東黒沢・丸山沢〜宝川・ナルミズ沢〜大烏帽子山〜JP〜清水

usubashiro
その他1人 - GPS
- 34:52
- 距離
- 21.9km
- 登り
- 1,637m
- 下り
- 1,566m
コースタイム
8/14 広河原(6:36)…大石沢出合(7:57/8:10)…二俣(9:50/10:30)…大烏帽子山(12:55/13:10)…ジャンクションピーク(14:45/15:05)…清水峠(16:50/17:00)…東屋沢合流点付近(20:45)
| 天候 | 8/13 晴れ 、8/14 快晴 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
ジジ岩とババ岩を持つスラブが魅力の白毛門は、心に残る山です。白毛門をめぐる沢を、大山三峰山東面の沢に続く新たな課題にすることにしました。
当初、ゼニイレ沢を溯行し、白毛門を越えてウツボギ沢を下り、ナルミズ沢から大烏帽子山を目指すプランを立てました。しかし、初日の出発が遅く、ビバーク予定地はナルミズ沢の広河原にしたかったので、東黒沢丸山沢からのルートに計画を変更しました。
東黒沢は、全体を通して傾斜が緩く滝も少なく、正直言って上越の沢としては物足りないものがあります。しかし、こじんまりとはしているが、ナメはこれでもかというくらい続くしあわせの沢でもあります。
ナルミズ沢は、上部のナメの雰囲気が米子沢とよく比較される、広く明るい気持ちのよい沢です。両岸が切り立ったり、傾斜の強いところがほとんどないのであまり不安はありません。天気が良ければ、朝日岳東面や越後烏帽子のスラブなど景色の良さを満喫できます。
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8月13日(土) 晴れ
土合駅の長い階段を登るのは久しぶりだ。しかし、駅舎から外に出れば、東黒沢の出合まで歩いて近い。白毛門の魅力はこのアプローチの短さにもある。
白毛門への登山道と分かれ、そのまま沢沿いに踏跡を辿ると東黒沢に自然に入渓できる。
−A、東黒沢からナルミズ沢へ−
ここで支度を整えて出発。両岸が切り立ったゴルジュが続くが幅が広くとても明るい。沢は右に左に屈曲する。ナメ床のなかに大ナメであるハナゲノ滝が現れる。流木の固まりもある。しかし、位置は2年前に来たときとはずいぶん違っている。
ゴルジュを抜けてしばらく行くと白毛門沢の出合。今夏は猛暑で水不足。雨が降らない。水量は少ない。
そのまま東黒沢を遡る。小ゴルジュを挟んでとにかくナメ床が続く。しかし、スケール感はない。
金山沢を分けても、アシ原の中で沢が分かれる所までほとんど赤茶色のナメだ。アシ原が出てきてしまうところが、標高の低さと傾斜の緩さを物語っている。
その後、沢が狭くなる。相変わらず傾斜は緩いが、水が涸れると稜線は近い。多少のヤブを漕いで白毛門と丸山のコル近くの尾根を乗り越える。尾根上に踏跡らしきものは全く見られなかった。窪みに入って下っていくと、やがて水の流れが現れ、どんどん沢らしくなっていく。
ウツボギ沢に出ると、そこはまっすぐな流れの河原で、さらにすぐ下流でナルミズ沢に合流する。広河原と呼ばれる開けた河原で、ここには朝日岳への登山道が横切っている。宝川温泉から入山した場合に利用する道だ。そのためかテントが3つほど張られているが、ナルミズ沢の溯行者らしき人達はいなかった。上流に向かって河原が終わるところでツエルトを張る。目の前の流れは深く、いい水風呂になる。夕方6時近くなるというのに気温は23度くらいある。快適な一夜を過ごす。
8月14日(日) 快晴夕方にわか雨
−B、ナルミズ沢の溯行−
,気辰修ゴルジュ
広河原からすぐに沢が細くなり、小さなゴルジュとなる。左岸をへつり6m滝を左壁から出口の2m滝を右壁から越える。楽しく突破できる所で、右側から簡単に巻ける所だがもったいない。
⇔農上の山が見える
その後は明るい。とにかく緩やかな広い谷だ。釜とナメが続く。雨はしばらく降っていなようだが水量はまずまずある。ミヤマカラスアゲハが3頭も白い花に吸蜜に来ていたりする。大石沢が近づくと、前方には三角形の1736mピーク(小烏帽子)が見えかくれする。
B臉仟出合
大石沢出合は、景色のいい所だ。本流は、明るい広い沢の中の大釜に2条3m滝を落としている。右岸側には朝日岳東面が全貌をあらわしている。左岸の草原に上がれば、これらが1つの視野におさまる。ずっと腰をおろしていたくなるようなきれいな所だ。
け砲たくなる所
大石沢から二俣の間には泳ぎにいい釜が続き、積極的に水に入っていく。暑い夏ならでは溯行ができる。
S字状ゴルジュ
トイ状に細くなった流れを過ぎ何度か細かく屈曲すると、S字状ゴルジュになる。流れの中に入りながら越える。水に浸って楽しい所だ。
Ρ杆絮帽子のスラブが見える
前方にスラブ壁を纏った山を望むようになる。越後烏帽子だ。
У止ノ滝
しばらく行くと6m魚止ノ滝が現れる。右壁の凹角を直登できる。ホールドは多い。左岸から簡単に巻ける。とにかくこの沢は直登も易しいが高巻きの労もない。
二俣
とにかく明るい草原の中の二俣は、越後烏帽子の尾根を境に分けている。ここからスラブ壁を眼前に見上げる。
草原の中の大ナメ
右俣に入ると、大ナメが続く。本来きれいな所なのだろうが、なにせ雨が降っていない。二俣から上流は極端に水量を減らし飲みたくない水になる。
そして流れの少ないナメには濃い緑色の苔がびっしり生え、それはおせじにもきれいとは言い難い。しかし、紅葉の頃で、ある程度の水流が流れていれば感動できそうな源流域だ。
ナメの中の9m滝
9m滝が行く手を塞ぐが左壁を簡単に登れる。その先の小滝のほうが手こずった。
気持ちの良い草原を詰める
尾瀬方面の山々をバックにしながら詰めに入る。大烏帽子山の南側のコルに出る。ここから大烏帽子山をピストンする。
大烏帽子山頂
大烏帽子山頂の展望はすばらしい。東に燧、至仏、平ガ岳といった尾瀬方面の連なり、北に伸びる尾根の向こうに巻機山、西には印象的な大源太山とこれから向かう清水峠、そして南にとりあえず登らなくてはいけないジャンクションピークが眼前に迫っている。
越後烏帽子を経てジャンクションピークに向かう。苦しい登りだ。振り返れば円錐形の大烏帽子山がきれいだ。しかし、景色の良さを味わっていたのは最初だけで、すぐに日干し気分になる。暑い。清水峠に着いた夕方5時頃、ようやく太陽の力が弱まった。一気に陽に焼けた。
ここからジグザグ道を下るが、広くて歩き易い。登川本谷を渡るあたりの河原でビバークを考えていた。そして実際、水に恵まれたいい河原だった。
しかし、落ちついて30分ほど休んでいたら雨が降りだした。にわか雨なのだろうが降りやまない。暗くはなるが、あと少しなので清水まで下ってしまおうということになった。
車道に出ると明かりが見える。オートキャンパーだ。いくつか見過ごし下っていくと三菱ミニキャブの軽トラックとすれ違う。この軽トラックのご夫婦に、草刈機を積んだこの車の荷台に載せてもらい、親切にも民宿に泊まる手はずまで整えてくれた。
おかげで一気に、風呂に食事にビールという素晴らしい展開となった。
8月15日(月) 晴れ
清水から朝一番のバスに乗り、六日町に出る。
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