【丹沢】大倉〜勘七ノ沢〜源次郎沢〜大倉
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.7km
- 登り
- 1,125m
- 下り
- 1,118m
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
今シーズンの沢納めで表丹沢に行ってきました。今回の遡下降ははシーズン初めから今シーズンの内に単独で行きたいと思っていたルートです。この1年で自分がどれだけ成長したかを試すつもりでしたが、課題点ばかりが浮き彫りになってしまいました。
トポは「東京起点沢登ルート120」の物を使用。
小田急、バスを乗り継ぎ今年度3度目の大倉へ。天気は上々。今日は行程が長いため、素直に林道経由で二俣まで行く。人が多い。林道で登山者とすれ違う時、挨拶すべきなのかいつも迷う。
勘七の沢に少し入った所で換装して入渓。同タイミングで御夫婦のパーティーも勘七の沢に入った。このパーティーには後ほど大変お世話になる。
堰堤を過ぎ、先月登った小草平を分けるとすぐさまF1。トポには左壁とあり、ネットでも左壁を登っている記録が多いが、見た感じ高度感があり最後が難しそう。今回は単独ということで無理はできないので右岸を巻くことにする。巻き道は流石人気の沢とあって踏み跡もあり容易だった。滝を過ぎたところで懸垂下降。一度キンクを取るべき所を、めんどくさがってそのままセットしようとしたらぐっちゃぐちゃに絡まってしまった。楽をしようとして余計手間が増えるという。またザイルの末端に結び目を作るのも忘れていた。結局ロープを出してから仕舞うまで20分以上かかった。この間に御夫妻はリードで滝を直登。
50mくらい歩くとF2。ここはトポ通り右壁を登る。岩は脆いがホールドが多く簡単に登れた。直上の堰堤を巻くとすぐにF3が現れる。ここまでは滝が連続して息つく暇もない。
F3は釜を持った緩い樋状滝。まずはトポ通り左岸をへつって右壁に取りつこうとするも、うまくへつれず引き返す。次に右岸をへつり、滝を跨いで右壁にアプローチしようとしてこれも失敗。止むを得ず釜を泳いで右壁まで行くことにして引き返そうとする。しかしどうしても引き返せない。引き返せる範囲で進むという原則を忘れてホイホイ進んでしまった。痛恨のミス。
釜の水面までは精々1mくらいで釜の深さも腰ぐらいまではあるので飛び降りても怪我はしないだろうが、できればそれは避けたい。情けない気分であれこれ試行錯誤していると、水流中は意外とフリクションが利くことに気付いた。これは水流中を登れるんじゃないか、と思ってしまったのである。まさしく溺れる者は藁をも掴む。
水流中に移った点から3mぐらい先まではするする行けたが、そこからホールドがなくなって詰まってしまった。何とか行けそうだけど、後一歩踏み出す勇気が出ない。11月だというのに滝の飛沫を浴びながら逡巡していると、左岸のへつりから右壁を突破した御夫妻がロープを出そうかと言って下さった。一瞬悩んでからありがたく使わせて頂くことにする。これで単独の実力を試す云々はすっかりどこかへ行ってしまった。
反省点。まず引き返せるかどうかを確認せずに右岸をへつってしまったのがよくなかった。今思い返すとここは本当に何も考えずに登っていて光に群がるミドリムシ同然だった。次に、追い詰められて水流中を登り始めた点。何とか窮地を脱したいという思いで、通常の状態なら先で詰まることが見え見えなはずのルートに手を出してしまった。ピンチの時こそ冷静にならなければ。ここでそう反省したところで、現地で実践することはできないのが常ではあるが。
御夫妻にお礼をして先へ進む。暫くは単調な景色が続く。勘七ノ沢はナンバリングされた滝は立派だが、それ以外の要素は割と凡庸という印象。先月行ったナルミズ沢とつい比較してしまうからそう思うのかもしれない。F4はトポに従って右のチムニーを登る。容易ではあったがF3の反省をもとに慎重に登った。
ここからは堰堤の連続。よくこんなところにこれだけの堰堤群を作るものだ。巻いたり端っこを登ったりして適当に越える。うんざりしかけた所で最後の目玉F5。すらりと伸びた端正な滝だった。こういう滝をリードできたらきっと楽しいだろうなと思いつつ左を巻く。斜度があってかなり怖かった。
F5を過ぎると後は何もない。水が枯れた所で適当な尾根を登り始める。思いつきで沢状ではなく尾根を登ってみたが、土がグズグズな上にトゲだらけのブッシュが繁茂していて二重に消耗してしまった。特にブッシュは酷かった。そのかわり花立山荘にぴたりと着くことができた。ここも人だらけ。
一休みして源次郎に向けて降りていく。日没までの残り時間はちょっとシビアだった。まあ間に合うだろうと踏んで先へ進んでしまったが、やはり大倉尾根下山にすべきだったと今は思う。
初めは笹を踏みながら緩やかに下り、やがてガレた涸れ沢に入っていく。進めど一向に水が出ない。漸く辿りついたF10は右岸をクライムダウン。問題なし。F9はどうしてもクライムダウンできず懸垂下降。勘七のF1よりはスムーズにできた。F8は気づかぬまま通過。F7、F6は記憶がない。懸垂下降はしなかった。F6の下で突然水が現れ、水量3:2の二俣を経て急激に水量が増加。
再び間が空いてF5(?)。二股との位置関係からみてこの先、現地の看板と「東京起点」の滝の番号はずれている。どうずれているのかは忘れてしまった。トポには左岸を巻けるとあり、確かに細い道のようなものが見えなくもないものの、ちょっと降りる気にはなれない。また懸垂下降か・・・。落ち口にはラッペルリングの嵌ったFIXEの支点が「俺を使え」と言わんばかりだが、やや古かったので今回は遠慮する。少し離れた立木で降りる。
暫く何もない。次の滝は下から見ると立派だが右岸を容易に巻ける。その次も右岸から降りようとしたが、傾斜が緩い癖になかなか降りられない。早々にあきらめてここも懸垂下降。
後はこれといった見せ場もなく、F3〜F1を気づかぬまま通過して書策新道に合流する。F5(?)はなかなかだが、他はあまり印象に残らない沢だった。戸沢のキャンプ場で装備を解除し、月明かりに照らされた林道を大倉へ。風のつり橋を始めて夜に渡ってロマンチックだなあと思っていたが、帰ってから調べたらあれは自殺の名所らしい・・・。
まとめ:
勘七の沢・・・滝は良かった。
源次郎沢・・・今回は良さを見つけてあげられなかった。登れば分かるのだろうか。
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