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Yamareco

記録ID: 484717
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
富士・御坂

富士山プリンスルート(リハビリ&実験)

2014年07月26日(土) ~ 2014年07月27日(日)
 - 拍手
motch その他1人
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
17:55
距離
14.4km
登り
1,531m
下り
2,616m
歩くペース
ゆっくり
1.31.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
1:37
休憩
0:08
合計
1:45
22:14
19
22:33
22:34
5
22:39
22:42
25
23:07
23:11
7
23:18
23:18
41
2日目
山行
8:09
休憩
1:59
合計
10:08
0:09
15
0:42
0:43
34
1:17
1:30
21
1:51
1:52
8
2:00
2:06
48
2:54
3:11
32
3:43
3:44
73
4:57
4:58
3
5:10
5:18
1
6:12
6:30
33
7:03
7:20
41
9:40
10:10
7
10:17
10:17
0
10:17
ゴール地点
ルートはGPSロガーが電池切れしたので、
下山路途中から手書きです。

登路は富士宮口からプリンスルートを使用、
下山路は御殿場ルートの大砂走を使用。

歩行時間(休憩時間含まず):9時間4分
2215 富士宮口新五合目
2232〜2256 宝永山荘
0010 宝永火口上
0040 御殿場ルート六合目
0117〜0140 七合日の出館
0149 わらじ館
0154 砂走館
0254〜0323 赤岩八合館
0458〜0525 御殿場ルート山頂
0612〜0630 赤岩八合館
0703〜0720 砂走館
0801 下り六合
0940〜1010 大石茶屋
1017 御殿場口新五合目
天候 快晴ですよ快晴
下は無茶無茶暑く、
上は無茶無茶風が強かった。

下山時、宝永山の馬の背は、宝永火口からの烈風で渡れず。
過去天気図(気象庁) 2014年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 タクシー 自家用車
【往路】
↓(自家用車)
水ヶ塚P
↓(シャトルバス/片道\1,150、ちなみに往復だと\1,500)
富士宮口新五合目
※マイカー規制のため水ヶ塚Pからシャトルバスに乗り換えです。
6:00〜22:00まで30分間隔で運転しています。
http://www.city.fujinomiya.shizuoka.jp/kankou/fuji/kisei.htm

【復路】
御殿場口新五合目
↓(タクシー/\2,200)
水ヶ塚P
※御殿場口五合目から水ヶ塚Pへのバスはありますが、本数少ないです。
http://bus.fujikyu.co.jp/line/jikokuhyo/31.html
タクシーが常駐してますし、大して高くないので、
複数人数ならタクシーのほうが楽。
ちなみに、御殿場口はマイカー規制はありません。
コース状況/
危険箇所等
1.富士宮口新五合目〜プリンスルート〜宝永火口上
御殿場ルートみたいな砂地が多くて、結構疲れますが、
距離は短めです。風はかなり強かったです。

2.宝永火口〜御殿場ルート
相変わらず渋滞とは無縁の鉄壁ルート。

3.山頂
新宿駅の連絡通路みたいな大混雑。

4.下山御殿場ルート
宝永山馬の背では、
火口から宝永沢への吹き下ろしがまるで冬富士のような烈風で、
まともに立っていられないほどだったので、
プリンスルートへの下山は諦め、
大砂走を下って御殿場口へ下山しました。
吹き下ろしの風に押されて、快適な下降。
砂埃は普段にも増して猛烈なので、
マスク、帽子、ゴーグル、スパッツ、そして飲料水は必携です。
予約できる山小屋
御殿場口七合四勺・わらじ館
富士宮ルート上部を見ると、蛍の光が大量に見えましたが、この写真じゃわかんないですね・・・(笑)
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富士宮ルート上部を見ると、蛍の光が大量に見えましたが、この写真じゃわかんないですね・・・(笑)
今回は、ほぼ誰も行かない宝永山の方へ行きます。
今回は、ほぼ誰も行かない宝永山の方へ行きます。
さあ、レッツゴー!
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さあ、レッツゴー!
暗いのでしばらく写真撮りませんでした。8合上で空が白み始めたころ。
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暗いのでしばらく写真撮りませんでした。8合上で空が白み始めたころ。
山頂直下。ひとが結構いるんですが、ピンボケです・・・。
山頂直下。ひとが結構いるんですが、ピンボケです・・・。
ご来光前登頂は惜しくも間に合わず。でも、尾根に当たっていい感じなので、満足です。
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ご来光前登頂は惜しくも間に合わず。でも、尾根に当たっていい感じなので、満足です。
大弛沢の残雪が朝日に輝きます。
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大弛沢の残雪が朝日に輝きます。
長田尾根の向こうからおはようございます!
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長田尾根の向こうからおはようございます!
ご来光を見た登山者たちが続々と御殿場ルートを下降します。以前では考えられないくらいの密度で、8合くらいまで結構渋滞しました。
ご来光を見た登山者たちが続々と御殿場ルートを下降します。以前では考えられないくらいの密度で、8合くらいまで結構渋滞しました。
長田尾根を一望。
長田尾根を一望。
山中湖と裏丹沢の山々。このアングルが御殿場ルートならではで大好きです。
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山中湖と裏丹沢の山々。このアングルが御殿場ルートならではで大好きです。
夜中は全然見えなかった宝永火口も、ご来光後に下ると、いい表情を見せてくれるんです。
夜中は全然見えなかった宝永火口も、ご来光後に下ると、いい表情を見せてくれるんです。
ブルに遭遇。まるで自衛隊のみたいなコワモテ。
ブルに遭遇。まるで自衛隊のみたいなコワモテ。
砂走館名物、スノーボード de ベンチ(笑)
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砂走館名物、スノーボード de ベンチ(笑)
下り六合から宝永山へ向かうプチ砂走。富士山ではこのアングルが一番好きです。
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下り六合から宝永山へ向かうプチ砂走。富士山ではこのアングルが一番好きです。
下ではもうもうと砂煙を立ててひとびとが降りています。
下ではもうもうと砂煙を立ててひとびとが降りています。
本当は往路と同じくプリンスルートから下る予定でしたが、宝永火口からの馬の背の烈風に遮られて通過できず、諦めて大砂走から下りました。
本当は往路と同じくプリンスルートから下る予定でしたが、宝永火口からの馬の背の烈風に遮られて通過できず、諦めて大砂走から下りました。
同行者は初めての大砂走。くだりの8合あたりでちょっと膝を痛めてしまいましたが、膝には優しい砂地でナイスポーズ。
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同行者は初めての大砂走。くだりの8合あたりでちょっと膝を痛めてしまいましたが、膝には優しい砂地でナイスポーズ。
中継小屋跡(2100m付近)から少し下ったあたり。振り返ると一気に下ったことが分かります。
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中継小屋跡(2100m付近)から少し下ったあたり。振り返ると一気に下ったことが分かります。
無事下山。会社ではクールで口数の少ない同行者ですが、お山でアツイハートを見せてくれました!楽しかった!
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無事下山。会社ではクールで口数の少ない同行者ですが、お山でアツイハートを見せてくれました!楽しかった!
御殿場口のPにこんなのができてるとは!変わったもんです。
御殿場口のPにこんなのができてるとは!変わったもんです。
タクシーで水ヶ塚Pへ帰還。このアングルもいいな〜。今回も安全に登山できました。ありがとうございます!
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タクシーで水ヶ塚Pへ帰還。このアングルもいいな〜。今回も安全に登山できました。ありがとうございます!

感想

一昨年の夏、富士山頂の剣ヶ峰の脇に、
撮影待ちのひとびとが100人くらい並んでいる様子を見て、
夏の富士に登ることは当分なかろうな、と思っていました。
おまけに、昨年に富士が世界遺産に登録されたので、
国内外のひとびとが一層大挙して訪れるだろうから、
もはやお山じゃなくて公園だな・・・、と思ったものでした。

それが1週間前、会社の若い男の子に富士山に登りませんか、
と誘われたので、思いがけず登ることになりました。

3ヶ月前の腰の怪我のことが頭によぎりました。
つい前週にコルセットが外れたとはいえ、
まだ歩荷トレや長期テン泊山行などができるようなコンディションではなく、
まして受傷後初登山が日本で一番高いお山ってのは、無理があるんでないかい?

しかし、ぼくは考えました。

富士山は砂地でアップダウンの連続がないので、
下肢にかかる負担が少ない。
膝を手術した3年前からずっと取り組んできた歩行動作の探求ですが、
腰を壊したことでもう1段階先に進む必要が出てきたので、
腰が完治していない状態の今だからこそ、
負担がかかりにくい歩行動作を試すいい機会ではないか?
荷は極力軽くし、それでも無理なようであれば、途中で引き返せばいい。

一方、同行者は20代半ばとぼくより一回りも若いですが、富士山は初めて。
コースの選択はちょっと考えました。

初富士で富士宮ルートや吉田ルートの激混みに巻き込まれて、
あーもう富士山なんか嫌いだ、という印象を持つと悲しいけれど、
よもや標高差2300mの御殿場ルート往復はハードすぎるし、
自分自身も無理はできない身体なので、
折衷案として富士宮ルートから宝永山に抜けるプリンスルートを経由し、
御殿場ルートから登頂することにしました。
これなら、渋滞の可能性は極端に下がります。

-----

さて、山行は無事に成功しました。
目論見通り、プリンスルートはガラガラで、
御殿場ルートも2年前よりは随分とひとが増えましたが、
それでもさすがに渋滞が起きるようなことは全くなく、
ペースを乱さずに歩けたので、
同行者は3,400mくらいまでは高度障害も出ず、
そこから上もちょっと頭痛が出た程度で済みました。

ぼく自身はというと、腰部の痛みや重みはあったものの、
現在の身体状況下で色々な歩き方を実験し、
下肢への負荷のかかり方を徹底的に追及した結果、
地面が固くない場合、登りより下りのほうが腰への負荷が軽減され、
下りより登りのほうが膝への負荷が軽減されるという、
なかなか興味深い体験を得ました。
また、3ヶ月のブランクで計りかねていた現在の体力や筋力の状態が、
予想していたよりも良いことが分かったので、多くの収穫がありました。
それとともに、まだ歩荷トレーニングや
長期山行ができるコンディションではないことも思い知りました。

当初は往路を遡行してプリンスルートから下る予定でしたが、
宝永火口にかかる馬の背で猛烈な風に遮られ、
同行者へかかるリスクが高すぎたため、大砂走から下山しました。

結果的に、富士山の美味しいところを全部歩けたこともあり、
同行者にとっても、ぼくにとっても、とてもボリューム感のある山行でした。

同行者が下りの8合付近で右膝を痛めてしまいましたが、
それでも弱音を吐くことなく最後まで歩き切り、
会社でのクールな側面とは違う、アツイハートを見せてくれたのが
一番の収穫でした。

下山直後は「もう二度と行くか」と思ったそうですが、
翌日に右足を引きながら出勤後は力強く
「体力つけて、歩行技術を身につけて、
 もう一回行きたいのでよろしくお願いします!」
と言ってくれました。

ぼくとしても、自分ひとりでは当分登る計画を立てなかったであろう夏富士、
一緒に登ることができてよかったです。
誘ってくれてありがとう!また登ろう!

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コメント

おかえりなさい!
motchさん こんばんは

まさかまさか、ケガのあとの初リハビリが富士山とは
それでもって、登頂しちゃうとは!

いやいや、ビックリです

収穫が多かったようで何よりです。
無理をせずにじっくりとリハビリを積んでくださいね
2014/7/29 22:54
>>doppoさん
ただいま(仮)です。

自分でも受傷後初登山が富士とは、
さすがにまったく予想してなかったです(笑)
結果的にたまたまそうなった感じですね。

晩秋を本格復帰のターゲットとするのは、
受傷当初からの構想通りですので、
しばらくは低山を短時間、短距離を歩く程度にとどめ、
大人しくしていたいと思います・・・
2014/7/29 23:08
こんにちは♪
お山への復帰、おめでとうございます
トレーニング登山に御殿場ルートを勧めていただいていて、
この夏中に行きたいと思っているので(できれば黒戸の前に
レコ、大変興味深く読ませていただきました。
うちは富士宮口からの宝永山ピストンと、富士宮口からの剣ヶ峰・お鉢めぐりしかしたことないので、御殿場ルートは初めてですので、心して臨みたいと思います。
同僚の方も、素晴らしい環境で初・富士山登頂されて何よりでした
富士山って最初に行った時どういう状況で登ったかによって好きと嫌いがはっきり分かれてしまう山だと思うので、motchさんのようなベテランさんがコース選択・同行されて、同僚の方はとても幸せだったと思います
2014/7/30 10:56
>>CATさん
こんにちは
コメントありがとうございます

まあ復帰というには程遠いコンディションですが、
とりあえずはいい山行ができて良かったです

大雑把にいうと、
夏の御殿場ルートは心拍数を上げすぎず、
一定のリズムで歩くようにすれば、
距離が長くて時間がかかること以外は、
難しいことはないです
たまに馬の背から宝永沢への吹きおろしが
危険な水準になるくらいです
もちろん、最低条件として、
一定水準以上の体力は必要ですが・・・

同僚くんはホントに楽しんでくれたようだし、
ぼくもとても楽しめたので、良かったです
やっぱ、お山は個々の条件に関わらず、
みんなが等しく楽しめれば最高ですね
2014/7/30 12:53
プロフィール画像
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