小辺路(熊野古道 高野山〜熊野本宮大社)
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- GPS
- 30:21
- 距離
- 69.8km
- 登り
- 3,957m
- 下り
- 4,680m
コースタイム
- 山行
- 10:36
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 11:25
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 9:40
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
晴れの日が数日続くという予報が出ていたので、思い立って小辺路を歩くことにした。全行程を通じてほとんど人に会わず、静かな初秋の熊野路を満喫することができた。小辺路を歩いていそうな人には、一人も出合わなかった。
【1日目】
高野山のゲストハウスで前泊した。一日目は距離が長いので、できるだけ早く歩き出したかったのだが、日の出は5時20分ごろになるため、山道に入るのが5時くらいになるように宿を出発した。
事前の情報から、小辺路は舗装道路が多いということだったので、TEVAのサンダルを持参した。これが非常に役に立った。一日目は宿から登山口までの1キロほどと、スカイラインやタイノ原林道の長い舗装道路をサンダルで歩いた。山靴はバックパックに縛りつけると背中が重くなるので、両手でぶら下げながら歩いた。天気が良かったので、これで全く不自由なく歩くことができた。
タイノ原林道を歩いていて、山道に復帰する分岐点を見逃してしまい、その後分岐点がなかなかわからずに、30分ほど関係のないところをウロウロしてしまった。
大股登山口から萱小屋までの上りがかなりの傾斜で、ここでバテてしまった。これがたたって、伯子峠に着いたときにはへとへとに疲れ果ててしまい、テント泊の予定だったが、他に登山者もいないようだったので、小屋で寝ることにした。夕食の支度もできないほど疲れてしまっていたため、2時間ほど寝てから夕食をとった。幸い他の登山者がいなかったので、気兼ねなく小屋で休むことができた。
小屋近くの水場への道は歩けるようになっていた。
【2日目】
小屋から三田谷方面への道には、今にも崩れそうな細道が数カ所あった。早朝のヘッドライトで歩かなければならない時には、細心の注意を払いながら通過した。
2日目は西中から十津川温泉までバスで移動する予定だったので、2時までに西中まで行く必要があった。事前の情報では、このバスに間に合わなかったという人が多かったので、三浦峠からの下りで非常に急いだ。日の出の早い時期なら、4時出発にすれば十分に間に合う距離なのだが、今回はどんなに早くても5時より前に出発することができなかったので、三浦峠の登りでバテないことと、下りで怪我をしないように気をつけながら、小走りで下りて行くのに非常に気を遣った。やはり小辺路は梅雨前の日照時間が長い季節が一番良いように思われた。下りで急いだため、実際には1時ごろに西中のバス停に着いてしまい、バスが来るまで1時間ほど時間をつぶした。2日目も、下山口からバス停までの長い舗装道路でサンダルが活躍してくれた。
二日目は十津川温泉の民宿で宿泊した。源泉かけ流しの温泉は快適だったが、洗面所などの掃除が行き届いておらず、衛生面で少し不快だった。
【3日目】
3日目の果無峠は、前日の三浦峠よりも若干距離が長いため、バテないかどうか心配だったが、意識してゆっくりと登って行ったためか、バテずに峠まで到着することができた。
3日目も果無峠の下山口から中辺路との合流点までの舗装道路をサンダルで歩くことができたため、足への負担がかなり軽減された。途中でにわか雨にあったが、ちょうど道の駅があったので、そばを食べながら雨が止むのを待った。幸い雨は30分程度で上がり、中辺路との合流点までサンダルで歩くことができた。
熊野本宮大社に到着後は、バスで新宮市まで移動し、新宮市のホテルで宿泊して、翌日帰途に着いた。
【全体を通して】
小辺路は1000メートル級の山道をただひたすら歩いていると言う感じで、中辺路と比較すると、熊野古道のポスターに出てくるような見所は少ないように思われた。小辺路でいかにも熊野古道と言う感じを味わいたいだけであれば、十津川温泉の登山口から果無集落までの道で充分かもしれない。
10月の初旬は夏の暑さも和らぎ、山道を歩くぶんには良い季節なのだが、日の出が遅い。日照時間の長い季節であれば4時スタートができるのだが、この時期は日の出が5時過ぎになってしまうため、どんなに早くても5時よりも前にスタートするのは危険である。そのためどうしても急いで歩かなければならないところがあり、私のように体力に自信のない者にとっては、スタート時間は大きな問題だった。
今回はシュラフをモンベルの3番にし、着替えを少し多めに持ったため、水や食料、テントなどを入れた総重量が11キロほどになってしまった。1日目の萱小屋までの上りでは、荷物の重さが非常にこたえた。何とか総重量を10キロ以下に抑えたいのだが、そうすると着替えなどが減ることになり、快適性が失われてしまう。また今回はサンダルも持っていたので、これも重量が増加する一因となった。しかしサンダルの効果は絶大だったので、バックパックの重量は本当に悩ましい問題だ。
小辺路の水場はいたるところにあるといった感じだった。思い切って携行する水を1リットルにしてしまえば、総重量は1.5キログラム一気に減ることになる。しかし初めて歩く場合には、これは難しいかもしれない。私は歩き始めに水を2.5リットル持つようにしていた。また水は天然の沢水がほとんどなので、私はソーヤーミニで常に浄化してから飲むようにしていた。こうしたフィルターなども総重量が増加する一因だった。
【その他】
これまでは、交通機関での長い移動時間や到着後の暇つぶしのために、Kindleの端末を携帯していたのだが、重量が増えてしまうのが問題だった。今回はスマホのKindleアプリで代用したところ、十分に小説などを読むことができた。消費電力も思いのほか小さかった。
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