蓬莱山
- GPS
- 04:52
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 980m
- 下り
- 1,003m
コースタイム
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 6:08
天候 | 晴れたり曇ったり、霧、霧雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
下山路はやや荒れ気味 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
|
---|
感想
春の花の季節は去ろうとしているが、それでも花の百名山の霊仙山には行っておきたいと、一度は行き先を定めたものの、金曜日は相当な降雨があり、ちっと待てよとなった。霊仙山は泥の急傾斜が雨後にはひどい状態になって危ないという。さらに大洞谷の渡渉が二回あり、増水が心配だ。ということで、琵琶湖の東岸から西岸に目を移して、比良山地の蓬莱山に行くことにした。登路には薬師の滝から小女郎峠へと上がるルートを選び、下山路は蓬莱山頂から野離子川上流に達する道にして、周回コースをとる。登りは谷に沿って登るので渡渉もある。昨日の雨がやはり心配で、ビーチサンダル持参で行く。以前調べた時に登り口に駐車スペースがあることを確かめていたが、念のため再度チェックすると、山に入る手前に福谷の郷というscenic placeがあって駐車スペースもあるという。安心してとめておけそうなので、ここをスタート地点に定める。周回するとなると、山奥にとめたんじゃ下山後、そこまで登っていく羽目になるから、むしろ手前のほうが都合がいい。
いざここに行こうと車を走らせるが、これが曲者だ。湖西道路を降りてから比良山麓の中山間農村地帯を行くが、右に左にうねうねと曲がって道幅も狭い。ここはナビなしだとかなりきついだろう。そして見えてきた福谷の郷の東屋。一旦はこの東屋の横の草地に車を停める。この地からの眺めは素晴らしい!眼下の琵琶湖の広がりに加えて、すぐ右手には棚田がずっと下の方まで段々になって続いている。ちょうど田植えの直後で、水を張った田んぼの輝きが、琵琶湖と実にいいマッチングなのだ。
その眺めを満喫していると、男女二人のパーティー、男性単独行者が下を向いて一歩一歩登って行った。蓬莱駅から登って来たのだろう。ここまで車で来た身としてはちょっと後ろめたい気分でもある。さて出発、とわずかに車道を登りかかると、すぐ上に舗装した駐車場があった。ここに車を移動して、今度こそスタートである。
しばし舗装された道を登ると20分ほどで道は終わる。堰堤を流下する水はなかなかの量で、渡渉点がどのあたりなのか少々気になる。山中に入ってしばらくすると大きな滝が目前に迫ってくる。薬師の滝だ。立派な滝で近くに寄ってみる。この辺りがヤマビル汚染地帯かどうかは調べていないが、彼らは滝場に多い。宍粟でasakinuがやられたのも滝場で山菜を採った時と推定している。ということで、長居はしない(足元はヒル避けスプレーをしてきているが)。谷道の特徴で最初は傾斜がゆるく、山の奥へと入り込んでいく感じだ。本流は2回渡渉、支沢を一回渡渉するが、全く問題にもならない。比良の谷は流程が短く、保水力が乏しいせいか。
やがて傾斜は増していよいよ源頭に向かっての急登となる。単独行の男性が抜いていく。ここで二人、そして三人のパーティーを抜き、「なんでこんなにしんどいの」という急登を喘ぎ登る。さらに二人パーティーが直前を登っている。周囲はササ原になって谷は小さなくぼみとなり、稜線近しを悟るが、登るほどに霧が深まる。真っ白な世界。風も強くなって、雨滴が混じる。もう終わっていると思っていたイワカガミがかろうじて残っており、それに励まされて登り切ったところに小女郎峠の標識があった。長袖シャツに雨具を着込んで、折角なので小女郎池に行ってみる。やはり、辺り一面真っ白で何も見えず。何やら広い空間があるのでそこに池があるに違いない。少し歩を進めると、水を含んだ地盤が沈んで、池との境であることを知る。きっといい景色なのだろうが、らちが明かないので引き返し、蓬莱山頂を目指す。稜線に乗るまでの踏ん張りで緩やかな山頂への登りさえもきつく感じる。ササの尾根上から、晴れていれば琵琶湖が一望されるはずだが、相変わらず何も見えない。山頂目前で心なしか霧が薄らいだ感じで、てっぺんの構造物が見えてきた。山頂にはゴンドラとリフトを乗り継いで歩かずに達することができるので、多くの観光客でにぎわっていた。誰も興味を払わない一等三角点の石柱を確認の後、我々は展望デッキのような舞台の付け根に座って昼食とする。
その間、一瞬霧が薄らぐと下界と琵琶湖の一端が顔を覗かせる。見えたみえた、とそれだけでうれしくなるものだ。皆がくつろいでいると、なぜかこちらものんびり過ごしてしまう。霧は一向に「霧散」せず、あきらめて下山とする。この霧の中でだだっ広い山頂の草原に向かうべき方角を定めるのは実に困難な作業だ。いまやGPSという強力兵器があるから行くべき方向がわかる。下山口には登山標識があって「蓬莱山ゴンドラ麓駅→」とあるが、その傍らに立ち入り禁止、のスキー場看板がある。観光客用警告であろう。その方角に向かう。随所にイワカガミが群落をつくり、なおも相当数の花が残っていた。途中、尾根が崩壊によって削り取られた地点では、回避路にトラロープ補助がある。下山路では、単独行者一人とすれ違ったのみだ。途中で汲んで帰った金毘羅神社の名水、帰宅後の焼酎のお湯割りが実においしくなるのだった。JAで買って帰った強烈な鮒寿司とのコンビネーションはまことにセンセーショナルで、癖になりそうな予感がした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する