賢治と早池峰
- GPS
- 05:23
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 862m
- 下り
- 854m
コースタイム
- 山行
- 4:57
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 5:18
天候 | 風雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
河原坊(コメガモリ沢)ルートは通行止めなので、車道を小田越まで歩いて小田越ルート登山口へ。ここは駐車禁止。 |
その他周辺情報 | 2合目あたりからオダマキの群生が見られ、 早池峰山固有種の、ハヤチネウスユキソウ、ナンブトラノオ他、ミネウスユキソウ、ミヤマアズマギク、ナンブイヌナズナ、ハクサンチドリ、ミヤマキンバイ、ミヤマシオガマ、チングルマ、イワカガミ、ミヤマハンショウヅル等々。 ・大迫町の早池峰と賢治の展示館(大迫交流活性化センター内) ・日帰り温泉 矢巾温泉南昌の湯(一般550円) |
写真
感想
賢治は何度も早池峰山に登っていますがここでイメージを膨らませて多くの童話を書いています。
・どんぐりと山猫
・注文の多い料理店
・早池峰山嶺
・北いっぱいの星ぞらに
・風の又三郎
・ひかりの素足
・たばこ畑
『山の農明に関する童話風の構想(春と修羅第二集)』より
「早池峰山巓」一九二四、八、一七、
あやしい鉄の隈取りや
数の昔から彩られ
また捕虜岩(ゼノリス)の浮彫と
石絨の神経を懸ける
この山巓の岩組を
雲がきれぎれ叫んで飛べば
露はひかってこぼれ
釣鐘人蔘(ブリューベル)のいちいちの鐘もふるえる
みんなは木綿(ゆふ)の白衣をつけて
南は青いはひ松のなだらや
北は渦巻く雲の髪
草穂やいはかがみの花の間を
ちぎらすやうな冽たい風に
眼もうるうるして息(い)吹きながら
踵(くびす)を次いで攀ってくる
九旬にあまる旱天(ひでり)つゞきの焦燥や
夏蚕飼育の辛苦を了へて
よろこびと寒さとに泣くやうにしながら
たゞいっしんに登ってくる
....向ふではあたらしいぼそぼその雲が
まっ白な火になって燃える….
ここはこけももとはなさくうめばちさう
かすかな岩の輻射もあれば
雲のレモンのにほひもする
<岩石と植物>
・捕虜岩(ゼノリス)
・釣鐘人蔘(ブリューベル)
・はひ松
・いはかがみ
・こけもも
・うめばちさう
「あやしい鉄の隈取りや」
→蛇紋岩の模様が歌舞伎の隈取りに見えたのか
「また捕虜岩(ゼノリス)の浮彫と石絨の神経を懸ける」
→ 捕虜岩=石綿の繊維が人間の神経のよう
「みんなは木綿(ゆふ)の白衣をつけ」
→白装束の団体
「九旬にあまる旱天(ひでり)つゞきの焦燥や
夏蚕飼育の辛苦を了へて」
→夏の季節はひでりへの焦りと夏蚕飼育の難しさ
「かすかな岩の輻射もあれば」
→蛇紋岩から放射される放射線か、輻射熱?
「雲のレモンのにほひもする」
→当時流行り始めた清涼な果物をイメージ?
梶井基次郎 『檸檬』、高村光太郎 『レモン哀歌』
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