武尊山(前武尊)
- GPS
- 07:29
- 距離
- 4.2km
- 登り
- 593m
- 下り
- 654m
コースタイム
- 山行
- 6:19
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 7:31
11:07-11:25 前武尊山 -> スキー滑降
11:49-12:13 荒砥沢1760m地点 -> シール登行
14:26-14:56 前武尊山 -> スキー滑降
15:17 南斜面1800m地点 -> スキー(シール無し)によるトラバース。一部シートラーゲン
18:06 ほたかスカイウェイゲレンデ最上部(1750m地点) -> ゲレンデ内滑降(コースタイム外)
18:54 オグナほたかスキー場駐車場
天候 | 雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
駐車場 \1,000(土日祝日) リフト3本 \1,050 |
写真
装備
個人装備 |
[スキー板/ビンディング/靴] K2:BACKUP('12)/Voile:Switchback X2/Scarpa: T2('05)
|
---|
感想
[b]■総括[/b]
今週末は日本中大荒れとのことで、その中でも比較的安全にバックカントリーが楽しめそうな前武尊へ。雪が多すぎるきらいもありましたが、狙い通り激パウダーを楽しむことができました。
しかし、、、
あまりの低温サラサラ雪により3人ともシールが張り付かなくなってしまい、そこに十二沢のルートミスが重なって遭難すれすれに。十二沢なんて、以前あれだけ遭難騒ぎがあり、十分注意すべきところとわかっていたのに・・・
真っ暗闇のなか下山する羽目になりましたが、騒ぎになる前に戻れて何よりです。
[b]■記録[/b]
10:35 1805m 第6ペアリフトトップ発。深雪は50〜60cmほど。雪はどんどん降っているし気温もかなり低いので、荒砥沢では激パウダーが期待できるかもしれない。
トレースはバッチリついており、それを借りて楽々と登る。
11:10 2036m 前武尊山。休憩もそこそこにシールを外し、剣ヶ峰とのコルへ下る。
そして荒砥沢。滑る前はこの上ない絶好のコンディションに思われたが、、、う〜ん雪が多すぎるか。傾斜は強いので滑りはするが、下手に荷重をかけると埋まってしまう。
それでも楽しいことに変わりはない。P君、D君も深い雪に手間取りながらも、十分にこの深雪パウダーを楽しんでいる。
11:49 1760m いつもはここで左の本沢に移って荒砥沢を滑り続けるのだが、この雪の量ではこの先はまったく滑らないだろうし、V字状の深い谷になるので雪崩の心配もある。今日はここから登り返し、十二沢を滑って戻ることにしましょう。
ということで再びシールを貼ろうするが、まったく板に貼りつかないではないか。同じくcolltex CT40使用しているP君も同様。これまで何度も厳寒の中で張り直しを行っているが、こんなことは初めてだ。
テーピングテープで数ヶ所グルグル巻きにして登ってみるが、粘着力が弱く、そのうちシールだけ後ろからすっぽ抜けてしまう。自分のシールはテールフックのない貼り流しタイプのため、過重がかかるとどうしてもそうなってしまうのだ。
CT40の吸盤がダメになるのを覚悟でテックステープ(シール用の強力な両面テープ)を使ってみてもダメ。最終的にシールに数箇所穴を開け、細引きでビンディングに結びつける。これだと先端と真ん中が固定されるだけで他はブラブラのままだが、この状態でなんとかも登ることができた。
ちなみにD君のアセッションのシールは(この時点では)何の問題もなし。P君は同じCT40でもテールフックのあるタイプで、2箇所をスキーストラップで巻いただけ無難に登っていく。これまでテールフックなど邪魔なだけだと思っていたが、実はこういう時にとても有効だったのだ。
14:19 剣ヶ峰とのコル。結局250mの登り返しで2時間以上かかってしまった。先にラッセルしてもらっていたD君、P君と合流し、前武尊山へ。だいぶ遅くなってしまったが、あとは十二沢を滑ってゲレンデに戻るだけ。たかだか登り30分のルート、あっという間だろう。
14:51 滑降開始。GPSでルートを確認するまでもなかろうと滑り始める。雪はさらに深くなっており、この程度の斜度だと油断するとすぐに潜ってしまう。
ちょっと下ると傾斜が強くなり、この深雪でも十分滑れるようになる。こうなると実に楽しい。とはいえ雪崩が心配なので、滑りやすい場所ではなく安全な斜面を捜して右に行ったり左に行ったりである。
さて、いい加減降りたところでふとGPSを見てみると、、、ありゃりゃ全然ルートが違う。これはかつて遭難者が続出した沢ではないか。現在、ちょうど入山地点の第6リフトトップと同じ標高。このまま高度を落とさずに左にトラバースするしかない。
直線距離で300mもないのだが、D君以外シールが使えない状況で、この雪で高度を落とさずにトラバースするというのはかなりやっかいだ。そしてD君のシールもすぐに剥がれてしまい、3人ともシールが使えない状況になる。
15:17 1800m トラバース開始。これ以上高度を落とすわけにはいかず、多少登り気味にトラバースしたい。しかしこれが全然無理。雪が落ち着いていれば何の苦労もせずたどり着くようなところなのに、斜登行で1m登ることさえままならず、えらく時間と体力を消耗する。
途中でどうしようもなくなり次の枝尾根までを目標に板を担いでラッセルを開始。胸まで埋まる。登山出身のP君が頑張って先頭を切る。後続の自分ですら結構苦労したので、相当たいへんだったろう。
16:10 1821m なんとか目的とした枝尾根に到着。この先、次の枝尾根までは比較的緩い斜面で木もまばら。再びスキーを履いて歩く。多少標高は下がってしまうが、先ほどのラッセルで標高を稼いだのでなんとかゲレンデに合流できるだろう。
しかし木に邪魔されたり小沢を巻けなかったりと、予定以上に高度が落ちてしまう。
17:15 1800m この小沢を越えればもう入山地点の尾根に出るはずなのだが、若干高度を落としすぎたようだ。しょうがない、ゲレンデに出るまでトラバースを続けるしかない。辺りはもう薄暗く、気はあせる。
やがて辺りは完全に真っ暗に。本来なら雪洞を掘ってビバークすべきところだが、もうすぐゲレンデに合流できるはずだと、ヘッドライトをつけて進む。
18:06 1750m ゲレンデ合流。あとはゲレンデを滑るだけ。ヘッドランプがあるとはいえ真っ暗闇の中3人揃って滑るのは難しく、さらに途中間違えて迂回コースに入ってしまい大回りする羽目になったが、なんとか騒ぎになることなく駐車場まで戻ることができた。
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