笈ヶ岳 山経験試させられ大満足 287/301座


- GPS
- 12:48
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 2,185m
- 下り
- 2,193m
コースタイム
- 山行
- 10:15
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 12:45
前日10:00 安曇野穂高発 糸魚川経由 白山IC 360号
16:00 林道終点登山口 車中泊
<復路>
17:40 登山口発 北陸道小矢部川SAで白海老丼・仮眠等
翌日 6:00 自宅着
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
笥笠(けがさ)中宮神社横を通り 第一分岐は左そして次の分岐は右へと進む どちらも進みたくないなと思う道方面(ダート)だった |
コース状況/ 危険箇所等 |
全ての山の経験値が試させられた 渓谷 悪路 徒渉 岩 倒木 藪 腕力 脚力 気力 等々 ロープ等設置が多く助かる 藪には踏跡がありテープも |
その他周辺情報 | 道の駅 瀬女(せな)は登山口まで30分ほどの位置にあり最初はここで車中泊を考えたが 登山口に車中泊(下見でダートを走り、また行き来するリスク) 360号線沿いに温泉いくつかある |
写真
感想
2022年(令和4年)10月30日(日)
笈ヶ岳 山経験試させられ大満足 287/301座
三百名山完登に私にとって超難関の笈ヶ岳へ。
残雪期も考えたが、中宮ダム経由西尾根での道が良く歩かれていることから思い切って登ることを決めた。
ただ時間がかかりそうなのは覚悟。
藪は踏跡、テープがあり山頂付近のみということで残雪期よりは安全と考えた。
先日男鹿岳の踏跡無し、テープも少ない迷路のような藪を経験してきたことも決め手だ。
明るい内に中宮ダムまで戻れれば良いと考えて暗い4時30分に出発。
私より早く4時前に出発した人がいた。
ライトを付けなければ真っ暗な中をまずは中宮ダムを目指す。
沢の音はするが全くその様子は分からない。
ライトで照らされる道はよく分かり問題なかったが、下りに意外と危険箇所を歩いていたことが知れた。
中宮ダムは立ち入り禁止とあるがダムの橋を渡りまだ暗い中沢沿いを行く。
徐々に明るくなり始め周りの景色が確かめられるようになってきた。
深い谷間を行くが小さな沢が入り込む度に下り登りを繰り返す。
カワキ谷はどの谷だったのか分からずじまいに通過していた。
ということでいくつか沢はあったが徒渉も問題なく通れた。
水晶谷には参った。
谷までが急下降で太い木につかまりロープも利用するが滑りそうで必死。
上部の橋脚跡のコンクリートから下り、渡れそうな箇所を探す。
渡れそうな所もあるが石が滑りそうなのと一つ跳んで、また跳ばなければならず裸足を決意する。
その場で裸足になるが深そうな流れ、渡った後対岸の登り口への移動が大変そうなのに気づく。
再び靴を履き渡れそうな登山道真下の幅広だが浅い流れへ移動、裸足になりヌルヌルする石の上冷たい水に耐えて対岸へと渡ることができた。
判断遅く20分ほど時間ロスをしてしまった。
平坦な西尾根取付きまでの道。
沢からも離れほぼ快適に歩け、周りの紅葉にも少し目が行く。
下山時その紅葉の素晴らしさに目を奪われ写真も撮れた。
ただ倒木が難儀だ。くぐり、またぎ通過する。体力消耗、息上がる。
西尾根取付きからは一気に急登。
細尾根は笹と雑木そして倒木のトリプルミックス、さらに掴みたいところにタラの芽の木があり2度ほど痛い目に。
道は分かり易く慎重に登れば問題は無かった。
ようやく着いた殺生岩前。迫力をもって立ちはだかる岩壁だ。
休憩場所に最適、景色も良く白山、残雪時の登山道稜線が一望できた。
岩をトラバースし始めるがいきなり横たわる笹で横滑り。
細いトラバース道を慎重に進んだ。
渡りきると長く太いロープが何本か張られた急登で再び尾根に。
急坂は滑り、かなり落下の可能性もあり必死にロープと笹などを掴む。
腕力が必要になり、足下も確保しながら登り切る。下りも時間がかかった。
尾根からは目の前に山頂が見え、笹の高さ濃さが増してきた。
ただ踏跡はあるので慌てず笹を漕げば問題なかった。
ただ倒木も多いので乗り越えながらの藪漕ぎ急登は体力と気力だ。
前山の手前で先行していた二人の方が下山してきた。
ここからが「激藪だよ」といいながら下って行かれた。
確かに厄介でハードルは高くなったが、踏跡があり藪慣れもあり倒木の方がきつかった。
通過する人が多くなれば夏道登山道として立派に通用すると思った。
前山を登り切ると目の前に形良い山頂が聳える。
笈(おいずる)「修験者の背負う箱」の意がある。角張った山容そこから来たのだろうか。調べるとやはり、「西側から見て笈を背負った修験者に似た山容」が笈ヶ岳の山名由来とあった。
角張った山容が形良く印象的で見映えする山だ。
最後の急登、激藪を漕ぐと明るい山頂へと飛び出た。
正に飛び出たという感じで藪から解放されたようだった。
思わず「やったー」と声が出た。
私にとっては三百名山の中で最も難しい山と刷り込まれていたので登頂できた喜びが湧き出たと思う。
360度の大展望。
なんと言っても展望の一番は白山、そして反対側に大笠山。
その他、残雪時登った猿ヶ馬場山、熊を見た三方岩岳はあれだろうかと眺めた。
長居はできないとの思いはあったものの存分に憧れの山頂を楽しむことができた。
前山を下った辺りでザックに付けていたポールが気づけば2本ともない。
藪、倒木の中で装着が弱かったか、枝などに引かれ落下してしまった。
登り返し探す余裕もなく笈ヶ岳の大きなゴミとなってしまった。
申し訳ない気持ちで一杯だ。
もし見つけた方は拾い下界で処分してほしい。
長年使ってきていたものだけに残念だが仕方ないと下山した。
適当な木を一本杖にして下ることとした。
まだ明るい内に中宮ダムまで下ることができた。
ダム湖の透き通る緑色その湖面に紅葉が映える。
5時を過ぎ夕暮れ時、徐々に暗くなり始めるが目が慣れたのか林道終点・登山口まではライト無しで無事下山できた。
私にとって超難関の笈ヶ岳を登り、無事下山できたことは大満足。
渓谷 悪路 徒渉 岩 倒木 藪 腕力 脚力 気力 等々
私のわずかばかりの山での経験値と体力が試させられた笈ヶ岳だった。
三百名山301座に近づく大きな一歩。
まだ秒読みではないが、後14座となった。
ふるちゃん
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