堂倉谷本谷
- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,312m
- 下り
- 1,317m
コースタイム
天候 | 7/26 晴 7/27 晴のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
7/26(土)
10:00 大台ヶ原駐車場−10:30 日出ヶ岳−12:00 堂倉滝⇔13:00 崩壊地−14:20 堂倉滝上−16:20 アザミ谷出合 C1
早朝京都発で一路大台ヶ原へ。この時期は標高1590mの大台ヶ原でもジリジリと暑く、沢以外の活動は考えられない。
まずは駐車場から30分で日出ヶ岳山頂へ。前回東ノ川を遡行した後に立ち寄った時はガスの中だったが、今回は中々の展望を楽しめる。ここから大杉谷へ向かう登山道を下り、約一時間半で堂倉滝到着。
ここから早速入渓としてもよかったのだが、二ヶ月前に大杉谷日帰りハイクをした際は大崩壊地帯までしか行っておらず、与八郎滝〜光滝も見ておこうということで、準備運動がてら大崩壊地帯まで空身で往復。裾の広がった光滝は中々見応えがある。しかし気温と湿気が物凄くて熱中症になりそうで、一刻も早く沢に入りたい気分。
堂倉滝は右岸のモノレールに向かう小道を辿り、架線場跡の裏側から下るが、ロープをFIXしているガレの手前から下降を始めてしまい、最後は懸垂下降に。この際、なんと甘めにパッキングしていたスイカがザックの中からぽろっと転げ落ち、下部の立木に激突して破裂してしまった…、そんなバナナ。懸垂しながらスイカの残骸を回収し、沢の水で洗って泣く泣く食べる。
堂倉谷は沢に降り立った瞬間からいきなり素晴らしい景色が広がるが、沢床はバイオフィルムのヌメリがすごく、ラバー靴だとかなり滑る。遡行開始五分で三回程スリップ。よく見ると場所によって足の生えかけたオタマジャクシが大量に集まって黒くなっている箇所があり、まるでタタリ神。
7m斜瀑は釜の右側を泳いで取り付き、ヌメる右壁を登る。30m滝は左岸からマーキング付きの明瞭な踏み跡があり、容易に巻ける。
ここから中七ツ釜と呼ばれるエリアに入るが、終始美しい景観で、一歩進むたびにカメラを取り出してしまうので全然ペースが上がらない。
10m斜瀑は右壁から容易に登れそうだったが、落ち口がヌメっているので念の為ロープを出す。残置ハーケンもあり快適。
この辺から巨岩も多く、東ノ川の渓相とも似ているが、こちらはスッキリしており歩きやすい。岩の間には赤いツツジが咲き乱れており、白い岩肌や碧い淵と絶妙にマッチして感動的な美しさ。
入渓から二時間でアザミ谷出合に到着。既に整地済みの幕営適地があるので、本日はここまでとする。
焚火を起こして夏野菜のホイル焼きに舌鼓を打つ。さらにデザートとなるリンゴのホイル焼きはまさに絶品。
星空を見上げながら、のんびりと渓の中の一夜を過ごす。
7/27(日)
8:00 C1−9:10 堰堤−10:40 林道(大休止)−11:50 二俣−14:10 稜線−15:20 大台ヶ原駐車場
朝から焚火を楽しみ、ゆるゆると出発。
門の様な大岩に懸かる滝を左岸から巻くと眼前にドームの様な不思議な滝が現れる。
これが奥七ツ釜と呼ばれるエリアで堂倉谷のハイライト。
しばし、ナメ滝とポットホールの織り成す不思議な自然の造形美に酔いしれながらの遡行となる。
堂倉滝の上から始まり、ここまで美しくないところが皆無。堂倉谷、頑張り過ぎ!
出発から一時間ほどで堰堤にぶつかるので、左手から巻く。ここから地形が変わってしばらく河原歩きとなり、さしもの堂倉谷も普通の渓相に近づく。
地池谷出合は昨晩のビバーク跡らしきものがあり、先行パーティがいる模様。魚影が見えたのでしばらく竿を出して遊んでみるが、残念ながらボウス。
林道を越えて、二つ目の堰堤を左手から巻くとやがて二俣。左俣へ進み、石楠花谷の出合を過ぎると、堂倉谷本谷のクライマックスとなる連瀑帯が始まる。
特に問題となる滝はないが、台風の影響の為かやや荒れ気味。また、カエルがかなり多く、掴もうとしたホールドに蹲っていたりして、苦手な人にとってはかなりの恐怖。パートナーはカエルの姿を見るたびに絶叫していた。
幅広12m滝はフリーでも問題なさそうだったが、練習も兼ねてロープを出す。適当なブッシュや隙間がなく、プロテクションを取るならハーケンとなる。
本谷核心部の2段25m滝は下部を右壁クラックから直登し、流芯を越えて上部は右岸から巻く。
続く3段15m滝もそこまで難しくないが、突如として雨が降ってきて岩肌が濡れた為、上段を抜けるやや際どい箇所のみロープを出す。後は特に問題となるところもなく、ひたすらツメ。
稜線付近はガスがかかり降ったり止んだりの天気。登山道と合流して少し進んだところでスコールの様な雨に見舞われ、急いで大台ヶ原駐車場へと向かった。
堂倉谷は関西随一の美渓と噂されるだけあり、下部の堂倉滝〜奥七ツ釜は神秘的な景観が延々と続き、是非とも遡行して欲しい渓である。後半の連瀑帯もそれなりに楽しめるがやや荒れ気味なので、渓谷美を楽しみたいなら日帰り遡行で林道までとするのもありかもしれない。一方、本谷以外でも奥堂倉には魅力的な谷が幾つかあるので、機会があればまた他のルートも遡行してみたい。
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