ナルミズ沢のはずが一般ルートで朝日岳へ
- GPS
- 30:18
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 1,637m
- 下り
- 1,631m
コースタイム
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 0:03
- 合計
- 6:33
天候 | 10/8 雨、10/9霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
東黒沢はスラブとナメが美しく素晴らしい沢。上流部は際立っていいところないので、日帰りならナメが終了した時点で折り返せばいいでしょう。鞍部は笹で覆われている。そのまま北上して斜面を下るとすぐに水流が発生します。宝川は水量が多く、ちょっとしたへつりでも難度が上がっていました。 大石沢出合から登山道で朝日岳へ。意外にも刈払いがしっかりされており、ちょっとした岩場のトラバースなどもあって、一般ルートにしてはなかなか歩きごたえのある道。尚、宝川への道は沢がすべて渡渉となるため、沢装備の足元でないと相当厳しいルートです。 |
写真
感想
天気予報が悪い方に外れて、1日目は雨、2日目は霧と寒さにたたられました。
雨雲レーダーでは昼頃までには止む予報でしたので、雨の中出発時間を遅らせて出発。すぐに入渓となりますが、恐れていたほど水温は低くなく、水量は多めながらもむしろ積極的に水の中に入って行けました。昼前には雲が薄くなり薄日も差すようになってきて、いよいよ上がるかなという期待も裏腹に雨は降り続けます。昼頃広河原に到着。むしろ雨は強くなり、雨宿りするように樹林で昼食を取り、いざ宝川本流に入ると様子が一変。明らかに水温が低い。初めて見る沢なので経験比較できないですが、明らかに増水している様子で、大概水に浸からないと遡行できない状況です。風も出てきてこれもまた冷たく、徐々に体温を奪われていきます。通常遡行でも股まで浸水する箇所もあった上、メンバーの一人はへつりで落水。(相当寒かったでしょう)と言いつつも、ロープを出すこともなく順調に遡行できたため、目的地の大石沢出合付近のビバークサイトには予定よりも早めに着きました。
ビバークサイトは出合手前左岸にある草付きの台地で、かなり広く、乾いていれば草がふかふかして快適そうな場所でしたが、雨が降っていたためか全体的に湿地帯のようになっていて、足で踏むと水が浸み出てくるような状態でした。その中でもまともそうで気を使ってタープを張れそうなところを選んで設営。雨のため楽しみだった焚き火ができず非常に残念でした。足元は湿っていながらもタープはかなり有効で、雨を気にせず日没まで今日の苦労話をネタに懇談できました。よりによって今回テントはなく、軽量化のためツェルトビバークでした。外から見るといかにも頼りなさげでしたが、意外に中に入ると自分の頭も支柱のようになって空間ができ、寝るだけだったら使えるなという印象です。ただし濡れは直接雨に当たらずに済むだけでツェルト内側も相当びしょびしょになるため、濡れを回避できるのはほぼ寝袋の中だけとなりました。私は寝袋に入ってしまえば意外に快適だったため、結構よく寝れましたが、落水したメンバーは寒さで震えてほぼ1日寝れなかったとのこと。お気の毒に。
さて開けて翌日、雨は止んでいるものの全面雲が垂れ込み霧になっていて、とても晴れてくるようには見えません。みな考えていたことは同じだったようで、この先いよいよナルミズ沢の核心となる中、増水と低水温の状況では危険が伴うということで、遡行は断念して登山道で朝日岳に登ることに。実に都合よく大石沢出合付近には登山道が通っていて、そこから直接朝日岳に登って行けるのでした。この登山道、渡渉の為の橋はなく、沢登りの下降用以外で使う人がいるのかという存在ですが、意外にもきれいに刈払いされていて登りやすい道でした。とは言え地形のまままっすぐ登り詰めるような急登の道で、上部には岩場のトラバース的なところも出てきてなかなかピリリと辛いものがあり楽しめました。稜線に出るとあとは縦走して下山するのみですが、ここでは冷たい強風と霧でこれまた寒い。笠ヶ岳の避難小屋に入り、暖かい飲み物と食糧で体制を整わせつつ、順調に13時過ぎに下山。いろいろな意味でなかなかもってハードな山行になりました。
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