弥平四郎登山口から飯豊山→大日岳往復 御西小屋で幕営

- GPS
- 32:00
- 距離
- 33.6km
- 登り
- 2,789m
- 下り
- 2,795m
コースタイム
弥平四郎登山口(祓川駐車場)7:00→[新ルート]→上ノ越8:25→疣岩分岐10:00→疣岩山10:10→三国岳10:50→切合小屋12:35→草履塚13:15→本山小屋14:30→14:45飯豊山15:00→16:05御西小屋
【2日目】
御西小屋5:35→6:40大日岳山頂7:00→御西小屋7:45→御西小屋水場7:50→8:55飯豊山9:15→本山小屋9:25→草履塚10:25→切合小屋10:45→種蒔山11:05→三国岳12:00→疣岩山12:50→疣岩分岐12:55→[新長坂ルート]→祓川山荘14:35→弥平四郎登山口(祓川駐車場)14:50
| 天候 | 1日目 曇り時々晴れ 2日目 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
まずは往路の状況を書きます。 【弥平四郎登山口〜三国岳 新ルート経由】 登山開始からいきなり樹林帯の中の急登が始まります。初めに見える尾根まで登ると、暫く水平移動になり、やがて上ノ越がある次の尾根が見えてきます。一旦下って再び尾根までの登りにとりかかります。 上ノ越は休憩場所も特になく、眺望もありません。到着して安心するのも束の間で、ここから巻岩山までは更に登っていきます。 巻岩山は高度感があり、右手に駐車場側の谷、左手には飯豊連峰の主稜線を眺めることができます。飯豊本山まではまだかなり距離があるのが分かります。 新長坂ルートの分岐を過ぎて疣岩山まではひと登り。少し先に三国小屋が見えますが、山頂から下って1時間ほどかかります。 三国小屋は管理人さんが見当たらず、販売物品のリストが小屋の壁に貼りだされているのですが購入はできませんでした。 全体的に土道で、濡れていると滑りそうな場所も多々ありましたが、私は問題無く歩けました。祓川駐車場には仮設トイレがあります。 【三国岳〜切合小屋】 アップダウンのある岩場を通過します。当面のピークである種蒔山を目指して、右手に地蔵岳に続く尾根と深い谷を見ながら歩いていきます。途中にロープ場、梯子場がありますが、距離も短く慎重に進めば特に問題ないかと思います。多くの女性も難無く通過していらっしゃいました。 種蒔山まで辛抱して登ると、眼下の切合小屋までぐっと下っていきます。下りの途中に指導標識が寝ていましたが、地蔵岳への分岐がありました。 切合小屋も管理人さんを見かけませんでしたので、物品の購入ができなかったのですが、小屋前に水場があり、ペットボトルがすぐに一杯になるほどの水量で重宝いたしました。小屋脇には有料トイレ(100円)もあります。 【切合小屋〜本山小屋】 初めはザレた箇所を登っていきます。踏み跡が不明瞭ということもなく、迷うことはまず無いと思われます。草履塚が当面のピークで飯豊本山を間近に見ることができます。ここからグイグイと下っていくと、すぐ下に石積みに囲われた姥権現があり、すぐその先に岩稜が突き出た御秘所があります。 御秘所は両側が切れていて高度感がありますが、ゆっくり進めば問題なく通過できると思います。更にその先にある御前坂まで辿り着けば、いよいよ本山小屋への登りです。九十九折のガレた登りで、ここが辛抱のしどころ。見えているピーク(一ノ王子)のすぐ先にテント場(2張出ていました)があり、それを横目に少し歩けば本山小屋と飯豊山神社があります。 本山小屋には管理人さんがいらっしゃいました。水場は小屋手前の右手斜面を100mほど下りたところにあるそうです。 【本山小屋〜飯豊山山頂】 小屋からはほど近くに山頂が見え、ほぼ水平移動です。山頂は小さな丘といった様相です。ここからは右手に大尾根が見えてとても景色の良い場所です。他のハイカーの方々も皆、熱心に写真撮影をされていました。 山頂からの景色は雄大。この時間、南からガスが湧きあがってきて、明日向かう大日岳は厚い雲の中でしたが、「来た甲斐がある」と感じる素晴らしい眺めです。 【飯豊山山頂〜御西小屋】 なだらかな尾根歩きで、非常に気分の良い場所です。御西岳の稜線を右手(北側)に見ながら歩きますので、南側の景色を楽しめます。手前の斜面には数か所に雪渓が広がっています。 ※御西小屋については、感想欄に詳しく書きます。 【御西小屋〜大日岳山頂】 御西小屋からは一旦下ります。大日岳は雄大で登りがキツそうに見えますが、左前方のオンベ松尾根の姿を楽しみながら辛抱して登ると、じきに山頂に到着します。私より先に山頂に向い、折り返してきた若い男女各1人ずつに伺ったところ、小屋から山頂までは1時間程度で到着したそうです。 大日岳からの景色は申し分ありません。晴れているので新潟の町や日本海、飯豊連峰をはじめ南東北〜北関東の山々が一望できます。日の出を見られたら最高ではないでしょうか。 【帰路:疣岩山まで】 登りよりも時間に余裕があるので、私は花や周辺の景色を楽しみながら歩くことができました。ただし、基本的には下りなのですが疣岩山まではアップダウンを繰り返しますので、徐々に疲れが溜まっていきます。 やれやれ、ようやく疣岩山まで登ると左手に新長坂ルートの急坂がくっきりと見えます。「え、ここを下るの?!」と思うくらいの急勾配。新ルートをとれば上ノ越までまだ多少のアップダウンがあり、ルート選択に迷ってしまいます。 【帰路:新長坂ルート】 前半は露岩帯のザレた急坂です。結構な勾配で高度もあり、なかなかに怖い場所ですが、特に危険はありませんでした。小高いピークの手前が松平峠で右手に折れていきます。 松平峠からは中盤。樹林帯内の土と岩場の急坂です。崩壊地あり倒木ありで、ルートの一部は荒れ気味。濡れた岩や木の根が大変滑りやすく、私は4度もスリップし、うち1回はコースアウトして斜面を落ちそうになってしまいました。 後半は樹林帯内の緩やかな土道です。疲労困憊のなか、やっとホッとできる感じなのですが、無人の祓川山荘を横目に歩くと、すぐ先で沢まで一気に下り始めます。木橋で渡渉していよいよ駐車場の目前。ここで最後の最後にロープ場の急登が現れ、思わず泣きが入ってしまいます。 山と高原地図では、水場の標記が3箇所ありますが、猪鼻水場は気付かず、また中間の水量の少ない沢には水場の標記はなく、飲用適かも分かりませんでした。 【全体的に】 飯豊連峰は雄大で、とにかく眺望は最高です。また、この時期は沢山の種類の花が咲いており、鳥、昆虫やヘビ、トカゲ、カエルまで沢山の生き物に出合います。 登山道は、アップダウンを繰り返し体力を奪います。レコを拝見すると日帰りされているツワモノもいらっしゃるようですが、泊りでゆっくり訪れる方がこの山向きかもしれません。小屋は適度な距離に配置されています。 「新ルート」と「新長坂ルート」を比較すると、同じ高度をほぼ同じ時間で登ることから、どちらも急登に違いありません。 しかし新長坂ルートは、疲れて踏ん張りが利かないこともあったのでしょうが、慎重に歩いたつもりが自分自身数回転んだ経験から、新ルートの方が比較的安全ではないかと思います。新ルートも土道の急勾配なのでスリッピーかもしれませんが、私としては新長坂ルートの下りはお勧めいたしません。 トイレは各小屋にありますが、水場は切合小屋以外は多少ルートからはずれた場所にあります。 私のau携帯は、稜線では一部を除き電波が入りやすかったようです。 |
| その他周辺情報 | ●道の駅にしあいづ 往路は午前5時過ぎに寄りましたが、トイレと道路情報ステーションのみ利用可能でした。帰路は午後6時頃に到着。お土産は種類が豊富で重宝しました。私は果物と野菜を購入。お腹がすいたのでレストランで親子丼を注文すると、きのこが沢山入った丼が登場。「きのこ丼with鶏肉」という感じなのですが、疲れた時の甘い味付けといい、きのこ好きの私としてはとても美味しくいただけました。 http://www.thr.mlit.go.jp/bumon/j77501/homepage/facilities/westaizu2/index.html ●ふれあいランド高郷 県道16号線からアクセスします。開館時間:午前9:00〜午後9:00 休館日:毎週火曜日(祝祭日の場合は翌日)、1月1日 利用料金:一日 大人500円、小学生300円 その他:露天風呂からは周辺の山が見渡せます。 http://www.frtspa.co.jp/ |
写真
装備
| 個人装備 |
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
テント
テントマット
シェラフ
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|---|
感想
今回は少し遅めの夏休みをいただき、飯豊山に登ることにしました。この山は福島県と山形県の境にあります。私の両親は共に山形県出身で、東北地方には親類縁者が多く、以前から飯豊山が素晴らしい山であることは耳にしていたのですが、山が深く大変そうだなとずっと足が向かずにいました。
ここのところ天候はどこも不順ですが、この9月3〜4日は飯豊山の天気は良さそうです。出来れば飯豊連峰主稜線を歩き、最高峰の大日岳まで遠征したいと思いました。地図と睨めっこした結果、福島県側の弥平四郎登山口からソロテントを担いで登り、御西小屋で幕営し、翌朝に大日岳にアタックすることに決定。
弥平四郎登山口から登るには、新ルートと新長坂ルートの2つがありますが、どちらも利用してみたいです。往路は水をたっぷり担いでいるので、地図では3箇所水場の標記がある新長坂は下りで使うこととし、登りは新ルートを選択しました。
詳しい結果は「コース状況欄」に書きましたが、私としては登り下りとも新ルートがお勧めです。
いや、それにしてもアップダウンの繰り返しで、往路復路ともに疲労困憊しました。登山道に指導標識は少なく、山小屋の物販も品揃えが貧弱。「東北のアルプス」とは、主に山の深さを指しているのかもしれませんが、アルプスとはまた違う落ち着いて凛とした感じがあります。今の季節は非常に沢山の種類の花が咲いており、また、飯豊連峰の山や谷が織りなす景色は素晴らしく、山行の疲れを癒してくれます。
2日目は地元のベテランハイカーさんが「こんなに遠くの山が見えるほど晴れるのは、飯豊では滅多に無いことだよ。」と。予定通り大日岳まで行くことができ、最高の景色を堪能することが出来たのは幸いでした。これなら、御来光を山頂で迎えたかったです。その楽しみはまたの機会にとっておきます。次回は別の登山口からアタックしてみたいですね。(´∀`)
では、最後に御西小屋の情報を記載しておきます。
●御西小屋
梅花皮(かいらぎ)小屋ともども同じNPOが運営しているそうです。管理人さんは10月頃まで入れ替わり常駐されるとのこと。食糧や飲料の物販は、「ある時とない時があるから、なるべく事前に予約してほしい。」と。
テント場はぎっしり詰めれば30張位はいけそうですが、概ね地面が傾斜しており、平らな場所は僅かしかありません。
南斜面を少し下りると、草が丸く禿げている場所が見えます。そこが水場で登山道から100mほど下ります。金属管からは冷たくて美味しい水が出ていて、ペットボトルがすぐに一杯になる程度の水量があります。切合小屋の水場と同程度といったところでしょうか。
夜は、月明かりに照らされた大日岳、稜線を越えて滝の様に流れる雲とその右手奥に新潟の町灯りが見えてとても綺麗です。風の通り道ではありますが、この時期ですので寒くて困るほどではありませんでした。
ここの良いところは、何と言っても大日岳の近さ。その姿を間近に見られるところでしょうか。
さとたけ












同じ日程でほぼ同じ行程で歩いていました
写真にもチラッと写っている赤いテントの者です
お天気良かったですねぇ〜
大日岳なんかはいつもガスがかかっちゃう山だそうでこれほどスッキリ晴れてる日は少ないそうです。
こんなお天気の日にまた登りに行きたいです
mamepyonさん、お疲れ様でした。d(^^*)
飯豊山の山頂でお会いして、御西小屋のテント場では御近所でしたね。
2日目の大日岳では、私がこれから登ろうとしていたところ、下山してきたmamepyonさんとすれ違い「日の出が最高だった。」と言っていましたね。昨夜、ヤマレコを見て一緒にいた方だと気付きましたよ。
過去のレコやプロフィールを拝見しましたが、「世界中どこの山にでも現れます。」なんて凄いなぁ…。山が好きという気持ちが伝わってきました。
大日岳からの帰路、小屋の管理人さんやハイカーさん達が口ぐちに「さっき会った静岡の人は、こう言ってた。」などとお話しされていて、皆に親しみを持たれ、印象に残る方なんだなとつくづく思いました。人柄の良さが現れているのだと思います。
ぺんた君、可愛いですね。
どこかで会ったら、また話しをしましょう。(*゚▽゚*) 今後ともレコを楽しみにしております。
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