大洞川・井戸沢溯行〜大洞山〜狼谷・荒沢谷下降

usubashiro
その他1人 - GPS
- 34:05
- 距離
- 28.7km
- 登り
- 2,366m
- 下り
- 2,370m
コースタイム
7/10(6:15)…牛王院平(7:10)…将監峠(7:18)…ハゲ岩(9:25/9:30)…大洞山(9:45/9:52)…ハゲ岩(10:05/10:15)…前飛竜…1690m地点…前飛竜…飛竜権現(12:50)…北天のタル(13:20)…狼平(14:20)…荒沢谷・狼谷出合(16:00/16:15)…荒沢橋(17:55)
| 天候 | 7/9 曇り時々雨、 7/10 曇り一時雨 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
大洞川の本流、井戸沢は、水量豊かで流程の長い、荒川水系を代表する沢の一つとして知られていますが、下降路が長く、その選定に悩みました。結局、よく利用されている荒沢谷を下降ルートとしました。
七月八日、夜の七時に待ち合わせ、外環道から関越道を走らせて、花園インターで降りました。
「今日は、本格的な雨。まあ、梅雨だし、どうせ沢は濡れるし・・・・」と思うものの、「明日の天気はどうなるのだろう?」と心配します。雨音を聞きながら、夜中の三峰口駅で仮眠をしました。
九日、早朝、さらに車を走らせます。ダムの堰堤を渡り、三峰有料道路の道を左に分けると大洞林道が始まります。荒沢橋先のゲートまで舗装路でした。ここが、明日降りてくる予定場所なのでゲートの手前に車を置きます。支度を整え、歩き始めます。ジャリ道の林道歩きはウォーミングアップに丁度いい感じです。
井戸沢出合までのアプローチは、古い溯行図では、松葉沢にかかる橋の手前から沢を十分ほど下降するように書かれています。しかし、今や大きな堰堤が三つもできていて、その下りに苦労をしました。林道が松葉沢に向けて右に屈曲したあたりから、よく踏まれた緩やかな踏跡が降りて来ています。これがよく使われているようです。
そして、大洞川の本流に出ます。右岸に徒渉し、低い堰堤を越えるとすぐに惣小屋谷の出合に着き、井戸沢の溯行開始です。
下流部には釣り師が多く入渓していて落ちつきません。また、ワイヤーなどが張られている所も多く、随分人の手が入っている感じです。不安と思われる所には何かがあるので、そういった意味では緊張感にも欠けます。
やがて、沢が左に折れる所に掛かる八誕譴らキンチヂミの悪場が始まります。ここは、まず左手から高巻き、懸垂下降。続く淵や小滝は、へつりや水につかりながら楽しく進めます。
その後も、暗いゴルジュや深い釜などが平均して続き、楽しい川旅ができます。多少やっかいなへつりと、胸まで水に浸かる方法を選べるような淵もあり、楽しめる水量です。深い釜で泳いだりもします。
椹谷の出合を過ぎると、何箇所かビバークに適したいい所が出てきます。明日の行程の長さを考え、行けるところまで行こうということでそれらをやり過ごします。そろそろ行動をやめてもいい時間かなと思う頃、二俣手前の四誕貍紊砲いで颪泙蠑譴鮓つけました。
十日、私たちがビバークした四m滝上はなかなかよい所だったことがわかります。登りはじめるとすぐに樹林の中の細流となってしまったからです。こうなると、もうビバーク適地はありません。
やがて、煙突のある気になる小屋の前に出る。中が覗ける。
「生活の臭いが最近まであったような不思議な小屋だね。」
「後で調べてみたいね。」という会話になります。
そこから、傾斜の緩い笹原のなかの踏跡を辿っていくと牛王院平に出ます。ここから将監峠にかけては、林も途切れ、朝の光も心地よく気分のよい縦走路です。
大洞川の本流をせっかく溯行したので主脈縦走路から大洞山頂を往復します。途中、シャクナゲの花がまだ少し咲いていました。山頂は、原生林の中の静かな所です。
狼平から狼谷への下降路は見つけ易いのだろうか?今回、このことを大きなポイントとして考えていました。しかし、それどころか、登山道で道を間違え、主脈縦走路を踏み外してしまいました。丹波に降りるミサカ尾根に入ってしまい、前飛竜のピークを過ぎても気づかず、あまりに下りすぎることで、ようやくおかしいと気づきました。快調なペースで作ってきた貯金を使い果たし、逆に多くの借金を抱え込むほどの大きな時間のロスと体力の消耗をしてしまいました。
さて、三ツ山の南を回り込んで下り始めると、しだいに右手の斜面がゆるやかになります。登山道の下りも緩くなると笹原の狼平です。左手に注意してみると、狼谷に向けて、人が踏み込んだ跡がいくつか見つかります。
笹原に入り、交差する踏跡から、しっかりしたものを選んで、やや左手にジグザグに下ると、ゆるやかなまま狼谷の水流が現れる所に降りられました。そこからの展開には感動しました。滝は、ナメ滝が少しあるだけですが、傾斜の緩い沢ゆえの魅力が創り出されています。沢床が苔をまとい、そんな緑の中を静かに水が流れていく・・・・。心に残る風景です。そんな所なので、水のうまさも格別です。
やがて本流を合わせます。私たちは、道を間違えたおかげで、暗くなるまでの「三時間一本勝負」といった感じで、沢を味わう余裕もなく、頑張って下ります。
そろそろかなと思う頃、急に荒沢橋の上に出て終了。一気に力が抜けました。結局、Tさんはザイルを使用することなく、この沢を下降しました。私は、井戸淵の高巻きで懸垂下降を一度しました。
しばらく寝っころがって、そのあと川でさっぱりしました。支度を整えて、車に乗り込むと、すぐに暗くなってきました。
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