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記録ID: 496574
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ハイキング
伊豆・愛鷹

沼津アルプス 多比口〜鷲頭山〜志下口

2013年12月28日(土) [日帰り]
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bool その他2人
GPS
--:--
距離
4.6km
登り
440m
下り
440m

コースタイム

日帰り
山行
3:10
休憩
0:50
合計
4:00
10:10
110
12:00
12:50
10
13:00
70
14:10
志下公会堂バス停
沼津アルプスの最南部、多比口から鷲頭山に登るコースです。
都市部に近く標高も低い、そして変化に富んだ登山道が整備されているため、
縦走に挑戦される登山者も多いです。

その一方で、短距離の間に複数の登山口があるために、
今回のように特定の山だけを登るショートカットコースを設定しやすく、
自分たちの体力的、時間的な都合に合わせた柔軟な計画が立てることができます。

今回は訪れていませんが、同じ沼津アルプスでも北部の香貫山は
標高193mの低山ながらウォーキングコースも含む複数の登山道が整備され、
鷲頭山と比較すると難易度が低いようです。

目的に合わせて、どこからどの山までを目指そうか?
と山行計画を立てるのも、登山趣味の醍醐味の一つと言えるでしょう。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2013年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
S:JR沼津駅から伊豆箱根バスで「多比」下車。
G:「志下公会堂」から伊豆箱根バスでJR沼津駅へ。

※スタート、ゴールともに乗用車を駐車できるスペースはありません。
コース状況/
危険箇所等
沼津アルプスは香貫山(かぬきやま、193m)から大平山(おおひらやま、356m)にかけての静浦山地(しずうらさんち)の通称で、
最高所の鷲頭山(わしずやま)でも400m未満という低山が続く縦走路です。

登山道としては比較的よく整備されていますが、
傾斜のキツい坂道や、ロープ場など注意が必要な箇所が多数あります。
ただし市街地に近く標高も低いので、随所にエスケープルートが存在します。

低山だからと侮ることなく、しっかりと日帰り登山の装備を整えてから挑みましょう。
その他周辺情報 ゴール地点の「志下公会堂」付近にコンビニが1軒ありますが、
そのほかの地点には補給やトイレ休憩ができるような場所はありません。

ただし、沼津の市街地自体からは比較的近いので、
登山開始前に買い物を済ませることは容易です。

日帰りできる入浴施設は、近くには無さそうです。
今回は多比(たび)バス停からの山行スタート。
海岸線のすぐ近くです。
バス停周辺には、個人商店が1軒あるだけで何もありません。
今回は多比(たび)バス停からの山行スタート。
海岸線のすぐ近くです。
バス停周辺には、個人商店が1軒あるだけで何もありません。
登山口を示す標識が目印です。

沼津アルプスの山々はどれも海に近く、駿河湾と富士山を同時に眺望できます。
また麓を国道414号線が平行しているので、登山口が多数あり、柔軟な登山計画を立てることができるのも魅力の一つです。
登山口を示す標識が目印です。

沼津アルプスの山々はどれも海に近く、駿河湾と富士山を同時に眺望できます。
また麓を国道414号線が平行しているので、登山口が多数あり、柔軟な登山計画を立てることができるのも魅力の一つです。
沼津アルプス最南端の登山口、多比口を登ります。
時折、地元農家の車が行き来していくほかは人にも車にも出会いません。
沼津アルプス最南端の登山口、多比口を登ります。
時折、地元農家の車が行き来していくほかは人にも車にも出会いません。
沼津アルプスは、地元の登山愛好家たちによって整備されたハイキングコースです。
道中には随所に、こうした手作り感あふれる標識が立てられています。
沼津アルプスは、地元の登山愛好家たちによって整備されたハイキングコースです。
道中には随所に、こうした手作り感あふれる標識が立てられています。
振り返って海のほうを見下ろすと、「あわしまマリンパーク」のある淡島(あわしま)が見えます。
振り返って海のほうを見下ろすと、「あわしまマリンパーク」のある淡島(あわしま)が見えます。
坂を登っていくと、やがて未舗装の登山道が現れます。
向かって左手の崖の途中に、観音菩薩を安置するお堂が見えます。
おそらく、地元の方々が古くから守り伝えてきた信仰の場所なのでしょう。
坂を登っていくと、やがて未舗装の登山道が現れます。
向かって左手の崖の途中に、観音菩薩を安置するお堂が見えます。
おそらく、地元の方々が古くから守り伝えてきた信仰の場所なのでしょう。
木立の中を登ります。
このあたりから気分的には、ハイキングというより登山に近くなります。
(※のちに完全に逆転します)
木立の中を登ります。
このあたりから気分的には、ハイキングというより登山に近くなります。
(※のちに完全に逆転します)
坂を登り詰めた先が、多比口峠です。
ここが大平山と鷲頭山の分岐点となっています。
今回は西の尾根伝いに、鷲頭山に向かいます。

写真は登ってきた道を振り返って撮影したもので、
奥が多比方面、左が大平山、右が鷲頭山へのルートです。
坂を登り詰めた先が、多比口峠です。
ここが大平山と鷲頭山の分岐点となっています。
今回は西の尾根伝いに、鷲頭山に向かいます。

写真は登ってきた道を振り返って撮影したもので、
奥が多比方面、左が大平山、右が鷲頭山へのルートです。
多比口峠から鷲頭山へと向かう尾根の途中からは、雄大な富士山が見えます。
今回のコース中、最もよく富士山を眺めることができた絶景スポットです。
多比口峠から鷲頭山へと向かう尾根の途中からは、雄大な富士山が見えます。
今回のコース中、最もよく富士山を眺めることができた絶景スポットです。
「ウバメガシの尾根道」という愛称の付けられた箇所。
今回のルート最大の見せ場にして、足を取られやすい難所でもあります。
転倒防止のために、ストックはザックに片付けて、両手をあけておきましょう。
「ウバメガシの尾根道」という愛称の付けられた箇所。
今回のルート最大の見せ場にして、足を取られやすい難所でもあります。
転倒防止のために、ストックはザックに片付けて、両手をあけておきましょう。
大岩や大木を適宜まきながら先を目指します。
少しばかり、藪こぎのノウハウが要求される箇所です。
気分的には、もうすっかり登山。
大岩や大木を適宜まきながら先を目指します。
少しばかり、藪こぎのノウハウが要求される箇所です。
気分的には、もうすっかり登山。
尾根道から北麓の、大平地区を見下ろしたところです。
かなり標高を稼いできました。
山頂まで、あと少し!
尾根道から北麓の、大平地区を見下ろしたところです。
かなり標高を稼いできました。
山頂まで、あと少し!
鷲頭山山頂。標高392m。
眼下には駿河湾が広がります。
山頂はベンチのある広場になっていて、昼食や休憩に最適です。
ただ角度的に木々に遮られてしまい、富士山を望むのは難しいです。
鷲頭山山頂。標高392m。
眼下には駿河湾が広がります。
山頂はベンチのある広場になっていて、昼食や休憩に最適です。
ただ角度的に木々に遮られてしまい、富士山を望むのは難しいです。
小鷲頭山。標高330m。
鷲頭山のすぐ北側にあるもう一つのピークです。
山頂は富士山と駿河湾(千本松原の付近)を同時を望むことができるビュースポットです。
小鷲頭山。標高330m。
鷲頭山のすぐ北側にあるもう一つのピークです。
山頂は富士山と駿河湾(千本松原の付近)を同時を望むことができるビュースポットです。
小鷲頭山の山頂には中将さんこと平重衡(たいらのしげひら)が自刃したと伝わる場所があり、「中将さん保存会」の名でロープが張られていて、禁足地となっています。

平重衡は清盛の五男で、源平合戦のさなか、奈良の東大寺や興福寺を焼き打ちした武将です。
『平家物語』では「三位中将重衡」として登場します。
小鷲頭山の山頂には中将さんこと平重衡(たいらのしげひら)が自刃したと伝わる場所があり、「中将さん保存会」の名でロープが張られていて、禁足地となっています。

平重衡は清盛の五男で、源平合戦のさなか、奈良の東大寺や興福寺を焼き打ちした武将です。
『平家物語』では「三位中将重衡」として登場します。
小鷲頭山直下の鎖場(ロープ場)。
このコース中、最も緊張を強いられる箇所です。
三点支持で、ゆっくり、慎重に下っていきます。
小鷲頭山直下の鎖場(ロープ場)。
このコース中、最も緊張を強いられる箇所です。
三点支持で、ゆっくり、慎重に下っていきます。
源平時代の武将、平重衡が潜伏していたという岩室、中将岩。
歴史書には、重衡は一ノ谷の合戦で敗れて捕虜となり、伊豆国に連行された後、京の木津川で斬首されたと書かれています。
しかし、ここ沼津では密かに鷲頭山へと脱出し、この中将岩に潜伏していたという民間伝承が残っています。

伝説の通りなら、中将はここからあの急斜面を登って小鷲頭山の山頂へと逃走した、ということになりますが……。
源平時代の武将、平重衡が潜伏していたという岩室、中将岩。
歴史書には、重衡は一ノ谷の合戦で敗れて捕虜となり、伊豆国に連行された後、京の木津川で斬首されたと書かれています。
しかし、ここ沼津では密かに鷲頭山へと脱出し、この中将岩に潜伏していたという民間伝承が残っています。

伝説の通りなら、中将はここからあの急斜面を登って小鷲頭山の山頂へと逃走した、ということになりますが……。
ボツボツとした姿が特徴的な、ぼたもち岩。
この岩が徳倉山(とくらやま)と志下(しげ)登山口との分岐点の目印です。
今回は志下口へと山を下ります。
ボツボツとした姿が特徴的な、ぼたもち岩。
この岩が徳倉山(とくらやま)と志下(しげ)登山口との分岐点の目印です。
今回は志下口へと山を下ります。
志下口へのルートは、鬱蒼とした樹林帯の中を歩きます。
傾斜は緩やかですが、足元は不安定ですので要注意。
志下口へのルートは、鬱蒼とした樹林帯の中を歩きます。
傾斜は緩やかですが、足元は不安定ですので要注意。
志下登山口から鷲頭山を振り返ったところです。
ここから最寄りの「志下公会堂」バス停までは平地を歩きます。
路地の合間からは、北に富士山を見ることもできます。
志下登山口から鷲頭山を振り返ったところです。
ここから最寄りの「志下公会堂」バス停までは平地を歩きます。
路地の合間からは、北に富士山を見ることもできます。

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 防寒着 雨具 日よけ帽子 ザック 昼ご飯 飲料 レジャーシート 地図(地形図) 筆記用具 保険証 携帯 時計 タオル カメラ
共同装備
非常食 調味料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器
備考 雨具、ザック、登山靴はもちろん、
トレッキングポールに水分、行動食など登山道具一式を用意してください。
低山だからといって甘く見てかかると痛い目を見ます。

感想

「山、高きが故に貴からず」
とは、登山を始めた当初、職場の先輩(登山ベテラン)より言われた言葉です。
同時に「低きが故に卑しからず」とも。
その言葉を、初めてこの身をもって痛烈に理解することができたのがこの沼津アルプスでした。

標高は、最高所の鷲津山山頂ですら400mに満たないのですが、
とにかく急斜面や足場の悪い箇所の連続でキツいです……。

”山、低きが故に卑しからず”。
山の標高と難易度は必ずしも比例しません。たとえ1mの落差でも打ち所が悪ければ生命にかかわることもあります。
ですが、トラブルという結果は何らかの原因があるからこそ起きてしまう必然でもあります。

その原因とは、たとえば装備や体調管理、登山計画が不十分であったり、
あるいは天気や体力の悪化を予見できなかったり、ということなのでしょうが、
きっとそのあたりを自分自身で見極めることができるか否かが、
登山初心者と、経験者と呼べるレベルまで到達した人との差でもあるのでしょう。

今回はベテラン2名に随行しての記録係としての山行でしたが、
自分一人だけでは、とても踏破なんかできなかったと思います。
早く一人前のヤマ屋になりたいですね。

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