings--Daunt Ridge Crossing--Dog Hut--Followed stream due west to Arima Road--Goblin Rock--Kettle Hill--Futatabi."とあり、有馬道と鍋蓋山の間という位置関係が明白で、天狗岩と訳されています。goblinは小鬼、long-nosed goblinはてんぐと訳されるようですので、天狗岩という訳語になったと考えられます。 このように鍋蓋山付近に天狗岩といわれるものがあるらしいので、その周辺を調べようと思ったのが今回の山行きのきっかけです。 なお、コース状況等問題になる箇所は見かけませんでした。 |
その他周辺情報 | 写真番号についての自家用メモ:1-1:布引,2-2:市ヶ原,3-3:大龍寺,4-10:鍋蓋山,11-20:菊水山,21-27:烏原貯水池 |
写真
感想
森林植物園に展示されている「六甲ー摩耶ー再度山路図」も鍋蓋山の西に天狗岩が描かれています。また、ネット上でも鍋蓋山の天狗岩についての情報が2つほど見つかりました。
1)山魚(yamauo)さんのホームページ(http://www.geocities.jp/yamauo1945/13west.html)
"鍋蓋山から送電線を少し下った登山路沿いにかなり大きないくつかの岩を容易に見出すことができた。"と書かれています。
2)神戸背山の道の六甲山の巨石(http://www.geocities.jp/jyunkubo/kobe/kyoseki/kyoseki.htm)
"菊水山から鍋蓋山へ登る縦走路の急こう配の最後の部分で大きな岩がある。ここが鍋蓋山の天狗岩と思われる。"と書かれています。
ともに現在の縦走路沿いの岩場を天狗岩とされているように受け取れますが、これついては更に検証が必要だと思います。
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コメント
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20世紀初期にドーント氏が六甲山系を歩いた記録をまとめ"INAKA"という著書を発行したことは以前に「六甲山ハイキング(大西雄一著、創元社発行)」で読み記憶に残っていました。
そのときは江戸時代末期から神戸の居留地に住んでいた外国人が六甲山系を歩き、山道を整備し、山上に別荘を建て、ゴルフ場などの娯楽施設を開いたことぐらいしか知識はありませんでしたが、今回shinji50さんが”The Goat's diary”の原文や翻訳本を検証され、実際に現場を訪れ、ドーント氏の文章を解明しようとされている姿に敬服しています。
日頃六甲山系を何気なく歩き、「あぁここに巨岩があるなぁ。ここに古い山道があるなぁ」くらいで通り過ぎていますが、約100年前に神戸で生活し、六甲山をこよなく愛していた先人の記録を読むと改めてその場所・その道に対する思いが変わるような気がしました。
国籍を問わず市民に愛されてる六甲山系について書かれた文献はわれわれハイカーだけでなく一般市民も含めた文化遺産として次代に引き継がれてほしいものです。
100年前ドーント氏の歩いた道が廃道になり英語で表記された地名が現在のどこに当たるのか(例えば Green Man、Inscription Valley、Goblin Rock等々)を検証する作業はご苦労が多いかと思いますが、今後の投稿を期待するとともにご活躍を願っております。
過分の評価を含むコメントをありがとうございます。
>100年前に神戸で生活し、六甲山をこよなく愛していた先人の記録を読むと改めてその場所・その道に対する思いが変わるような気がしました。
ご指摘の箇所について、僕もInakaを読み始めてから全く同じ思いを感じています。
100年前にドーントらが歩いた道を、今何気なく通過しているというのは不思議な感覚にとらわれることがあります。それは僕の場合、よくこの道が残ったものだという感慨と、100年後にこの道が残せるのだろうかという、将来への漠然とした不安が混じりあった感情となっています。
いずれにせよ、ドーントらの記録により過去の六甲山行の姿をうかがい知れることになったわけですので、100年後に向けて僕達もせいぜいヤマレコに記録を積み上げておこうと思っています。
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