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Yamareco

記録ID: 5706557
全員に公開
沢登り
中国山地西部

湯来打尾谷 二井山谷 龍ノ口滝〜日室集落跡

2023年07月15日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
04:13
距離
6.1km
登り
610m
下り
608m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
3:52
休憩
0:22
合計
4:14
距離 6.1km 登り 636m 下り 615m
9:07
13
竜丸橋(下打尾谷バス停)
9:20
30
龍の口瀧出合
9:50
67
龍の口瀧上
10:57
11:05
61
打尾谷左岸稜線ピーク
12:06
12:20
36
日室集落跡
12:56
25
県道
13:21
竜丸橋(下打尾谷バス停)
天候 曇りのち雨のち曇り
過去天気図(気象庁) 2023年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道488号から湯来温泉で県道41号に入り、竜丸橋(下小多田バス停)先の路肩に駐車。道路を挟んだ反対側の坂道をあがり、民家(無人)わきの護岸沿いを登って入渓。
コース状況/
危険箇所等
打尾谷川左岸尾根は、枝尾根が複雑に分岐し、明瞭な踏み跡や林道跡が時々現れるも、笹藪で道がわからないところも多く、迷いやすい。日室集落跡から県道41号に下る道は、地形図と異なり斜面を巻いていくが、集落跡からの出だしがわかりにくい。県道に降りる際は、落石予防ネットをうまく避ける必要がある。
竜丸橋より、龍の口(たつのくち)滝上部の岩を見る。(わかりにくいが、画面上部中央の電柱右側)。この坂道を登っていく。
2023年07月15日 09:08撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 9:08
竜丸橋より、龍の口(たつのくち)滝上部の岩を見る。(わかりにくいが、画面上部中央の電柱右側)。この坂道を登っていく。
坂道を登ると、旧道沿いに岡岷山(おか びんざん)の「都志見往来日記・同諸勝図」に描かれた「舩岩」がある。奥は湯来冠山方面。
2023年07月15日 09:10撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 9:10
坂道を登ると、旧道沿いに岡岷山(おか びんざん)の「都志見往来日記・同諸勝図」に描かれた「舩岩」がある。奥は湯来冠山方面。
水路の護岸沿いに民家のわきを抜け、なぜか空き缶のごみのある暗い陰気な谷を登って行くと、すぐに5mの斜滝となる。
2023年07月15日 09:25撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 9:25
水路の護岸沿いに民家のわきを抜け、なぜか空き缶のごみのある暗い陰気な谷を登って行くと、すぐに5mの斜滝となる。
その上が龍の口滝、3段40m。下段25mは、左をシャワーを浴びながら登ることができる。
2023年07月15日 09:27撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 9:27
その上が龍の口滝、3段40m。下段25mは、左をシャワーを浴びながら登ることができる。
中段5mと上段10mは登れない。龍の口から吐き出すごとく、しぶきがすごく、迫力がある。
2023年07月15日 09:34撮影 by  503SH, SHARP
7/15 9:34
中段5mと上段10mは登れない。龍の口から吐き出すごとく、しぶきがすごく、迫力がある。
左岸は30mの崖になっている。これが下から見えていた岩だろうか?高巻きは、右岸の崖の弱点をついて登り、細いバンドを左にトラバースして岩尾根上に出るが、一部岩がもろく悪い。
2023年07月15日 09:37撮影 by  503SH, SHARP
7/15 9:37
左岸は30mの崖になっている。これが下から見えていた岩だろうか?高巻きは、右岸の崖の弱点をついて登り、細いバンドを左にトラバースして岩尾根上に出るが、一部岩がもろく悪い。
岩稜上に出ると、左の樹林帯に取水ホースのある踏み跡が登ってきていた。
2023年07月15日 09:44撮影 by  503SH, SHARP
7/15 9:44
岩稜上に出ると、左の樹林帯に取水ホースのある踏み跡が登ってきていた。
右に滝を見ながら斜上する泥バンドを辿ると、滝の落ち口に出る。
2023年07月15日 09:49撮影 by  503SH, SHARP
7/15 9:49
右に滝を見ながら斜上する泥バンドを辿ると、滝の落ち口に出る。
落ち口の上は、傾斜が緩んでナメ滝となっていた。
2023年07月15日 09:51撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 9:51
落ち口の上は、傾斜が緩んでナメ滝となっていた。
植林帯の中の平川の流れとなる。途中で電柱があり、踏み跡もあったが、いつの間にかなくなってしまった。この電柱は日室の集落に続いていたのだろうか。
2023年07月15日 09:57撮影 by  503SH, SHARP
7/15 9:57
植林帯の中の平川の流れとなる。途中で電柱があり、踏み跡もあったが、いつの間にかなくなってしまった。この電柱は日室の集落に続いていたのだろうか。
残念ながら、大滝の上には期待したゴルジュはなかった。途中で現れた2m滝。
2023年07月15日 10:12撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 10:12
残念ながら、大滝の上には期待したゴルジュはなかった。途中で現れた2m滝。
ときおり、踏み跡が現れるが、すぐに消えてしまう。地形図の谷沿いの破線はわからなかった。
2023年07月15日 10:16撮影 by  503SH, SHARP
7/15 10:16
ときおり、踏み跡が現れるが、すぐに消えてしまう。地形図の谷沿いの破線はわからなかった。
3m滝を越えたあと、適当なところで、谷を離れ、左岸の斜面を登って枝尾根に出る。
2023年07月15日 10:20撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 10:20
3m滝を越えたあと、適当なところで、谷を離れ、左岸の斜面を登って枝尾根に出る。
枝尾根上にモミの大木があった。
2023年07月15日 10:45撮影 by  503SH, SHARP
7/15 10:45
枝尾根上にモミの大木があった。
打尾谷川左岸の主稜線上のピークに出た。南に日室の集落跡を目指す。
2023年07月15日 10:57撮影 by  503SH, SHARP
7/15 10:57
打尾谷川左岸の主稜線上のピークに出た。南に日室の集落跡を目指す。
ところどころ、深くえぐれた明瞭な道跡もあるが、
2023年07月15日 11:05撮影 by  503SH, SHARP
7/15 11:05
ところどころ、深くえぐれた明瞭な道跡もあるが、
笹藪が深く、踏み跡につられて一度間違った枝尾根を下ってしまい登り返した。赤テープがたまにあるとほっとする。
2023年07月15日 11:24撮影 by  503SH, SHARP
7/15 11:24
笹藪が深く、踏み跡につられて一度間違った枝尾根を下ってしまい登り返した。赤テープがたまにあるとほっとする。
枝尾根が複雑に分岐し、道も不明瞭で迷いやすい。
2023年07月15日 11:40撮影 by  503SH, SHARP
7/15 11:40
枝尾根が複雑に分岐し、道も不明瞭で迷いやすい。
北側寄りの斜面に下ると、広い道が現れ、日室の集落跡に続いていた。
2023年07月15日 11:53撮影 by  503SH, SHARP
7/15 11:53
北側寄りの斜面に下ると、広い道が現れ、日室の集落跡に続いていた。
日室集落跡の石垣、こんな暗い山の中によく暮らしていたものだ。
2023年07月15日 12:06撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 12:06
日室集落跡の石垣、こんな暗い山の中によく暮らしていたものだ。
五右衛門ぶろの跡。ほかにも畑のあとの段々がいくつもあったが、今は植林となり倒木が多くて、日室から下る道の取りつきがわからない。
2023年07月15日 12:15撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 12:15
五右衛門ぶろの跡。ほかにも畑のあとの段々がいくつもあったが、今は植林となり倒木が多くて、日室から下る道の取りつきがわからない。
少し、斜面をくだり過ぎたようなので、左にトラバースしていると、大きな7mくらいの高さの巨岩があった。
2023年07月15日 12:28撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 12:28
少し、斜面をくだり過ぎたようなので、左にトラバースしていると、大きな7mくらいの高さの巨岩があった。
やっと、道らしい道に出た。地形図の破線は急な谷沿いを降りているが、この道は緩やかに斜面を巻いていく。雨が落ちだす。
2023年07月15日 12:33撮影 by  503SH, SHARP
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7/15 12:33
やっと、道らしい道に出た。地形図の破線は急な谷沿いを降りているが、この道は緩やかに斜面を巻いていく。雨が落ちだす。
湯来温泉から、最初の谷の出合いに降りてきた。黄色の曲がり角注意の標識があるところだ。雨が酷くなってきた。
2023年07月15日 12:56撮影 by  503SH, SHARP
7/15 12:56
湯来温泉から、最初の谷の出合いに降りてきた。黄色の曲がり角注意の標識があるところだ。雨が酷くなってきた。
撮影機器:

装備

個人装備
ズボン 靴下 雨具 日よけ帽子 着替え ザック 昼ご飯 行動食 飲料 コンパス 筆記用具 ファーストエイドキット 保険証 携帯 時計 タオル ナイフ ロープ ヘルメット カラビナ スリング エイト環 渓流シューズ 防虫ネット 防虫スプレー アイスハンマー ハーケン
備考 登攀具は使用せずも、持っていて安心だった。

感想

湯来町多田、打尾谷の「龍の口滝」は、芸藩通志の多田村の図に、舩岩の上流部に「龍口瀧」として、壮大な水しぶきを落としている*。この滝は、加藤武三の「広島市近郊の山と谷 緑の回廊」(昭和48年)の湯来冠山の案内の中に、打尾谷にある落差40mの滝として紹介されているが、場所は書かれておらず、「湯来滝めぐり」**にも紹介されていない。江戸時代に岡岷山の「都志見往来日記・同諸勝図」*に描かれた舩岩の近くにありそうなこと、落差とある程度の水量から、打尾谷川左岸の竜丸橋近くの二井山谷であろうと目星をつけてでかけ、竜丸橋を渡った先の民家で農作業の準備中であった地元の方にお話をうかがって確認した。それによると、「龍の口滝」は「りゅうのくち」でなく、「たつのくち」で、対岸に岩が見えているあれじゃ、ということだった。登れんよ、とおっしゃたが、下まで見に行ってみますということにした。県道からは、樹林に隠れて、岩しか見えないが、民家わきの小さな流れを辿っていくと、暗い陰気な谷の入口すぐに、壮大に水しぶきをおとす3段40mの立派な滝が現れた。幅広の下段は登れるが、上段は狭まった龍の口から吐き出すごとく水が迸って登れない。両岸は絶壁となっているが、右岸の弱点をついて高巻くことができた。地形図からは上部にもゴルジュがあるかもと期待したが、植林の中の平坦な流れだった。谷を詰めて、南に主稜線を下り、芸藩通志にも描かれている、平家の落人伝説(「湯来町誌」)の残る日室の集落跡***を目指した。湯来地区には、谷奥や山の斜面のちょとした平坦地に集落があったが、昭和30年代に離村し、今では跡が残るのみである。集落があったのだから、道が残っているだろうと期待したのだが、地形図の破線はほとんど消失し、複雑な枝尾根も多く、簡単ではなかった。たどりついた日室集落の跡には高い石垣が残り、こんな暗い山奥で昭和30年代まで生活があったことが驚きだった。折から雨が落ちだし、昔は多くの人が通ったであろう長い道を追われるように降りた。なお、二井山谷の名称は、広島市佐伯区役所農林建設部「佐伯区管内図」によった。
*http://www.cgr.mlit.go.jp/cgkansen/yumekaidou/pc/nintei/49/pdf/yumerunetiku49-3.pdf
**http://www.cf.city.hiroshima.jp/yukinishi-k/takimeguri/index.html
***http://www.aikis.or.jp/~kage-kan/34.Hiroshima/Yuki_Himuro.html

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