ヤマボウシに会いに南阿蘇の冠ヶ岳へ 「テンチョ」初使用
- GPS
- 03:00
- 距離
- 6.5km
- 登り
- 138m
- 下り
- 137m
コースタイム
天候 | 大雨警報 午前中はずっと「中ぐらい」の雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
とてもわかりやすい道 雨の日も快適 |
写真
感想
最初は、「早朝のオオヤマレンゲに会いに九重の鳴子山へ」を計画していましたが、天気予報は、だんだん悪くなり「大雨警報」が発令される中「でも、大丈夫なんじゃ〜。」と明け方まで「天気次第で決行」と午前3時頃に起きて様子を見ましたが、「やっぱりやめた方がいいかな。」と、出発時刻をずらして、阿蘇の冠ヶ岳に行くことにしました。そのおかげでW杯の名勝負「ドイツVSガーナ」戦をしっかり見ることができました。
冠ヶ岳は、この時期、ヤマボウシの名所となります。特に山頂付近の標高1100mの展望岩周辺は本当にきれいです。そしてもう一つの目的は、先日購入した「テンチョ」のポンチョとしてのテストとビバークテストです。
庭で設営はしたものの、雨の日の山では、まだ未使用です。
こんな雨の日に冠ヶ岳まで歩いたのは初めてで登山道の印象がまったく違います。途中、1ヶ所だけ人工林の中を歩きますが、ここだけはどうしても好きになれない場所でしたが、今日は「幻想的な風景」として大変身していました。
展望岩付近のヤマボウシも満開で迫力があります。
山頂でテンチョを設営してみました。設営の所要時間は約3分、撤収の所要時間、約3分でした。
風が吹く雨の山頂で「ここで飯を食おう。」と私が急に言い出して何やら始めたので、同行者も最初「?・・・」という表情でしたが、あっという間にテントが完成し、2人が座る程度の広さなら十分です。もちろん、ザックなどを置くスペースもあります。お湯を沸かしてコーヒーでも、と思ったくらいです。「ここにいると気持ちがとっても落ち着くね!」と好評でした。
通常なら雨と風の中で「昼ごはん」という気持ちにはならないし、せいぜい行動食を口に入れて先を急ぐ、という精神状態ですが、テンチョの中では「このまま泊まりたいな〜。」と思うほどの安心感でした。
スタートから到着まで、ずっと雨に降られましたが、思いのほか楽しい山行となりました。
帰る途中の道で「ハンゲショウ」という半分白い葉を持つ花を見ながら(車を止めて写真を撮りに行くのがめんどうで、今回は写真なし)帰宅しました。
帰宅後、登山靴、ストック、テンチョの3本のペグを洗い、メンテ完了です。この程度なら楽勝です。
「テンチョ」インプレッション
「ポンチョとしての使用」インプレ
使用条件は、標高1100m、気温17度、雨は「ザーザー」でもなく「ポツポツ」でもない中程度の雨。
あまり高低差のない道ですが、樹林帯で風もない道をチャックもすべて閉めた状態で歩き、背中に汗をかく程度になってから実験開始です。冷却対策として手っ取り早い方法は、フードをはずすことですが、雨が落ちてくる中、やってみました。でも、テンチョでは、かえって暑く感じます。それは、肩や首周りに確保している空間がつぶれて、換気が悪くなるからです。「樹林帯や小雨でもフードを被った方がいい。」がテンチョの使用方法で最初の結論です。
一番冷却効果があるのは、フロントジッパーの調節で的確に体温調整が可能です。さらに暑い時は、前のジッパーを広く開け、2ヶ所付いているマジックテープで開かないように固定すれば、雨で服が濡れることもなく前から冷たい空気を取り入れ、熱を帯びた空気が素早く上方に換気できます。熱気が上に抜けていく感じが体感できるほどの対流で、外の自然条件に左右されることなく超快適です。感覚的には「傘をさして歩いている。」程度です。傘よりもよい点は、風や気温に左右されず、ジッパーの調節で体温を一定に保つことができることです。そして、とても気に入った点がもう一つあって、フードのツバが約10cmもあって、雨粒が顔に当たることはありませんでした。しかも前方は見やすい形状です。テントとして使用する時も、このサイズのツバで風が吹いたとしても雨が降り込むことはないでしょう。コースで樹林帯、風がある稜線、藪コギを経験しましたが、深い藪コギも問題なしでした。唯一、展望岩の岩から岩に移動する時、足を動かす時、普通のカッパと裾の感じに違和感がありましたが、慣れの問題かと思います。雨の中、岩場が連続すると多少歩きにくいかもしれません。
どれも快適でしたが、気になった点はチャックの取っ手が小さいのでグローブをしたままでは掴みにくいので、細引き等で持ちやすくすべき、という改善点がありました。
もう一つは稜線に出た時、強風に煽られると下から吹き上げられて体温が低下します。下のカッパは着ていたので、腰紐等でウエストを絞っておけば問題ないレベルです。
「テントとして使用」インプレ
風がある雨の中の山頂で設営しました。地面は草地でした。
「雨の中、テンチョを着たまま、どうやって設営するか。」が最大の課題でしたが、びっくりするほど簡単でした。 初めに風下の方を向き、そのまま座ります。ジッパーは完全に閉めボタンも留めます。
左前のペグは、手を出したまま外から打ち、右前は中からでも外からでもできましたが、中から打つ方が簡単でした。背面は手を抜いて中からしかできませんが、非常に簡単でした。
設営時間に関しては、ペグをバックから出す前から測定しましたので、「4分くらいかな〜」と時計を見ると、なんと驚異の2分47秒でした。草地でペグを打ち込む時間が短かったせいもありますが、早過ぎです。
設営しての感想は、地面からの隙間が約2cmあって、強風の時は、対策が必要かな。しかも蚊などの虫対策も必要な時があるかもしれません。ただし、気づいたことは、テントに沿って地面に溝があれば(掘れば)隙間が解消され、問題ないことを確認しました。
撤収は、設営が驚異的な時間だったこともあって「1分、遅くても2分で完了かな。」と感じましたが、実際に時計で確認すると、何と3分4秒でした。
ペグを抜く作業も早く、実質1分30秒程度だったかと思いますが、新品のペグの収納袋を汚したくなくてペグの泥を落とそうとして、大幅にタイムロスしてしまったようです。(次回から汚れてもいい様にジップロックを使い収納袋に入れます。)
「雨の中、テンチョを着たまま、どうやってテンチョを設営しようか。」という大問題は、今回のテストでいとも簡単に解決してしまいました。地面の条件、強風や豪雨という悪条件でも何の問題ないでしょう。
設営して昼食をゆっくり食べていたら、とんでもない「最大の欠点」に気づきました。やはり「使ってみないとわからない欠点がある。」とはこのことで、ここまでは問題点を高いレベルで簡単にクリアできてきたのですが、「これだけは解決できないかも。」というほどの最大の欠点を発見しました。
それは、「撤収する前にテンチョを外からも撮影しておこう。」と思った時です。
「雨が降り続く中、テンチョを設営後、外に出る時、どうする?」これは、現実に直面する大問題です。
解決策を帰りに歩きながら色々考えた結果、3つの解決策を見つけました。
(こんな風に色々考えるのも楽しいですね。)
崟澑弔靴燭蕁△發Α外に出ない。(我慢する)」
雪の中ではよくあります。
◆崟泙蠑み傘を使う。」これが一番現実的な解決策かと思います。
暴風雨の時は、テンチョの中でも傘は必要です。
ただし重量増になります。
UL優先で考えると、あまりお薦めできません。
は、すごい荒技です。逆転の発想ですよ。
「ペグを抜いて、そのまま歩いていく。」です。
撤収1分程度ですから意外といいかも。
狭いテントで座りながらカッパを着るより、とても簡単です。
今回のテストでこんな凄い「逆転の発想」を思いつきました。
というわけで、ポンチョとしてもテントとしてもULとしても 非常に優れた道具であることは確かです。
テンチョの日記はこちら
http://www.yamareco.com/modules/diary/6011-detail-72711
テンチョだけのトピックを立ち上げました。こちらへどうぞ!
http://www.yamareco.com/modules/xsns/?p=topic&tid=1026
コメント
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日付見ました今日だったんだ、しかも駐車ポイントからほぼ横歩き!
山にいながら楽々トレッキング(失礼)私向けです。
テンチョかぁ〜確かに手軽にできていいですね。
本当は沢水から鳴子山に登って「オオヤマレンゲ」と思っていたのですが、天気予報を見て、「今日は中止 」と決めてサッカーを見ていたのですが、サッカーが終わる頃、「どっかないかな〜 」とテンチョの使用も兼ねて行きました。いい場所ですよ、バリエーションも豊富で。
なかなか使えそうですね〜
でもテンチョを張った後、外にでるとき・・・考えるそうですね。
安いビニールのポンチをもう一つ持っとくと良いかもですね
使ってみて、「なかなか使えます 」が心からの実感でした。
が、歩いている姿と色が「あまりにもテント寄り」で、困っています
実は、外に出る時のアイデアがもう1つありまして「大型ゴミ袋を使う」というものですが、まあ、確かにULでリーズナブルですが、結局「見た目」で没、となりました。
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