明神山:歴史的眺望を実感できる山
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- GPS
- 01:24
- 距離
- 4.0km
- 登り
- 169m
- 下り
- 147m
コースタイム
- 山行
- 0:55
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 1:25
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
飲料
コンパス
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
サングラス
タオル
カメラ
|
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感想
朝活で明神山へ行ってきました。7月に入り、いよいよ夏本番となってくると、標高の低い里山は歩くのに厳しい季節。気温がまだ上がらないうちに、と思っての朝活です。
しかし、朝一でも暑いのです。登り始めてものの5分も経たないうちに滝汗が。何度もハンドタオルで頭から顔まで汗を拭いつつ歩きます。タオルはすぐぐっしょり。足はまだまだ動きますが、気持ちのほうが暑さのために萎えてきます。もう里山はキツイ季節なんですね。。。
明神山は標高274メートルという低山ですが、山頂からの360度の眺望はなかなか見応えがあります。とくに大阪平野から奈良盆地にかけてパノラミックに望む景色はとても興味深いものがあります。
かつて飛鳥時代に古代の人々は奈良盆地の最奥部の明日香の地に都を置きました。どうしてそんな場所を選んだのか不思議に思っていましたが、明神山から見れば、その理由が一目瞭然です。
瀬戸内海に面した難波津は海路を通して大陸と直結しています。平時はそのことが交易などで利便性となりますが、有事の際には逆にリスクとなり得ます。敵が攻め上げてきたら、海からの脅威に直面することになります。
一方、奈良盆地であれば、天然の防塞たる生駒山地が盾となって敵襲を防いでくれ、直接の攻撃を免れます。また山の上から敵を迎え撃てば、戦いは有利になります。ヤマト王権は、念を入れて、奈良盆地のなかでも最奥の、うしろは山に守られた明日香の地を選択したのでしょう。
また、大和から難波津へは大和川が流れており、ふだんはこの水運を利用することができました。大和川は奈良盆地中のあらゆる川の水を集めて大阪湾へ流れ出ていますが、そのうちの一本である飛鳥川を遡れば、明日香に至ります。あるいは、もう少し前の時代なら、初瀬川を遡れば、あの纏向遺跡に到達します(纏向遺跡には大きな運河があったことが判明しています)。こうしてみると、古代の都はじつに合理的な理由で立地が選ばれていたことがわかります。
現代の私たちは大阪府と奈良県というふうに別々の行政区として認識していますが、古代人たちはそうではなかったわけで、明神山山頂ではその古代人たちの視覚が実感されるのです。
ときには歴史に思いを馳せながら山の風景を眺めるのも一興というものだと思いました。明神山に合掌。
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